【Google広告】広告表示オプションの種類や設定方法を解説
Google広告の効果をより高める方法として、Google広告の広告表示オプションがあります。Google広告の広告表示オプションは、商品や店舗の情報を広告の本文にプラスして情報を提供できます。そのため、見込み客の取りこぼしを未然に防ぐことが可能です。
本記事では、Google広告の広告表示オプションの種類や効果の測定方法について、詳しく解説していきます。
Google広告の広告表示オプションとは?
Google広告の広告表示オプションとは、テキストやリンクを追加できるオプションです。Google広告は文字数が決まっているため、情報を伝えきれずに、需要のあるユーザーを取りこぼしてしまう可能性があります。
しかし、広告表示オプションを利用すれば、訴求できる量が増え、ユーザーにとってより見やすい形で情報を提供できます。そのため、取りこぼしの防止につなげられるでしょう。
また、Google広告は広告の質や入札価格を元にランク付けされていますが、広告表示オプションは広告ランクが一定基準を超えたときに掲載されるという仕組みです。
なお、表示内容はGoogleが効果の高い順にランダムに選定されていることから、出稿者側からはコントロールできないため、注意しておきましょう。
Google広告の広告表示オプションの課金条件
Google広告の広告表示オプションの設定や登録は、原則として無料です。ただし、Google広告本体と同様に、広告がクリックされたタイミングで課金されます。Google広告の広告表示オプションの課金条件は以下のとおりです。
・広告が1クリックされると1回課金される
・1つの広告に対しての課金は2クリックまでである(3回目以降は課金なし)
・「販売者評価表示オプション」部分へのクリックは課金されない
・モバイルで「価格表示オプション」を表示したときのカルーセルは課金されない
※カルーセルとは、プルダウンなどで選択した際に表示されるページのことです。プルダウンで異なるページを複数表示し直したとしても、課金対象になりません。
Google広告の広告表示オプションの種類
Google広告の広告表示オプションには、さまざまな種類があります。具体的には、以下の種類です。
・サイトリンク表示オプション
・コールアウト表示オプション
・構造化スニペット表示オプション
・画像表示オプション
・電話番号表示オプション
・住所表示オプション
・リードフォーム表示オプション
・アフィリエイト住所表示オプション
・アプリリンク表示オプション
・価格表示オプション
・プロモーション表示オプション
・販売者評価表示オプション
各種類について詳しく解説していきます。
サイトリンク表示オプション
サイトリンク表示オプションとは、リスティング広告として表示される広告の本文の下にテキストリンクと説明文を表示できるオプションです。本文テキストの下にテキストリンクや説明文を追加することにより、以下のメリットがあります。
・複数のリンク先で、ユーザーニーズへのより細かな対応ができる
・キャンペーンなど特定ページへの誘導ができる
・開始日と終了日を設定できる
たとえば、サイトリンク表示オプションを利用して「手土産や特別な贈り物に」といったテキストリンクを追加すると、手土産やプレゼントの品を探している見込み客を獲得しやすくなるでしょう。
サイトリンク表示オプションに関する諸条件
サイトリンク表示オプションを利用するには、以下の条件があります。サイトリンク表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
追加できる単位 | アカウント、キャンペーン、広告グループ |
最大文字数(テキストリンク) | 半角25文字、全角12文字 |
必要最低数 | リンクテキスト 2個 |
表示数 | パソコン:最大6個
モバイル:最大8個 |
コールアウト表示オプション
コールアウト表示オプションとは、商品の特徴やサービスなどを、リスティング広告文に追加できるオプションです。具体的には、「送料無料」「24時間サービス対応」「50%オフ」などの短い用語を追加できます。
コールアウト表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・他社・他店とは違う利点をアピールできる
・セールや期間限定サービスを効果的にアピールできる
・広告自体の質が上がる
コールアウト表示オプションに関する諸条件
コールアウト表示オプションを利用するには、以下の条件があります。コールアウト表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
追加できる単位 | アカウント、キャンペーン、広告グループ |
最大文字数 | 半角25文字、全角12文字 |
必要最低数 | テキストリンク 2個 |
表示数 | 最大10個 |
たとえば、「24時間電話対応」などの全社共通のサービスは、アカウント単位とキャンペーン単位、「今ならクーポンプレゼント」などの具体的なサービスは、広告グループ単位などに設定しましょう。
構造化スニペット表示オプション
構造化スニペット表示オプションとは、リスティング広告の下に、情報を表示できるオプションです。取り扱い商品やブランドなどの情報を表示できます。たとえば、以下のような表示です。
