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ハウスリストとは?効率的な活用方法やポイントを徹底解説します

企業が円滑な営業活動を推進していくために重要なものの1つに“ハウスリスト ”というものがあります。これは有効顧客に対しての継続的なコンタクトを行うためのリストであり、活用することで大きな成果を上げることも可能です。

 

本記事では現在注目されているツールのハウスリストについて、効率的な活用方法やポイントについて詳しく解説をしていきます。

 

「ハウスリスト」とはどういう意味か?概要と似た用語との違いを解説


ハウスリストは営業活動の促進には欠かすことができないリストです。そのため多くの企業で取り入れられています。しかし実際にはどのような意味を持ち使用されているのでしょうか。ここからは意味や似た用語との違いについて解説していきます。

 

ハウスリストは企業が収集した見込み顧客や顧客の情報をまとめたものを指す

ハウスリストは自社との強い接点を持つ、見込み客の情報を集めたリストです。リスト内には自社に興味を持っている顧客や、自社と多くの接点を持つ顧客が多数掲載されています。主にリスト内に表記されている顧客情報は以下の通りです。

 

・業種
・企業名
・役職
・担当者
・活動履歴
・電話番号
・メールアドレス

 

上記のようなデータをリスト内に保存しておけば、企業は“見込み客”という貴重な資産を保有しておくことができるのです。

 

コールドリストとは「相手と接した過去」のあるなしで違いがある

ハウスリストに対してコールドリストとは、今まで自社との接点がない顧客や、自社に対してあまり関心がないであろう企業のリストとされています。主に電話帳から企業情報を集めたり、データ会社から購入したもの、名簿から抽出したリストだったりします。自社との接点を持っていないため、お客様の自社サービスに対する「興味・関心度」は低いです。

 

したがって双方のリストは“相手と接した過去”があるかないかで大きく分類されるのです。

 

ホワイトリストとは「使う対象や場面」が全く違う

ホワイトリストとは、ハウスリストと同じく、見込み顧客のデータベースになります。ホワイトリストに載せる企業には選定基準があり、基準に合う企業のみをリスト化して接点を持ち、営業活動につなげていくという目的があります。

 

「見込みあり」と既に選別済みの顧客をリスト化しているハウスリストとは、使う場面が全く異なります。

 

ハウスリストを活用するメリット5つ


ハウスリスト内には多くの見込み客が掲載されているため、活用することで営業効率も大幅に向上していきます。ここからは活用時の5つのメリットについて解説していきましょう。

 

メリット1:業務効率の向上が期待できる

顧客への営業で、リストがなければ正確な顧客情報の把握や、事前の下調べができず効率的な交渉ができません。またデータがないため的確なアプローチもできず、効果的な営業活動を展開していくことができないのです。

 

しかしハウスリストという有効な顧客データがあれば、事前に顧客のリサーチができる上に、顧客への的確なアプローチも可能になり業務効率の向上が期待できます。

 

メリット2:情報共有が簡単になるため効果的な営業が可能になる

顧客情報が多ければ多いほど有利に営業を展開できますが、その分管理が大変になります。また、複数の営業担当者が別々に管理していては情報が統一されない可能性があります。そうなると同じ顧客に複数の担当者が営業してしまう場合もあり、クレームに繋がるケースも見受けられます。

 

しかしリストを作成し情報の統一化をはかることで、顧客情報・進捗状況などの情報共有が簡単になり、効果的な営業が実現されていくのです。

 

メリット3:顧客情報の蓄積によりデータを活用できる

営業は職業柄、不特定多数の顧客に対してアプローチをしていくため顧客一人ひとりの細かな情報まで把握しておくのは困難です。しかしリストを作成し、顧客情報を蓄積しておくことで必要な時だけすぐにデータを抽出、活用することができます。

 

さらにデータが蓄積されることで顧客の潜在ニーズなども発見でき、そのデータをもとに効率的なアプローチも可能になっていきます。そして最終的に、受注率・成約率の向上にも繋がっていくのです。

 

メリット4:顧客に合った柔軟なアプローチを行える

営業で苦戦するのは最初のアプローチでしょう。この時点では相手の性質や特徴など判別できないため、アプローチの仕方を考えるのは大変です。

 

しかし、膨大な量の顧客データが蓄積されているリストを用いることで、顧客の特徴・性質などが効率的に分析できるのです。したがって、リストがあればデータで分析された顧客の特徴・性質などに合わせた柔軟なアプローチができることもメリットになり得ます。

 

