動画制作の費用相場を項目別・目的別に詳しく解説!費用をおさえるポイントも紹介
動画の需要は年々高まり、今やさまざまなビジネスシーンで不可欠な要素となっています。しかし、制作するためにはどれだけの費用が必要なのか、またどのようにコストを抑えるべきなのかがわからず、不安に感じている方も多いでしょう。
この記事では、動画制作を外部委託した場合の費用相場を解説するとともに、主な費用項目、予算を抑えるためのポイントを具体的に紹介します。会社紹介動画や商品・サービスの紹介動画、インタビュー動画などの制作を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
【項目別】動画制作にかかる主な相場の内訳
動画制作の工程は、主に企画、撮影、編集の3つです。全てを外部委託する場合もあれば、編集のみを委託して企画や撮影は自社で行うこともあります。委託する範囲が広ければ費用も大きくなります。
内訳①【企画】
企画には、完成動画のイメージや予算・納期などの設定に加えて、シナリオ・コンテ(設計図や指示書でイメージの共有が目的)などの打ち合わせが含まれます。
これから作る動画は、誰に、何を、どのように伝えるのか(どの媒体で伝えるのか)、実写なのかアニメーションなのかという点をしっかり整理していきます。
企画段階では、プロデューサー、ディレクター、台本作成などの費用として、10万円から50万円程度が相場と考えられています。
※動画の規模や関わるスタッフの人数によって大きく変動します
一度撮影してから内容を変えると作業も複雑となり制作費もかさみます。したがって、企画段階で動画の目的と方向性をしっかり固めておきましょう。
内訳➁【撮影】
撮影費は、監督やカメラマン、音声担当などのスタッフに支払う報酬、照明やマイクなどの機材費、出演者がいる場合はキャスティング費用やタレントへのギャランティ、スタジオ費用(ロケーションする場合はロケハン費)、他にも交通費・宿泊費などで構成されています。
撮影場所や撮影に要する日数、スタッフや出演者の人数は動画によってさまざまです。
そのため費用に関しても幅があります。スタッフも少なく、出演者もいないような簡易的な撮影の場合は10万円程度、タレントを起用して本格的に撮影する場合は100万円以上かかることも多々あります。
内訳➂【編集】
編集は撮影後の映像や音声を企画に沿ってまとめていく作業です。撮影した動画をカットしたり、BGMや効果音などを挿入したり、ナレーションを入れたり、文字・図表などを流して動画で伝えたいことを効果的に引き出します。
主な費用項目は、動画の編集費(カットなど)、BGMやナレーションなどの挿入費、グラフィック作成費用、DVDなどメディアへの出力費用などからなります。
したがって、動画時間の長さ、動画にどういった効果(アニメーションやBGM、ナレーション、テロップなど)を挿入するのか、などにも大きく左右されます。5万円から100万円程度見ておきましょう。
【目的別】動画制作の費用相場
ここで紹介するのは、あくまでも一般的な平均相場です。委託先や動画の内容、長さ、撮影の有無などにより大きく変動するため、あらかじめご理解ください。
動画の用途・目的 | 動画制作の費用相場 |
---|---|
会社・事業紹介動画 | 30万円〜100万円 |
商品・サービス紹介映像 | 30万円〜100万円 |
インタビュー動画 | 5万円〜100万円 |
マニュアル動画 | 30万円〜80万円 |
新卒・中途採用動画 | 50万円〜200万円 |
イベント・セミナー動画 | 15万円〜200万円 |
YouTube動画 | 15万円〜20万円 |
Facebook/Instagram広告動画 | 15秒3万円、30秒5万円 |
会社紹介動画
会社の知名度向上や、会社の事業内容をステークホルダーに理解してもらうための会社紹介動画からみていきましょう。仕事の風景や社内の様子を簡易的に撮影し、編集も最低限のテロップや音声のみの動画制作であれば30万円から80万円程度で制作可能です。