【例】家具:ベッド,本棚,ソファ
構造化スニペット表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・広告をクリックしなくても、取り扱い商品やブランドが伝わる
・ユーザーのニーズに答えやすくなり、クリック率が向上する
・広告スペースが増加するためユーザーの目に留まりやすくなる
たとえば、ユーザーがおすすめのホテル名を検索すると「アクセス」「宿泊日」「人数」などが表示されるため、より関心のあるページへの誘導が可能です。
構造化スニペット表示オプションに関する諸条件
サイトリンク表示オプションを利用するには、以下の条件があります。構造化スニペット表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
追加できる単位 | アカウント、キャンペーン、広告グループ |
最大文字数 | 半角25文字 |
設置数 | ヘッダー:1個〜
リスト: ヘッダー1つに付き 4個 |
ヘッダーの表示数 | パソコン:最大2個
モバイル:最大1個 |
ヘッダーは「コース」「サービス」「タイプ」など、13個まで用意されています。ヘッダーとリスト(値)は一致していなければならず、一致していない場合審査に落ちる可能性があるので注意しましょう。
画像表示オプション
画像表示オプションとは、リスティング広告の横に、関連性の高い画像を表示できるオプションです。
テキストだけでは伝えづらい内容を、画像を追加して視覚にも訴えることにより、テキストにイメージがプラスされ、訴求性が向上します。画像表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・画像によりインパクトを与えられる
・サービスや商品をイメージしやすくなる
・クリック率の向上が見込める
Googleでは、「モバイル検索広告で画像アセットを使用すると、クリック率が平均 10% 向上」する発表しています。
画像表示オプションに関する諸条件
画像表示オプションを利用するには、以下の条件があります。画像表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
要件 | アカウント開設から90日以上経過していること |
アスペクト比 | スクエア(1×1):300×300(推奨 1,200×1,200)
横向き(1×1.9) :600×314(推奨 1,200×628) |
ファイル形式 | PNG、JPG、静止GIF |
ファイルサイズ上限 | 5,120KB |
推奨される画像のセーフエリア | 重要なコンテンツを画像の中央〜80%の範囲に配置する |
電話番号表示オプション
電話番号表示オプションとは、スマホなどのモバイル端末の広告に、タップできる電話番号を表示するオプションです。広告にタップできる電話番号が表示されていれば、ユーザーは広告が表示された時点で、ワンクリックで店舗に電話をかけられます。
たとえば、ペットボトルの水を販売する企業がキャンペーンをしていたとします。ユーザーが「水 ペットボトル」と検索すると、キャンペーンの広告が出るだけでなく、タップできる電話番号も表示されるという仕組みです。
電話番号表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・広告のクリック率を大幅に引き上げることができる
・通話時間、発信者の市外局番、広告経由の通話数等のデータが取れる
・電話対応時間のみ表示される(営業時間内のみなど)
・通話をコンバージョンとしてカウントできる
電話番号表示オプションを設置すると、ユーザーはWebサイトのリンクをクリックしなくても、すぐに電話をかけることが可能になるので、利便性の向上が見込めるでしょう。
電話番号表示オプションに関する諸条件
電話番号表示オプションを利用するには、以下の条件があります。電話番号表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
単位の優先順位 | 複数単位で設定している場合、以下の優先順位で表示される
キャンペーン > 広告グループ > アカウント |
使用できない番号 | バニティナンバー、プレミアムナンバー、FAX番号 |
住所表示オプション
住所表示オプションとは、広告に店舗や会社などの住所や地図、店舗(会社)までの距離などを組み込むことができるオプションです。
たとえば、小さな企業でも、広告にキャンペーンと共に企業情報を掲載すれば、ユーザーの認知を促すことができます。住所表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・コンバージョン率の向上が見込める
・会社情報を調べるユーザーの手間を省くことができる
・電話番号や通話ボタンを追加できる
・通話レポートを有効にできる
住所表示オプションを設置すると、ユーザーの現在地に合わせて検索結果に広告が表示されるため、ユーザーの来店や問い合わせを促せます。また、デバイスを問わず、以下のネットワークで店舗(会社)情報が表示されます。
・検索ネットワーク
・ディスプレイネットワーク
・YouTubeネットワーク
・Google マップ
たとえば、YouTubeネットワークの場合、ユーザーの現在地や関心の高さに応じて、広告が表示されます。