メリット5:新規顧客の獲得時のコストを用立てずに済む

営業で継続的に利益を生んでいくには、新規顧客を獲得するか既存顧客の売り上げを上げていくいずれかでしょう。しかし新規顧客を獲得するには展示会やイベントへの出展、テレアポやDMなどの実施が必要で、どうしてもコストが掛かってしまいます。

 

しかし、既存顧客のデータが記載されているリストを活用すれば営業活動の負担は減り、新規顧客獲得時のコストを用立てずに済みます。

 

ハウスリストに記載する情報の集め方

ここからはリスト内に記載していく情報は、どのように集めていくのかについて解説していきます。

集め方1:保有している名刺の見直しをする

実際に営業活動をしていても直接的な契約に結び付かない場合や、過去に見込み度数が低いと判断した場合は相手の情報をリストにしていないことがあります。しかし現状と過去では状況が変わっていることも考えられるため、社内に放置された名刺を見直すのも効率的なリストの集め方です。

 

実は契約などの見込みがなく、一度放置した見込み顧客が競合他社から商品・サービスを購入するケースも多く見受けられています。ということは放置した顧客が多ければ多いほど、売り上げアップのチャンスを逃している可能性もあるということです。このような観点から名刺を見直すことは重要といえます。

 

名刺管理のEightを使うと名刺の整理だけでなく、SFAと連携して、ハウスリスト化することもできるのでおすすめです。

 

集め方2:セミナーやウェビナーを開催する

オフラインセミナーやウェビナーを開催するのもリスト作成に有効な手段です。参加者が申し込み時に入力する“事前申し込みフォーム”からユーザーの細かな情報を取得できるためです。

 

そして取得した情報を、CRMツールやマーケティングオートメーションツールなどを活用してハウスリストに導入しましょう。結果としてセミナーやウェビナーを開催することで多くの顧客情報が入手でき、有効的に活用できます。

 

集め方3:アンケートを実施する

マーケティングでは、商品情報の入手と引き換えに各種アンケートへの回答を促すパターンも多く見受けられます。そしてアンケート回答時に顧客属性など細かな情報を入手し、そのままリストに落とし込むのも有効的な手段です。

 

その上アンケート情報などは顧客のニーズなども特定しやすいです。

 

集め方4:問い合わせやホワイトペーパーダウンロードがあった見込み顧客をリスト化する

顧客からの問い合わせ情報をそのままハウスリストに落とし込むのも有効な手段です。ホワイトペーパーの資料ダウンロードされた方をリストとして活用するのもよいでしょう。しかし、問い合わせ情報は住所・電話番号・メールアドレスなどの重要な個人情報が記載されている場合が多いため、取り扱いには十分注意しましょう。

 

また、全ての問い合わせ情報をリストに掲載していいとは限りません。問い合わせ時には取り扱いに関する規約がユーザーにわかるよう記載しておきましょう。

 

ハウスリストの作り方・3step


ここからはハウスリストの作り方について具体的に解説します。決して複雑な作業ではなく、たったの3ステップで簡単に作成できるので皆さんも一緒に作成してみてください。

 

step1:リスト項目を決める

最初にリストに掲載する各項目の設定を行っていきます。
リスト内には下記のような基本項目を設定していきましょう。

 

・企業名
・業種
・窓口担当者の氏名
・窓口担当者の所属部署や役職
・窓口担当者のメールアドレス
・窓口担当者の電話番号
・決済をする人の情報
・アプローチ履歴

 

企業によって記載項目が変わるため、社内で検討しながら作成しましょう。

 

step2:見込み顧客情報の整理を行う

リストの記載項目を決めた後は、顧客情報の整理を行いましょう。今までの営業で獲得してきた重要な顧客情報を、各項目別に整理することで必要な時に好きなだけ情報を抽出できます。

 

有益な情報を簡単に抽出可能にすることで、営業にかかる工数を削減できるメリットがあります。リストへの情報入力時には、入力前にある程度情報を整理しておくと実際の作成時の工数が削減できるためおすすめです。

 

step3:情報の入力に取りかかる

最後に、リストに情報を入力していきましょう。膨大な顧客情報の入力になるためミスを削減するために、“入力班”と“チェック班”に分かれて作業していくのがおすすめです。

 

リスト内の情報は個人情報であることはもちろん、顧客への重要なアプローチの手段にもなるため、ミスを防ぐことができる体制で作業を進めましょう。

 

ハウスリストの活用にはフェーズに適したコンテンツが必要


リスト内の顧客を各セグメント別に分類した後は、実際に顧客に提示するコンテンツが必要です。そしてハウスリストでの営業に必要なコンテンツには“オウンドメディア”や“ブログ記事”のようなwebコンテンツと紙媒体などの各種資料関係に分類されます。

