BtoB企業がアプリを作る際のポイント|おすすめの外注先も紹介!
業務においてスマホやタブレットが重要なアイテムになっており、アプリのニーズが高まっています。アプリの開発は、BtoB企業でも重視されています。
ただし、全ての開発工程を内製化するのは簡単ではありません。内製化と外注のバランスを上手く図ることが大切です。この記事では、BtoB企業がアプリを作る際のポイントとおすすめの外注先を紹介します。
BtoB企業がアプリを作る際のポイント
BtoB企業がアプリを作る際のポイントは、目的を明確にすることです。インストールした企業はどのようなメリットを享受でき、自社はどんなメリットが得られるのかを入念に考えましょう。目的をしっかりと定めれば、どんな機能を搭載すべきかもイメージしやすくなります。
特定企業に向けた非公開アプリを作成するのであれば、相手企業の課題をあらかじめ確認することも大切です。どんな機能が必要かを考えつつ、コストにも目を向けるといいでしょう。iPhoneやAndroidといったプラットフォームも決めておくことをおすすめします。
細かいデザインについては、上述の内容が決まってから考えても遅くありません。まずは、なぜアプリを開発するかを社内でしっかりと共有しましょう。
BtoB企業のアプリ事例
BtoB企業向けのアプリは、さまざまな会社で採用されています。他社が開発した事例を参考にしつつ、良いところは積極的に取り入れる姿勢も重要です。ここでは、特に参考にしてほしい企業の事例を3例紹介します。
TAT
画像引用:nail shop TAT公式アプリ
TATは、プロのネイリスト向けの商品を提供する問屋です。ネイルグッズを豊富に揃えています。TATでは、オンラインで気軽に買い物できるようにアプリをリリースしました。
新商品やキャンペーンの情報のみならず、ネイリスト向けに役立つ情報を掲載している点がアプリの特徴です。このアプリをリリースした結果、ダウンロード数が5,000件を突破しました。TATの宣伝に役立ち、商品を提供する機会も増えた点において成功したといえます。
なかしま税務労務事務所
画像引用:美容室専門税理士 中嶋政雄の公式アプリ
なかしま税務労務事務所は、美容室を中心に開業サポートを提供しています。これまで150件以上の融資獲得実績を誇る点が特徴です。なかしま税務労務事務所では、顧客の経営に必要な情報を届けるべくアプリをリリースしました。
当該アプリをインストールした企業は、経営セミナーの募集や申し込みをオンラインで行えます。また、補助金や助成金に関する情報も得られます。このアプリによって、顧客の利便性を向上させることに成功しました。
株式会社ナオミ
画像引用:充填機メーカーナオミ
株式会社ナオミは、小型の充填機(缶や瓶に一定量の液体を充填する機器)に力を入れている企業です。こちらの企業では、最新の充填機に対する情報を届けるためにアプリを開発しました。iPhoneとAndroidの双方でインストールが可能です。
こちらのアプリには、充填機の動画を閲覧できる機能が備わっています。そのため、インストールした顧客も商品をイメージしやすくなる点がメリットです。このようにアプリを開発することで、さまざまな角度から自社の商品をアピールすることに成功しました。
アプリ開発の費用相場
アプリ開発にかかる費用相場を紹介します。アプリ開発の種類は、大きく分けて2つです。
・スクラッチ開発…アプリをゼロの状態から作り出す手法
・クラウド開発…クラウドサービスを使ってアプリを開発する手法
スクラッチ開発は既存のパッケージソフトを使用せず、一から制作しなければなりません。そのため作業も長期化する傾向があり、費用の幅も広いのが特徴です。
具体的には200万円〜2,000万円程度の費用がかかります。金融系やEC系のように機能が多いアプリは、1,000万円以上のコストがかかるケースも珍しくありません。
一方で、クラウド開発はシステムを自社で持たずにアプリを開発する方法です。プログラミング言語も必要ないため、スクラッチ開発と比べるとコストを抑えやすくなります。
データベースと連携する場合は、400万円程度の費用がかかると考えましょう。データベースと連携しなければ、費用は200万円程度が相場です。
BtoB企業がアプリ開発の費用を抑える方法
アプリを導入すると、サービスの内容も幅が広がります。しかし、多額の費用がかかる点から導入を躊躇する企業も一定数あるでしょう。前向きに検討できるように、BtoB企業がアプリ開発の費用を抑える方法について紹介します。
自社でできそうな部分は内製化する