住所表示オプションに関する諸条件
住所表示オプションを利用するには、以下の条件があります。住所表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
・Googleマイビジネスへの登録
・Google広告とGoogleマイビジネスの連携 |
リードフォーム表示オプション
リードフォーム表示オプションとは、ユーザーが広告から直接フォームに記入して送信できるオプションのことです。キャンペーンに追加し、「お問い合わせ」や「資料ダウンロード」などに使用できます。
たとえば、ユーザーに「今すぐ応募する」をクリックしてもらうことでフォームが開き、氏名や参加日時、支払い情報まで記入・送信してもらえます。ユーザーは、キャンペーンサイトまで行かなくても申し込みできるので、手間が省けるのです。
リードフォーム表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・関心のあるユーザーを獲得できる
・売上を伸ばすことができる
・ユーザー体験が良くなる
・獲得したユーザー情報で、お知らせなどを送ることができる
フォームに記入されたユーザー情報は、メーリングリストなどに追加して、次のキャンペーンなどに呼び込んだり、バックエンド商品を紹介したりすることが可能です。
リードフォーム表示オプションに関する諸条件
リードフォーム表示オプションを利用するには、以下の条件があります。リードフォーム表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
・コンバージョン重視の入札戦略を使用していること
・Googleリードフォームのコンバージョン目標に合わせて最適化されていること
・レスポンシブ検索広告クリエイティブを使用していること(拡張テキスト広告は対象外)
・Google 広告の合計費用が 50,000 米ドルを超えていること(動画キャンペーン、ファインドキャンペーン、ディスプレイキャンペーン、見出しに直接検索キャンペーンを付ける場合)
アフィリエイト住所表示オプション
アフィリエイト住所表示オプションとは、ユーザーが欲しい商品などをGoogle検索すると、その商品を取り扱う最寄りの店舗が表示されるオプションです。店舗チェーンを利用して、商品やサービスを販売している企業に適しています。
たとえば、ユーザーがある商品を買いたくてGoogle検索をした際に「近くの店舗で取り扱いあり」といった通知が表示されます。アフィリエイト住所表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・関心のあるユーザーを獲得できる
・売上につながりやすい
・ユーザーの利便性が高まる
・モバイルの場合、ルート案内でユーザーを導ける
スマホで広告が表示された場合は、店舗までのルートも確認できるので、ユーザーを獲得しやすくなるでしょう。
アフィリエイト住所表示オプションに関する諸条件
アフィリエイト住所表示オプションを利用するには、以下の条件があります。アフィリエイト住所表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
要件 | 一般小売店または自動車ディーラーであること | ||
利用できるGoogle広告 | ・リスティング広告
・ディスプレイ広告 ・YouTubeの広告枠 ・YouTube広告 ・ファインド広告 |
アプリリンク表示オプション
アプリリンク表示オプションとは、広告のすぐ下に、モバイルアプリやタブレットアプリのリンクを表示できるオプションです。
ユーザーは、広告からWebサイトへのアクセスか、アプリへのアクセスを選択できます。アプリリンク表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・アカウント、キャンペーン、広告グループどの単位にも設定できる柔軟性がある
・見出し、アプリなど各クリック数をレポートで分析できる
・パフォーマンスデータをリセットせず、そのまま編集できる
・ユーザーのデバイスに応じたアプリが表示される
広告に表示されるアプリリンクは、ユーザーのデバイスがiPhoneの場合はApple App Storeが、Androidの場合はGoogle Playが自動的に表示されるため、難しい設定をする必要はありません。
アプリリンク表示オプションに関する諸条件
アプリリンク表示オプションを利用するには、以下の条件があります。アプリリンク表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
・Google PlayまたはApple App Storeで公開中のモバイルアプリがある
・モバイルアプリのパッケージ名(Android)またはアプリ ID(iOS)がある ・アプリストア内に、アプリ詳細情報ページや、ダウンロードページのURLがある |
価格表示オプション
価格表示オプションとは、広告スペースをより広く使い、さまざまな商品やサービスの価格を直接表示できるオプションです。具体的には、広告テキストの下にカードと呼ばれるスペースが作られ、複数の商品やサービスごとに、商品説明、価格などの情報が表示されます。