 

企業の業種、取り扱う商品・サービスなどによって効果的なコンテンツも異なります。したがってユーザーに対して自社のフェーズに適したコンテンツを作成・提供していくことが効果的な宣伝になり、リストも最大限まで効果を発揮していくのです。

 

ハウスリストを活用して行うべきこと2つ


ハウスリストを実際に使用する際はどのように活用していけば最大級の効果を発揮できるのでしょうか。ここからは活用して行うべき2つの事項を紹介していきます。

 

1.効果的なアプローチのためセグメンテーションをする

企業内のハウスリストの情報量は膨大なため、さまざまな業種、ステータスの企業の情報が混雑した状態で保管されていることも考えられます。いつでも最大の効果を発揮できるようにするには、業種・規模・商談ステータスなどでセグメントすることが重要です。

 

リスト内の企業情報をセグメントすることで企業ごとの情報が明確化します。それぞれの顧客に対してアプローチができ、成果を上げやすくなるでしょう。

 

2.適切なコンテンツでナーチャリングする

顧客をセグメントした後は、それぞれの顧客の業種に応じたコンテンツでナーチャリング(育成)していきます。ナーチャリングで特に有効な手段が“メルマガ”の送付です。

 

セグメントされたリストがあり、そのリストを活用してそれぞれの企業に適切なメルマガ(コンテンツ)を作成・送付することも重要といえます。メルマガを発信することで顧客に対して有益な情報を発信できると同時に、自社商品やサービスの宣伝にも繋がるのです。

 

また、メールアドレスを取得しておき、MA(マーケティングオートメーション)を導入しておけば、タグによりユーザーのサイト閲覧ページや時間などがわかります。ユーザーの興味関心を知ることに役立つでしょう。さらにMAによっては、ハウスリストがページに訪れたことをトリガーにチャットに通知する機能もあります。

 

営業活動におけるいつ、誰に、どのようなタイミングでアプローチするかの参考になるでしょう。

 

ハウスリストを運用するときのポイント3つ


円滑な営業活動を進めていくためには、注意すべきポイントが数点あります。ここからはハウスリストを運用する際のポイントを紹介します。

 

ポイント1:企業情報を重複して記載しない

リストは膨大な情報量であるため、入力時にミスが生じると企業情報が重複して記載される場合があります。重複して記載されると、複数の営業担当者から同時にアプローチが行われる可能性が増します。この場合受け手に不快感を与えてしまうリスクがあるので、重複記載には注意が必要です。

 

同一データになっていないかなど徹底した確認を行いましょう。

 

ポイント2:常に最新情報にアップデートする

顧客情報は、顧客の状況によって絶えず変化していきます。変化した最新の情報を記載せず、古い情報をもとに営業していても成果を得ることはできません。

 

このような観点からも常にリストをアップデートし、古い情報を削除していきましょう。

 

また、ハウスリストに対して自動でメール送付をする場合もありますが、姓名が抜け落ちてたりすると、パーソナライズ機能(登録されている姓名をメール内に自動で変換して入れることができる機能)による脱字がおこります。

例)姓で加藤と登録されていれば メール内で「加藤様」と自動で入るが、抜け落ちていると「 様」となる

 

相手に悪い印象を与えるので、データクレンジング観点も大切にしましょう。

 

ポイント3:ツールの導入を検討する

ハウスリスト集約におすすめのツールがCRM・SFAです。CRM・SFAのツールを使用するとリストの更新作業がスムーズになり、企業を探す手間も削減できます。そして1度データ更新をすると、誰でも簡単に使用できるようになります。

 

営業で接点を持つことでリスト情報にアップデートがあった場合、データに対して上書きをしていきます。たとえば、メールの配信をして反応があった(自動反映も可能)、改めて問合せがきた、などの事象を更新しておきます。常にリストが最新の状態にしておくことでお客様の最新のニーズを把握することができ、ABM(アカウントベースドマーケティング)にも効果を発揮するでしょう。

 

まとめ


企業が継続的な売り上げを持続していくためには“新規顧客獲得”か“既存顧客”の売り上げを向上させていくしか道はありません。しかし実際に新規顧客を獲得するとなると、多くのコストがかかってしまいます。

 

そこで役に立つのが、本記事で紹介したハウスリストです。リストを活用して既存顧客へのアプローチを適切に行い、十分な売り上げ確保を目指していきましょう。

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