Google広告のマッチタイプとは?設定方法や注意点も解説!
Google広告をより効果的に運用するには、キーワードの選定が非常に重要です。その中でも、広告表示される条件を制御するマッチタイプは非常に重要な要素の1つといえるでしょう。
そこで今回は、Google広告で大切なマッチタイプについてくわしく解説し、設定方法や注意点についてもご紹介します。マッチタイプの正しい理解と適切な設定は、広告効果の向上に欠かせないので、ぜひ参考にしてください。
Google広告のマッチタイプとは
Google広告のマッチタイプとは、リスティング広告のキーワード設定の1つです。登録したキーワードと検索された語句が、どのようにマッチしたときに広告を配信するかをより細かく定める設定のことを指します。
マッチタイプを正しく設定しないと、訴求したい対象ユーザーと実際の広告表示範囲にズレが生じる可能性があります。
たとえば、マッチタイプを広く設定しすぎると、商材と無関係なユーザーにも広告を表示させてしまうことがあるでしょう。これは広告費の無駄になるだけでなく、広告のクリック率や品質スコアにも悪影響を与える可能性があります。
逆に、マッチタイプを狭く設定しすぎると、広告の表示回数が減ってしまい、集客機会を逃してしまうことがあります。そのため、マッチタイプは、自社の商材やターゲットユーザーに合わせて適切な設定を行うことが重要です。
Google広告マッチタイプの種類
Google広告におけるマッチタイプは3つの選択肢があり、初期設定は部分一致です。そのほかには、フレーズ一致、完全一致があります。それぞれどのような意味があるのか解説します。
部分一致
部分一致は、指定したキーワードまたは検索された言葉に関連していれば広告が掲載されるタイプで、広告掲載が他のマッチタイプと比較して広範囲のマッチタイプです。これにより、広告は関連するワードや類義語の検索にも対応し、潜在顧客にアプローチできます。
たとえば、「健康 生活」の言葉を登録している場合、部分一致であれば、「健康 食事」「フィットネス 健康」などの関連した言葉でも広告が掲載される可能性があるでしょう。これは、キーワードを細分化する必要がなくなるといった利点があります。
ただし、広告が広範囲に掲載されるため、ターゲットから外れる可能性がある点には留意が必要です。予期していない検索ワードに反応することもあるため、「除外キーワード」を設定しておくことがキーポイントになります。
完全一致
完全一致は、検索したキーワードが完全に一致した場合にのみ広告が表示されるタイプです。この設定では広告が掲載される範囲が狭まり、特定のターゲットへ的確にアプローチができる長所を持っています。
たとえば、「健康 生活」といった言葉を完全一致で登録した場合、前と後に他の言葉が追加されていたり、言葉の順序が異なっていたりすると、広告は表示されません。そのため、「生活 健康習慣」や「健康 生活スタイル」などは広告表示の対象外になります。
ただし、一部の誤字や表記揺れには反応することもあるため注意しましょう。
フレーズ一致
フレーズ一致は、登録された言葉を含む類似キーワードに広告が掲載されるマッチタイプです。この設定では、言葉の順番が異なっていても、意味が似ていると判断された場合に広告が掲載されます。
ただし、言葉の順番や組み合わせによって検索意図が変わる場合などにおいては、広告が表示されないケースもあるため注意が必要です。
たとえば、「健康 生活」というキーワードを登録している場合、検索された言葉が「健康な生活習慣」や「ストレスフリーな生活の健康法」のような言葉が含まれていれば、前後に異なるキーワードがついていても広告が配信されます。
【ケース別】Google広告のマッチタイプの選び方
それでは、Google広告のマッチタイプの選び方について、それぞれのケース別で解説します。
コンバージョンにつながる可能性が高いケース
コンバージョンにつながる可能性が高いキーワードは、完全一致での設定をおすすめします。これらのキーワードはコンバージョン獲得のために確実に広告を表示し、潜在顧客を取り込むことが重要です。
商品やサービスによっては、1つのキーワードだけでなく、2つ以上のキーワードを組み合わせて登録することがあります。
たとえば、リスティング広告の運用代行サービスを提供している企業は、「リスティング広告 運用代行」のような組み合わせのキーワードを登録するとよいでしょう。
このようなキーワードを検索するユーザーは、運用代行に関心が高い可能性があり、コンバージョンにつながる可能性も高まります。
関連性が高いが検索ボリュームが少ないケース
関連性の高いキーワードにおいても、完全一致の登録がおすすめですが、検索ボリュームが少ないとクリック数を集めにくいことがあります。
その場合、目標とするコンバージョン数に到達できず、広告を充分に活用できません。そこで、効果的な対策としてフレーズ一致が役立ちます。
フレーズ一致は、登録していないキーワードを含んでいても広告が表示されるため、予想外に検索された言葉にも対応できます。これにより、完全一致ではカバーしきれないコンバージョンにつながりやすいキーワードにも広告を表示させられるでしょう。
たとえば、「リスティング広告の運用代行を提供している企業」などの言葉にも対応できます。
予想していないキーワードを発見したいケース
検索キーワードの想定が難しい場合は、部分一致を設定することをおすすめします。部分一致は、登録キーワードと類似していると判断された検索語句にも広告表示されるので、新しいキーワードを発見することが可能です。
たとえば、「リスティング広告」を部分一致で設定した場合、「検索広告」や「Google 広告」といった検索語句も拾う可能性があります。これにより、自分では思いつかなかったキーワードに対しても広告効果を測定することが可能です。
