【SEO】構造化データとは?種類・書き方・ツールなどを紹介!
「構造化データ」はSEO対策に良い影響を与えると言われることがありますが、実際のところ、どのような影響があるのでしょうか?
「構造化データが大事なことは分かるけど、何かと聞かれると答えられない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では構造化データについて詳しく解説します。構造化データの概要から構造化データの種類や書き方、ツールなども紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
構造化データとは?
ここでは、構造化データの概要と、構造化データの理解に必要な3つのキーワードについて解説します。
構造化データを理解する上での前提知識になるため、必ず理解するようにしましょう。
構造化データとは?
構造化データとは、Webページ上に記載した情報を検索エンジンに伝わりやすくするために、タグ付けをすることです。
例えば、HTMLで記述した情報の中に個人名や会社名が入っていても、検索エンジンはそれが個人名や会社名であることを理解できません。そこで、分かりやすくタグ付けすることで、書かれている内容が個人名なのか会社名なのかを正しく理解させることが可能になるのです。
こうして正しく理解させた情報をもとに検索順位のランキング付けを行うことで、より正しい情報が書かれた記事が上位表示されやすくなります。
セマンティックWebとは?
構造化データのもとの考え方が「セマンティックWeb」です。
「セマンティックWeb」とは、Web上に書いた文章を単なる文字列として認識させるだけでなく、一定の規則により情報を加えることで情報が整理され、コンピュータが文章の意味や文脈などを理解しやすくなるようにする考え方です。
これまでのインターネットは、単なる情報が集合している場所となっていました。しかし、セマンティックWebを適用することで、インターネットをデータベースのように使えるようになります。
データベース化することでインターネットの利便性が高まり、世界中の人が便利に情報にアクセスできるようになることから、セマンティックWebが主流となっています。
ボキャブラリーとは?
構造化データを理解する上で欠かせないのが「ボキャブラリー」です。ボキャブラリーとは、構造化データの設定時に、書かれている情報が何かを定義する規格のことです。
例えば、人名なら「name」、住所なら「address」と規定することで、そこに書かれているのが人名や住所であることを検索エンジンに理解させることができます。
現在は、GoogleとYahoo!、Microsoftによって共同で策定されている「schema.org」というボキャブラリーが主流です。
かつては「data-vocabulary.org」というボキャブラリーもあったのですが、2020年にGoogleがサポートを終了し、後述するリッチスニペットの対象外になったため、「schema.org」を用いるといいでしょう。
シンタックスとは?
シンタックスとは、ボキャブラリーで定義された値に対し、実際に文章の構成や役割を示す(マークアップする)際の仕様です。
代表的なシンタックスとして、以下の3つが挙げられます。
・JSON-LD
・Microdata
・RDFa
中でも、Googleにより推奨されているのは「JSON-LD」です。JSON-LDは、HTMLのどこにでも、かつ1カ所に記述できる仕様であり、比較的簡単に記述できる点が特徴的です。
構造化データのSEOへの影響
構造化データは、SEOに直接影響を与えるものではありません。しかし、構造化データを使うことにより、間接的にSEO対策に良い影響を及ぼすことがあります。
例えば、後述の「構造化データのメリット」でも解説しますが、構造化データを使うことで検索エンジンがコンテンツの中身を理解しやすくなる点が挙げられます。
構造化データを使うことで、コンテンツがどのような中身なのかをマークアップし、検索エンジンがコンテンツの中身を理解しやすくなるのです。他にも、検索結果にリッチスニペットが表示されるなどの間接的なメリットもあるため、以下で詳しく解説します。
構造化データのメリット
構造化データを使うことで、以下のようなメリットが得られます。
・検索エンジンがコンテンツの内容を理解しやすい
・検索結果にリッチスニペットが表示される
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
検索エンジンがコンテンツの内容を理解しやすい
構造化データを使うことで、検索エンジンがコンテンツの内容を理解しやすくなります。構造化データを使うと、書かれている記事がニュース記事なのかブログ記事なのか、文章や写真はどこにあるのかなど、さまざまな情報を検索エンジンに伝えられます。
これにより、検索エンジンが正しい情報を理解できるだけでなく、素早く情報を読み取れるため、SEOで評価を得られる時間も短縮される効果もあるのです。
そのため、構造化データを使うことは、SEO対策において重要だといえます。
検索結果にリッチスニペットが表示される
検索結果にリッチスニペットが表示されることも、構造化データを使うメリットの一つです。リッチスニペットとは、基本的には文字だけで書かれる検索結果画面上での説明に、画像や詳細情報などのプラスの要素も表示されている状態のものを指します。
飲食店を検索する際、お店の評価や価格帯などが併記されているものや、写真・動画のサムネイルなどが表示されているものなどが、例として挙げられます。
リッチスニペットは、検索エンジンが検索結果を表示した際に、テキストのみの場合よりも多くの情報を届けるために搭載されています。リッチスニペットが表示されれば、検索結果でかなり目立つため、よりクリックされやすくなるのです。
構造化データのデメリット
一方、構造化データを使うことで、以下のようなデメリットも発生します。