しかし、より企業イメージを印象深く伝えたい場合は、プロのタレントや俳優を起用しドラマ仕立てにするなどの凝った演出を選ぶこともできます。
こうしたブランディングも含めた映像表現を取り入れると、編集や撮影日数の増加、動画の長さの拡大などから、制作費用は200万円以上になることもあります。要件や予算に応じて適切な内容を選択しましょう。
商品やサービス紹介動画
商品やサービス紹介動画の一般的な相場は30万円から200万円です。
実写の場合はタレントやモデルなどを起用した本格的なCM風に制作すると費用は高くなります。アニメーションの場合は2Dアニメを使うことが大半で、使用するイラストが既存のものかオリジナルのものかでも価格差があります。
また商品やサービス紹介動画ではテンプレートが充実したアニメーション制作ツールを使っていることも多く、この場合はコストをグンと抑えることが可能です。
例えばホワイトボードアニメーションが制作できる「Vyond」が代表的な例です。自由度は少なくなりますが、十分クオリティの高い動画に仕上がるため検討してみると良いでしょう。
※ホワイトボードアニメーションの場合でもテンプレートツールを使用しない企業もあります。その場合は費用が高くなるため注意してください。
インタビュー動画
インタビュー動画は商品や会社を理解して欲しい、知ってもらいたいなどの目的で作られます。実際に働いている職員から、職場の雰囲気や具体的な仕事内容をインタビューしたり、商品を利用している消費者から実際の使用感や効果などを伺ったりしましょう。
インタビュー動画の一般的な相場は5万円から100万円程度です。インタビューをする人数や場所によっても変わります。
出演する人数が多いと、動画の時間も長くなりますし、スタッフの拘束時間も長くなります。また、現場でのロケでリアリティを持たせる場合は、ロケ関連の費用が発生します。
マニュアル動画
マニュアル動画とは、商品やサービスなどの使い方を動画で解説するものです。取扱説明書では伝わりづらい具体的な使い方を伝えることができるため、消費者がイメージしやすくなります。
最近は社内の設備の使い方や店舗の業務マニュアルなどを自社の従業員向けに動画化して、業務効率を上げる動きもあります。実写・アニメーションいずれも適しています。
価格の相場は、30万円から多くて80万円程度です。動画をDVD化するなどの場合は、別途費用が発生します。
採用動画
新卒や中途採用動画では、社長や役員など地位の高い者が出演し、企業の売りや望む人材などを明確に伝えることで求職者の記憶に残り、企業への理解や信頼を深めます。
経営理念や事業内容を理解した求職者が応募するようになるため、採用のミスマッチを防ぐことにもつながるでしょう。
採用動画は一般的に50万円から200万円と考えておきましょう。またこの採用動画は先述したインタビュー動画とも相性がよいため、内容のひとつとして組み込むと良いです。
イベント・セミナー動画
開催されたイベントやセミナーを動画として残すことで、参加できなかったユーザーにも情報を届けられます。また、テロップや補足情報を掲載することで、より伝わりやすくなる点にもメリットがあります。
加えて、Blu-rayやその他データとして販売することで、収益を得ることも可能です。さらに、次回開催するセミナーやイベントの集客時に、動画の一部を見せることで、参加を検討しているユーザーがどのようなイベントなのかイメージしやすくなります。
相場は15万円から200万円程度が目安です。主な費用項目として、会場費、撮影費、編集費があります。
このうち会場の大きさにより、配置する機材やスタッフの人数などが左右されます。広い会場であればカメラやスタッフも複数必要になり、セッティングにも時間がかかります。
Youtube動画
YouTubeは今や世界中に浸透した動画プラットフォームであり、ビジネス目的の動画も数多くアップロードされています。
字幕機能などをうまく活用すれば、全世界の人々に配信できます。撮影はスマホ1台からでも十分な動画が作成でき、大掛かりな機材やスタッフは不要なことも多いです。
