Google広告の成功事例8選から成功法則を探ろう!広告の種類も紹介
Google広告を自社のビジネスで生かすには、他社の成功事例から学ぶことが大切です。その内容を参考にしながら、自社ではどのように活用するかを入念に検討する必要があります。
この記事では、実際の成功事例に加えてGoogle広告の種類についても紹介します。自社のビジネスに生かせそうな種類を選び、しっかりと成果を出せるようにしましょう。
Google広告とは?
Google広告とは、Googleのプラットフォームで宣伝するための広告を指します。検索エンジンやYouTube、Googleと提携しているWebサイトなどさまざまな媒体で利用可能です。
主なメリットとして、ターゲットを具体的に定めた上で配信できる点が挙げられます。マス広告(テレビCMや新聞広告など)の場合は、媒体や地域のように絞れる条件が限定されています。
一方で、Google広告の場合はユーザーの興味やアクセス履歴を使ったターゲティングも可能です。また、予算も自由に設定できるという長所があります。設定によっては低価格での出稿も行えるため、中小企業や個人事業主にとってもハードルの低い手法です。
Google広告の種類
Google広告を活用し、効果的に収益に繋げるには自社に合った種類を選ぶ必要があります。そのためには、各広告の特徴と長所について把握しなければなりません。ここでは、Google広告の主な種類を紹介します。
検索キャンペーン
検索キャンペーンとは、検索されたキーワードに連動して表示されるテキスト型の広告のことです。主な代表例として、リスティング広告(検索型広告)やDSA(動的検索広告)が挙げられます。
リスティング広告は、潜在層(自社の存在を認知していないものの、製品のジャンルに興味がある層)にリーチできる点が強みです。ユーザーは興味を持って検索しているため、広告をクリックしてくれる確率が高くなります。
ECサイトを開設している企業は、商品紹介ページへのアクセスを促すDSAがおすすめです。
ディスプレイキャンペーン
ディスプレイキャンペーンは、Webサイトやアプリの広告枠に掲載します。テキストのみならず、画像や動画といった手法で配信できます。また表示したものの成約に結び付かなかった層に対し、再度広告を配信できる機能(リマーケティング)も強みです。
広告の運用に慣れていない企業は、スマートディスプレイキャンペーンがおすすめです。予算やコンテンツを決めるだけで配信でき、少ない工数で出稿が行えます。具体的にターゲット選定したい場合は、標準のタイプを活用しましょう。
動画キャンペーン
動画キャンペーンは、YouTubeを中心に掲載する動画型の広告を指します。動画コンテンツ内に表示されるタイプとして、インストリーム広告とバンパー広告があります。
インストリーム広告はスキップ可能か否かで2種類に分けられ、やや長尺の動画広告を作成できます。バンパー広告はスキップ不可であるものの、6秒しか再生されません。
動画コンテンツ外に表示するタイプには、アウトストリーム広告やマストヘッド広告があります。前者はYouTube以外のサービスにも利用でき、後者はYouTubeのトップページに表示されるのが特徴です。
ショッピングキャンペーン
ショッピングキャンペーンを使えば、画像で商品の情報を届けられます。商品の写真に加え、商品名や価格といった基本情報も記載できます。ECサイトを運営している企業は、ショッピングキャンペーンも活用するといいでしょう。
広告が掲出される場所は、主に検索結果画面です。特定商品の名称から検索すると、検索窓の直下あたりに関連製品の情報が掲載されます。自社製品の魅力が伝わりやすく、成約に繋がる確率を高められるのが強みです。
ファインドキャンペーン
ファインドキャンペーンは、YouTubeのホームやGmailの広告枠に表示される広告です。トップページに表示されることから、自然とユーザーの目に入るのが特徴です。
ディスプレイキャンペーンと同じく、リマーケティング機能を生かした配信もできます。そのため、認知目的のみならずデータに基づいたターゲティングも可能な広告です。ただし、配信先やデバイスを細かく指定できないので注意してください。
スマートアシストキャンペーン
スマートアシストキャンペーンは、Googleが自動的に広告を配信してくれるので、担当者の工数を抑えられるのが特徴です。出稿する際には、達成したい目標を設定します。主に電話問い合わせと来店数アップ、Webサイトへの流入の3つから選べます。