これにより、商品やサービスに関心のあるユーザーを、サービスページに誘導することが可能です。価格表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・コンバージョンまでの経路を短縮できる
・さまざまな商品やサービスの種類を紹介できる
・カスタマイズが柔軟にできる
通常は、商品やサービスが変更になると、サイトの編集などを行わなければなりません。しかし、価格表示オプションを利用すれば、Google広告内で商品やサービスの種類と値段を直接紹介できるため、手間を省けて効率的です。
価格表示オプションに関する諸条件
価格表示オプションを利用するには、見出しのタイプを上記から選び、具体的な内容にする必要があります。価格表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
最大表示数 | カード1セットに付き 8個 |
見出しのタイプ | ブランド(ブランド名)
イベント(イベント名や日付) 場所(場所名) 周辺地域(都市名、地区名、区域名) 商品カテゴリ(シャツ、スカート、靴下など) 商品のバリエーション(商品のサイズやグレード) サービスのカテゴリ(パーマ、カット、ブローなど) サービスのグレード(ランク名) |
プロモーション表示オプション
プロモーション表示オプションとは、検索ネットワーク用のテキスト広告の下に、年中行事やイベントに関するプロモーションを表示できるオプションです。
具体的には、「年末年始/おせち/早割30%オフ」「母の日/特別セール/1,980円均一」「ハロウィン/グッズ/10%オフ」などです。
年中行事でのお得商品を探しているユーザーに対して、セール品などをアピールできます。イベントは太字で表示されるため、ユーザーへの訴求力アップも可能です。プロモーション表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・簡単に設定できるフォーマットがある
・訴求力をアップできる
・パフォーマンスデータを保持したまま設定できる
・日時、曜日、時間など柔軟に表示できる
プロモーション表示オプションに関する諸条件
プロモーション表示オプションを利用するには、以下の条件があります。プロモーション表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
最大表示 | テキスト 2行 | ||
指定できる
年中行事の例 |
イベント | 開始日 | 終了日 |
新年 | 12 月 1 日 | 2 月 28 日 | |
年末 | 12 月 15 日 | 1 月 15 日 | |
バレンタイン デー | 1 月 15 日 | 2 月 28 日 | |
イースター | 3 月 1 日 | 4 月 30 日 | |
ブラック フライデー | 10 月 15 日 | 12 月 15 日 | |
クリスマス | 11 月 1 日 | 1 月 15 日 |
日本語で指定できる年中行事は、2023年11月現在で34項目です。
販売者評価表示オプション
販売者評価表示オプションとは、広告に販売者の評価を表示できるオプションです。
具体的には、ユーザーがGoogle検索などで商品を検索したときに、販売者名の横に星の数やレビュー数が表示されます。ユーザーは表示された評価を見て、信頼できる販売者かどうかを確認できるようになるので、顧客満足度の向上につながるでしょう。
販売者評価表示オプションのメリットは以下のとおりです。
・ユーザーに信頼性をアピールできる
・購入を促すことができる
・レポートで確認・分析ができる
販売者評価表示オプションに関する諸条件
販売者評価表示オプションを利用するには、以下の条件があります。販売者評価表示オプションを利用する際の条件(2023年11月現在)
最低表示基準 | 平均評価が星3.5以上 |
要件 | 広告のURLドメインが、Googleが評価を付けたドメインと一致していること |
Google広告の広告表示オプションの効果測定方法
Google広告の広告表示オプションの効果測定方法は複数あり、分析したい事柄によって異なります。たとえば、どのオプションが一番コンバージョンに秀でているかや、クリック数が多かった時期などです。
とくに、広告表示オプションを採用した直後の場合は、採用したことによる効果を確認することが多いです。ここでは、よく行われる以下2つの方法の手順について紹介します。
【広告表示オプションの効果を確認する場合の手順】
1.左側のメニューで、キャンペーンすべてを選択する
2.右上の日付を、広告表示オプションを採用した日を基準に、前後の期間にする
3.コンバージョン数やクリック数を確認する
【貢献度が高いオプションを確認する場合】
1.「Google広告アカウント」にログインする
2.「広告表示オプション」をクリックする
3.「広告とアセット」をクリックする
4.「アセットタイプ」から確認したい広告表示オプションをクリックする
5.クリック数や表示数を確認する
まとめ
Google広告の広告表示オプションを利用すると、クリック数を増やし、売上アップにもつながりやすくなります。課金に関しても、基本的に本体と同じ仕組みなので利用しやすいというのがポイントです。自社に合わせてオプションを設定し、売上向上を目指しましょう。
株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。