アプリ開発に取り組む際に、専門的な作業は外注する必要があるでしょう。しかし、外注すると費用は高くなるのが基本です。
そのため、費用を抑えるには自社でできそうな部分は内製化することをおすすめします。一度社内で話し合い、どこまで内製化できるかを共有しましょう。
例えば、コーディングのように専門的なスキルが求められる作業は外注した方が賢明です。ノウハウのない状態で始めるとバグが多数発生したり、使いづらいアプリになったりする恐れがあります。
一方で、デザイン構築は初心者でも比較的取り組みやすい作業です。内製化する際には、既存のツールも積極的に活用しましょう。
Webアプリで開発する
アプリには、大きく分けてWebアプリとネイティブアプリがあります。前者は、インターネットのブラウザ上から利用するタイプです。一方で、後者はデバイスにインストールして用いるアプリを指します。主に費用を抑えられるのはWebアプリの方です。
ネイティブアプリは、基本的にiOSとAndroidの2種類で開発します。容量の関係で情報を蓄積できず、何度も更新する必要があるため多額の運営コストが発生します。
Webアプリの場合は1つ開発するだけで、パソコンとモバイルの双方で使用可能です。プラットフォームごとに制作する必要がなく、その分費用が抑えられます。
BtoB企業がアプリを作る際のおすすめ外注先
上述したとおり、アプリの開発には多くの専門的なスキルが求められます。自社にノウハウがない場合は、外注するのが得策です。ここでは、BtoB企業がアプリを作る際におすすめの外注先について紹介します。
株式会社ソールテック
株式会社ソールテックは、10年以上にわたりソフトウェアの開発に取り組んできた企業です。主にPDFの知見に長けており、さまざまな加工を加えながらPDFファイルの作成ができます。さらにPDFとPostscriptの相互の変換にも対応しています。
こちらの企業では、装置の制御に特化したアプリの開発を行っています。Bluetoothを上手く生かし、スマホとデバイスをリンクさせて簡単に操作できるアプリを設計したとのことです。
株式会社ギャス
株式会社ギャスは、スマホアプリやWebシステムの開発に力を入れています。スマホアプリでは、iPhoneとAndroidの両方に対応できます。
企業の中には、時間がなく早くアプリを完成させたいところもあるでしょう。その場合は、iPhoneとAndroidの双方で使えるハイブリット型アプリの開発を依頼することをおすすめします。
データベースやAPIの構築にも取り組めるため、トータルでサポートを受けたい企業にも向いています。
ピセ株式会社
ピセ株式会社は1992年に創業し、アプリ開発の企画から導入までワンストップで提供している点が特徴です。主に7つの事業部に分かれており、顧客のさまざまなニーズに対応しています。1,000社のパートナーと連携し、生産体制にも自信を持っている企業です。
アプリ開発は、主にスマホ向けのものに対応しています。iPhoneやAndroid、iPad向けのアプリ開発が可能です。Windowsとも連携でき、さまざまな分野のノウハウを持っています。
株式会社relation
株式会社relationは、システム開発とITコンサルティングを主な事業としています。100人以上の優秀なエンジニアが在籍しており、数年間は離職者も出していないそうです(2023年10月時点)。つまり、豊富な経験を持つ人材がサービスを提供しています。
同社では、チャットツールやニュース速報といった幅広いモバイルアプリを開発しています。どのデバイスにも対応できる点が強みです。必要な場合は、AIおよびIoTシステムと連携できる機能の搭載も可能です。
株式会社エイブリッジ
株式会社エイブリッジは、ミャンマーにも拠点を置いている企業です。日本のみならず、アジアのIT人材育成に積極的に取り組んでいます。モバイル向けのアプリのほか、Unity(3DやVRを中心とするゲームエンジン)の開発も可能です。
スマホアプリでは、GPS機能や通知機能といったビジネスでも活用できる機能を搭載できます。また、Apple社の開発したプログラミング言語であるSwiftにも長けている点が特徴です。
株式会社ワンゴジュウゴ
株式会社ワンゴジュウゴは、DXやデジタルマーケティングに力を入れています。アプリ開発のみならず、Webサイトの制作やSNS運用と幅広くサービスを提供している企業です。
様々な関連サービスをワンストップで依頼できる点が強みです。いくつかのサービスを合わせて依頼してみてもいいでしょう。株式会社ワンゴジュウゴが意識しているポイントは、「ユーザー本位」へのこだわりです。