設定方法が極めてシンプルであるため、広告運用を始めたばかりの企業におすすめです。また、できる限り早く配信したい場合にも活用するといいでしょう。ただし、検索キーワードを用いての配信はできません。
ローカルキャンペーン
ローカルキャンペーンは、実店舗の集客に力を発揮する広告です。Googleマップを中心とする地図アプリと連携できる特徴があります。利用するには、広告アカウントに加えてGoogleマイビジネスへの登録が必要です。
広告は、Googleマップのみならず検索エンジンやYouTubeにも配信できます。出稿する前提として、10秒以上の動画をYouTubeにアップしなければなりません。実店舗に集客したい企業は、こちらの広告も利用するといいでしょう。
ホテルキャンペーン
ホテルキャンペーンは、検索エンジンやGoogleマップでホテルを検索した際に表示される広告を指します。主に、ホテルの名称や料金体系、予約の状況などが表示されます。ホテル業界の企業におすすめです。
利用するにはGoogleマイビジネスに加え、Hotel Center アカウントを作成しなければなりません。広告からホテルの公式ページへ流入できるため、ユーザーにとっても利便性が高いのが特徴です。
アプリキャンペーン
アプリキャンペーンとは、アプリの有料ユーザーを増やすために配信される広告のことです。検索結果画面を中心に、YouTubeやGoogle Playといった幅広いサービスで配信できます。Google以外にも、ニュースサイトやアプリで掲載が可能です。
アプリキャンペーンの特徴は、広告を自社で作る必要がない点です。配信したいテキストや画像、動画を用意すると自動的に広告が作成されます。あとは入札単価や予算を設定すれば、出稿の手続きが完了します。
Google広告の成功事例8選
Google広告は、日本のみならず世界中の企業で採用されています。自社のビジネスで生かすには、他企業の事例から運用方法を学ぶことも大切です。ここでは、Google広告の成功事例を8つ紹介します。
株式会社じげん
株式会社じげんは、不動産業を中心にライフサービスをインターネット上で提供しています。こちらの企業では、主に検索キャンペーンを使って集客効率のアップを図りました。
Google広告を導入する上で、特に重視したのがDSAの活用です。DSAはLP(ランディングページ)に合わせて、キーワードや広告が自動的に生成されます。その結果、株式会社じげんは作業の負担を減らしつつ、効率良く自社のサービスを宣伝できました。
DSAを取り入れたことで、2016年12月期のコンバージョンが前年同月比で2.6倍以上に伸びたそうです。併せて、作業工数もDSAの導入前と比べて1日4時間から1時間に減りました。Google広告で効率化を図りながらも、着実に成果を伸ばした事例です。
東晶貿易株式会社
東晶貿易株式会社は、事業の一環として、転職エージェントである「転職キャリアガイド」を運用しています。この「転職キャリアガイド」を多くのユーザーに利用してもらうべく、Google広告を出稿していました。
始めたばかりの頃は手動入札かつ完全一致で運用していたものの、費用対効果とコンバージョンが期待した程には上がらなかったそうです。完全一致とは、検索ワードが登録したキーワードと完全に合致した際に表示される仕組みを指します。
費用対効果を高めるべく、東晶貿易株式会社は自動入札を導入しました。さらに完全一致とともに、部分一致(ワードが完全に一致しなくとも関連性があれば表示される仕組み)も採用します。すると、自動入札導入前と比べてコンバージョン数が69%も増加したそうです。
株式会社井野屋
株式会社井野屋は、レザーバッグなどの革製品を販売している企業です。自社の商品を多くの人に販売すべく、ECサイトを構築します。加えて、リスティング広告を用いてユーザーに広く認知してもらう工夫をしました。
これらの施策を実施したところ、ECサイトの年間売上数が施行前と比べて2倍に増加したそうです。売上数を月単位で見ると、最大で約7倍の増加と著しい成長を見せています。
他にも、Webサイトへの滞在時間数が2倍に増加しました。具体的には、広告を出稿する前の滞在時間は15秒だったところが、30秒まで伸びています。