ただし、部分一致は広告表示の範囲が広い分、意図していない検索語句を拾ってしまう場合もあります。たとえば、「リスティング広告」を部分一致で設定した場合、「リスティング広告 仕組み」といった検索語句も拾う可能性があります。
この検索語句は、リスティング広告に興味があるが、まだ購入意欲は低いと考えられるので、広告費用の無駄になる可能性があるでしょう。そのため、部分一致を設定する場合は、定期的に検索語句レポートを確認し、除外キーワードを設定することが重要です。
Google広告のマッチタイプの設定方法
Google広告におけるマッチタイプの設定変更方法は以下のとおりです。
1.左タブから「キーワード」そして「検索キーワード」をクリック
2.「+」ボタンをクリック
3.設定するキャンペーン・グループを選択
4.次にキーワード入力画面が表示されるので、設定したいキーワードを入力する
5.キーワードの登録
キーワードを入力する際、以下のように入力することで、マッチタイプを指定できます。
・キーワード:部分一致【装飾なし】
・“キーワード”:フレーズ一致【ダブルクォーテーションで囲む】
・[キーワード]:完全一致【角括弧で囲む】
Google広告のマッチタイプ設定を効果的に使用するポイント
次に、マッチタイプ設定を駆使するためのポイントを探りましょう。ここからは、マッチタイプを設定するうえで、効果的なアプローチや重要なポイントを解説します。
最初はフレーズ一致で配信する
広告の初期配信では、まず「フレーズ一致」からスタートすることをおすすめします。部分一致キーワードはキーワードを拾う幅が広いため、初めから部分一致で広告を出稿すると広告が過剰に拡散する可能性があります。
フレーズ一致を使うことで、検索された言葉の幅を絞り込みつつ、完全一致よりも柔軟な設定となり、結果として無駄な広告の拡散を抑えられるでしょう。
ブランド名や商品名は完全一致で設定する
ブランド名や商品名を検索するユーザーは、その商品やサービスに対して高い関心を持っています。そのため、他の検索語句に拡張せずとも、広告が表示されればクリックされる可能性は高いため、完全一致で設定するとよいでしょう。
完全一致を使用すると、広告の配信範囲を絞り込むことができるため、無駄なインプレッションやクリックを減らせます。また、広告の品質スコアやクリック率を向上させることも期待できるでしょう。
スマート自動入札を利用する
スマート自動入札は、機械学習を活用した自動入札戦略の1つです。この方法を採用すれば、設定したコンバージョン目標に応じて入札価格が自動で調整されます。
Googleの広告からも、スマート自動入札は推奨されています。また、部分一致のマッチタイプは、多くのキーワードで広告表示される場合があるため、スマート自動入札と組み合わせることで、コストの最適化が可能です。
同一のキーワードはマッチタイプを1つに絞る
同一キーワードはマッチタイプを1つに絞ることを推奨します。
その理由としては、部分一致、フレーズ一致、そして完全一致をそれぞれ別々に設定すれば、キーワードごとのクリック率などのデータが正確に把握しづらく、費用対効果の管理が難しくなる場合があるからです。
そこで、効果的なアプローチとして、まず広範囲の広告で運用を開始するために、部分一致から開始することがおすすめです。その後、クリックされたキーワードやクリック率などの結果や状態に応じてフレーズ一致および完全一致に切り替えましょう。
除外キーワードも設定する
除外キーワードは、特定キーワードでの広告表示を避けるための機能です。この機能によって、広告表示されたくないキーワードによる広告表示を防ぐことできます。
部分一致で運用を行うと、無関係なユーザーが広告にアクセスする可能性があるため、定期的に除外キーワードの設定を行い、広告の精度を維持することが重要です。
定期的にマッチタイプを見直す
マッチタイプの設定を一度決めたらそのままにしておくのはおすすめできません。なぜなら、Google広告市場は常に変化しており、ユーザーの検索動向や競合状況も変わっていくからです。
そのため、長期間広告を運用している方は、これまで使用していたマッチタイプの修正が必要な可能性があります。
マッチタイプを見直す際には、広告のクリック率やコンバージョン率、コストなどをマッチタイプごとに比較して、どのマッチタイプが効果的かを判断するようにしましょう。
Google広告のマッチタイプ設定をする際の注意点
Google広告のマッチタイプ設定には注意しなければいけないこともあります。では、どのような注意点があるか見ていきましょう。
全角記号では指定できない
マッチタイプの設定時には、記号を使いますが、その際には必ず半角で入力してください。たとえば、” “(ダブルクォーテーション)や [ ](角括弧)が必要ですが、全角で記号を入力してしまうと、マッチタイプの指定ができません。
配信後のマッチタイプ変更は掲載結果データがリセットされる
マッチタイプを広告配信の後に変更する場合、これまでの掲載結果データがリセットされる点にも注意が必要です。以下は、Googleヘルプページからの引用です。
キーワードを編集すると、元のキーワードを削除して新しいキーワードを作成することになりますので、ご注意ください。この場合、キーワードに蓄積されていた掲載結果データはゼロにリセットされます。
(引用:キーワードを編集する – Google 広告 ヘルプ)
そのため、キーワードを変更する際は、リセットされることも考慮したうえで、変更するのか新たに設定するのかを検討しましょう。
まとめ
Google広告のマッチタイプの設定は、広告の運用において非常に重要です。適切なマッチタイプの選択は、無駄なクリックを削減し費用対効果を向上させるのに役立ちます。
Google広告の運用において、マッチタイプの設定を理解し、効果的に活用するためのヒントになれば幸いです。
株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。