・知識が必要
・実装までに時間がかかる
それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。
知識が必要
構造化データを使うには、知識が必要です。
構造化データには、記述方式の異なるJSON-LDやmicrodata、RDFaなどの形式があり、用いる形式の記述方式を覚える必要があります。加えてボキャブラリーが複数あり、さらに定期的に新たなボキャブラリーも増えるため、そのたびに覚えなければいけません。
このように、構造化データを使うには専門知識を覚えなければならない点が、構造化データを使うデメリットだといえます。
実装までに時間がかかる
実装までに時間がかかることも、構造化データを使うデメリットの一つです。
構造化データは記述すれば終わりというわけではなく、記述した構造化データが正しいかどうかをチェックしなければなりません。チェックして問題がなければそのまま実装できますが、エラーが出ると修正をする必要があります。
場合によっては、修正してもエラーが出続けてしまうことがあるため、実装までに多くの時間を要してしまうことがあるのです。
構造化データの種類
構造化データにはどのような種類があるのかを、具体例を挙げながら解説します。紹介する具体例はあくまでも一例であるため、実際に構造化データを書く際は構造化データを調べながら書いてください。
・<section>:見出しがつくような文章のまとまりであることを示す
・<article>:独立した記事であることを示す
・<aside>:補足情報であることを示す
・<nav>:ナビゲーション(パンくずリストや目次)であることを示す
・<header>:ヘッダーであることを示す
・<footer>:フッターであることを示す
このようなタグをマークアップすることで、それぞれの意味を検索エンジンに伝えることができます。
構造化データの書き方
ここでは、構造化データの書き方(マークアップ方法)として以下の2種類を解説します。
・HTMLにマークアップする方法
・ツールを活用してマークアップする方法
なお、構造化データを書くことを「マークアップする」と表現することも多いため、どちらの用語も理解しておくといいでしょう。
HTMLにマークアップする方法
構造化データは、HTMLに直接書くことができます。構造化データを書くべきものが何かを、Googleのヘルプページなどを参照しながら理解し、記述する方法です。
HTMLに直接書く場合、構造化データの形式も自身で選択して記述する必要があります。おすすめの形式は、Googleによりサポートされていて、リッチスニペットが表示される以下の3つです。
・JSON-LD
・Microdata
・RDFa
どれを使えばいいのか迷ってしまう方は、Googleが推奨している「JSON-LD」を使うといいでしょう。
ツールを活用してマークアップする方法
HTMLに直接書くのではなく、ツールを活用する方法もあります。
HTMLに直接書く場合、ボキャブラリーについて理解していないとマークアップできません。しかし、ツールを活用することで、ボキャブラリーを深く理解していない方でも比較的簡単にマークアップできます。
多くのツールは構造化データを深く理解していなくても使えるように、視覚的に操作できるようになっています。構造化データについて十分に理解できていない方は、ツールを活用しながらマークアップするといいでしょう。
構造化データのマークアップに役立つツール
最後に、構造化データを書く際に役立つツールを3つ紹介します。
・スキーマ マークアップ検証ツール
・リッチリザルトテスト
・Google Search Consoleの「構造化データ」項目
スキーマ マークアップ検証ツール
スキーマ マークアップ検証ツールは、構造化データが正しく記入されているのかをチェックするツールです。構造化データを記述した際、URLを挿入するかコードを貼り付け、ボタンを押すだけで構造化データをすべて確認できます。
いわゆる、文法的な間違いがないかをチェックしたい際にはおすすめのツールです。
リッチリザルトテスト
リッチリザルトテストは、検索結果の上でリッチリザルトが正しく表示されるのかをチェックするツールです。
通常の検索結果は青い文字のみで表示されますが、中には写真や動画のサムネイルもあわせて表示されていることがあり、このことをリッチリザルトと呼びます。
リッチリザルトとして表示されると、青い文字だけの検索結果よりも視認性が高くクリックされる確率が高まります。そのため、リッチリザルトが正しく機能しているのかをチェックするリッチリザルトテストは重要な役割を果たすでしょう。
Google Search Consoleの「構造化データ」項目
Google Search Consoleの「構造化データ」項目は、構造化データの設定においてエラーがないかを一覧で確認できる機能です。
プレビューを参照しながらチェックできませんが、複数のページを一度にチェックできます。1ページごとにチェックすることなく便利です。
特に、多くのページの「構造化データ」をチェックしたいときなどに役立つでしょう。
まとめ
構造化データを使うことで、間接的にSEO対策ができます。例えば、検索エンジンがコンテンツの内容を認識しやすくなったり、リッチスニペットが表示されたりするなどのメリットが得られます。
しかし、構造化データを使うためには知識が必要なだけでなく、常に知識をアップデートする必要があるため、導入に高いハードルを感じる方もいるでしょう。
とはいえ、構造化データをマークアップする際に利用できるツールなども開発されているため、構造化データの知識が浅い方でも構造化データを使うことは可能です。
便利に利用できるチェックツールも多数あるため、ぜひツールを使いながら構造化データを利用してみてください。
株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。