リスティング広告の効果のためか、ECサイトだけではなく実店舗の売上にも良い影響を与えたようです。Google広告が、オフライン型のビジネスでも効果を発揮した例です。
三栄電子株式会社
三栄電子株式会社は、創業50年以上の電子部品商社です。こちらの企業では、商品を宣伝するにあたって展示会を開催していました。しかし、コロナ禍の影響で新たな戦略を立てることが求められます。
そこで、当該企業ではリスティング広告とディスプレイ広告の出稿に力を入れました。元々自社サイトを公開していたものの、流入数が少ない点も課題の一つでした。広告を配信することで、多くの顧客がLPに流入することを狙いました。
リスティング広告とディスプレイ広告を配信した結果、出稿前と比べて商談件数や契約件数が10倍に増加したそうです。問い合わせ数は200%にも増えています。自社サイトの存在を認知させつつ、順調にコンバージョン獲得も果たした事例です。
株式会社ひらまつ
株式会社ひらまつはレストラン事業やホテル事業、ブライダル事業に力を入れている企業です。従来は雑誌を中心に宣伝していたものの、インターネットの普及によりデジタル化への移行が求められていました。
そこで、公式ホームページやWeb広告を使って幅広く周知する方法を探していました。自社の魅力を最大限に伝えるべく、Google広告の動画広告を導入します。主にYouTubeで配信しましたが、YouTubeを利用しない層にはディスプレイ広告でアプローチしました。
この戦略により、公式ページ全体の予約数が120%に増加します。2022年6月時点において、株式会社ひらまつで結婚式を挙げたカップルは累計3万組に到達しました。
花王株式会社
花王株式会社は、洗剤や化粧品などを提供しているのが特徴です。テレビCMでも積極的に宣伝しているものの、スマホの普及によりWeb広告に力を入れています。当初はECサイトのコンバージョン数が少ないことが課題の一つでした。
そこで、花王株式会社はリスティング広告と動画広告を積極的に活用します。主に、くせ毛や髪のうねりを改善する「エッセンシャル flat」の広告を出稿しました。キーワードを押さえつつ、動画広告では若年層にも刺さるようなメッセージを多く取り入れます。
その結果「エッセンシャル flat」のECサイトでの売行きが広告の配信前と比べて約290%も増加しました。
株式会社AHBC
株式会社AHBCは、ファッションや美容商品の販売を中心に行っている企業です。ECサイトにも取り組んでおり、オンライン型のビジネスに関するノウハウも持っています。こちらの企業では「Shirora(歯磨き粉)」の認知度の向上のために動画広告を配信しています。
静止画ベースで動画を制作したことで、時間をかけずに広告をアップロードできた点が特徴です。静止画を使いながらも、アニメーションを用いてコミカルに動くデザインとなっています。
動画広告を配信したことで「Shirora」の認知度アップに貢献しました。また広告手法の幅も広がっており、イラストレーターやTikTokインフルエンサーとのコラボも果たしています。
株式会社コメリ
株式会社コメリは、DIY商品や園芸商品の製造や販売に力を入れている企業です。当該企業では、季節限定の商品やキャンペーンを告知する際に動画広告を用いています。
YouTubeチャンネルを独自に開設しており、テレビCMやWeb広告で使われている映像が視聴可能です。
動画広告では起承転結がしっかりと確立されているのが特徴で、伝えたいメッセージを上手く整理しています。実際に商品を使っている映像やイラストを利用しながらも、情報量を絞り込むことでわかりやすい動画となっています。
ナレーションを取り入れつつ、ユーザーが重要な情報を逃さないように工夫されている点もポイントの一つです。メッセージの入れ方を参考にしたい企業は、株式会社コメリの広告を確認してみるといいでしょう。
まとめ
この記事では、Google広告の種類と成功事例について詳しく紹介しました。広告戦略と一口にいっても、実施する上ではさまざまな方法があります。取り組む前に成功事例を確認し、どのように運用するかをある程度イメージするといいでしょう。
また、Google広告を出稿した後は入念な分析が欠かせません。成果を定期的に確認し、柔軟に戦略を変更することも求められます。戦略を変えるときも、他社の成功事例が役立ちます。
株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。