クライアントがしっかりと成果を得られるべく、ベストなサービスの提供を心がけているとのことです。
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社は、幅広く最新のテクノロジーを提供しているのが特徴です。RPAロボットやAIなど、最先端の技術を積極的に活用しています。スマホアプリも、iPhoneとAndroidの双方で対応可能です。
アプリ開発の分野では、ベトナム人のエンジニアとの協力体制を敷いています。小型の案件から大型の案件まで、さまざまなニーズに応えている点が強みです。対応力の早さとコストの安さにも自信を持っています。
株式会社エックスポイントワン
株式会社エックスポイントワンは、顧客と力を合わせてDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する企業です。顧客のビジネスに合ったサービスを提供すべく、企画から開発まで一気通貫で対応しています。一般企業のみならず、京都大学と取引した実績もあります。
これまでも幅広いジャンルで、スマホ用のアプリ開発に携わっていました。報告書アプリや勤怠管理アプリなど、BtoB企業で積極的に取り入れられているアプリ開発の経験も豊富です。
BtoB企業がアプリ開発を外注する際のポイント
アプリ開発を外注する際には、押さえておきたいポイントがいくつかあります。これらのポイントをしっかりと意識しつつ、外注先と共有しましょう。ここでは、BtoB企業がアプリ開発を外注する際に注意すべきことを解説します。
作りたいアプリのイメージを明確にする
まずは、作りたいアプリのイメージを明確にしましょう。外注先にイメージをしっかりと伝えなければ、想像していたものと違うアプリが完成してしまいます。
特に明確にしておきたいのは、目的とターゲット層です。これらを明確にすることで、搭載する機能やデザインも外注先と共有しやすくなります。
また、アプリのイメージとともに予算や納期もしっかりと確認してください。外注先も見積もりを作りやすくなり、契約もスムーズに進められます。外注する前に、自社で制作したいアプリのイメージをできる限り具体的に伝えることが重要です。
コストだけで選ばない
外注する上で、費用を気にする企業も多いでしょう。しかし、コストだけで外注先を選んではいけません。選ぶ際には、開発に取り組んだ実績や対応力も重視しましょう。
いくら料金が安くても、外注先に実力がないとその後の運用に支障が出てしまいます。実際にアプリを運用した際に、バグが多数発生したら随時修正しなければなりません。その際に、追加コストがかかってしまいます。
無論、費用を抑えること自体が悪いわけではありません。あくまで候補を絞るときの参考材料の一つに留め、最終的には総合評価で外注先を選んでください。
外注先の得意分野を把握する
BtoBアプリの開発を依頼する際には、外注先の得意分野を把握することも重要です。同じアプリでも、ジャンルによって制作方法やノウハウが異なります。例えば、金融系のサービスとコミュニケーションツールでは、必要な機能も変わります。
アプリ開発を依頼しても、そのジャンルに関するノウハウがない企業では十分に対応できません。外注する予定の企業が、どのようなジャンルに強いかを事前にリサーチしましょう。
リサーチするには、外注先の実績を確認することをおすすめします。公式ページに実績を掲載している企業も多いため、問い合わせる前にアクセスしてみてください。
コミュニケーションをしっかりとる
アプリの開発を外注するときは、相手企業としっかりとコミュニケーションを取りましょう。特に、納期の確認は入念な確認が必要です。
納期に遅れそうにもかかわらず、報告を後回しにする企業もあるかもしれません。こちらから連絡を取ることで、大きな事故も防ぎやすくなります。
ただし、連絡を取る際には言葉遣いやマナーに気を付けてください。必要以上に責め立てたり、上から目線の対応をしたりすると外注先も気分が良くないでしょう。相手企業と良い関係性を構築できれば、アプリの開発にも良い影響を与えます。
まとめ
今回は、BtoB企業がアプリを作る際のポイントについて紹介しました。アプリを開発する際には、目的を明確にしなければなりません。その後、ペルソナや掲載するプラットフォームを選びましょう。
自社にアプリ開発のノウハウがなければ、専門的なスキルを有する企業に外注するのもおすすめです。また、アプリ開発には費用の負担も発生します。内製化と外注のバランスを上手く取りつつ、作業の費用対効果を高めてください。
株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。