したがって、動画制作の相場は15万円から20万円程度でしょう。撮影を自社で行い、編集のみを外部に委託する場合もあります。その場合、1〜3万円程度で制作できるケースもあります。
何本も動画を作る必要がある場合、ストーリーや挿入するイラスト・画像などをある程度パターン化しテンプレートを用意すればさらに費用を抑えることが出来ます。
Facebook/Instagram広告動画
FacebookやInstagramなどのSNSに動画広告を出す狙いは、多くのユーザーにプロモーションができることです。短い動画で商品やサービスの特徴をより的確に伝えることができ、他社との差別化にもつながりやすい点も特徴です。
SNS向けの動画制作費用の相場は3万円から5万円程度といわれていますが、広告用に本格的なCMを制作する場合は200万円以上と高額になる可能性もあります。
SNSでは、最初の3秒が重要と言われており、全体では15秒から30秒程度でまとめなければなりません。これには知識やテクニックが必要ですので、制作する際はSNS動画の制作経験が豊富な企業に依頼しましょう。
動画制作の費用を抑えるためのポイント
動画制作費用は、動画の目的や長さあるいは編集方法などにより幅があります。ここでは費用を抑える5つのコツを解説していきます。
相見積もりをとってから制作会社を選定する
どのような動画を作りたいのか、どれくらいの予算や長さで作りたいのかなど、こちらの希望を複数の制作会社に伝えて、相見積もりを取りましょう。相見積もりを出す場合は同じ条件で依頼することが大切です。
ただし見積もり金額だけでは判断してはなりません。費用が安いからといってクオリティが十分でなければ元も子もないためです。
予算とクオリティのバランスをしっかりと見極めるため、制作会社の実績や口コミ、提案内容の質もチェックして、信頼できるパートナーを選びましょう。
企画を自社で固める
動画制作の基本的な費用項目は、企画、撮影、編集だと解説しました。これらの中で、撮影は専門的な機材を扱う技術が求められ、編集はメッセージを効果的に伝えるための特殊なノウハウが必要です。
一方、企画の骨子は、誰に・何を・どのような媒体で伝えたいのか、という自社の方針によるものです。これは自社のビジョンやターゲットを理解している社内でしっかりと固めることで、企画は内製化が可能となります。
ただし、企画は動画の全体的な方向性を決定するため、極めて重要な段階です。
企画を自社で行う際は、具体的なメッセージや視覚的なイメージ(参考動画など)を詳細にまとめておくと、制作会社とのコミュニケーションもスムーズになり、費用と時間の節約につながります。
動画の出演者を自社社員にする
会社紹介、マニュアルや採用動画などでは、第三者に依頼するよりも自社社員が動画に出演する方が動画への信頼性も高まり、出演料を抑えることができます。
ただし、自社の社員を活用する場合、肖像権に注意しましょう。肖像権とは自分の顔などをむやみに公表されない権利です。事前に内容を十分説明し、出演する社員の承諾を得たうえで、書面契約を取り交わしましょう。
ただし、演技力が求められたり長いセリフがあったりする場合、社員の起用はおすすめしません。何度も撮り直すことになりかねず、かえってコストがかさむ可能性があるためです。あまり社員に負担をかけない形で協力を求めましょう。
フリー素材や自社で撮影した素材を活用する
撮影に必要なもので自社で準備が可能なものは、できるだけ自社で用意するか、フリー素材を活用しましょう。
例えばBGMはフリー素材を活用するとオリジナルで作るより安価になり、著作権の心配もありません。撮影場所も自社内で撮影出来れば、ロケ費用やスタジオ費用を削減することができます。
ただし、フリー素材は他の動画で既に使用されている場合もあるため、ブランディングや他社との差別化を図りたい場合は注意が必要です。
短い動画にする
「目的別 動画制作の費用相場」でも触れていますが、動画全体の長さ(尺)は短いほど費用を抑えることができます。動画制作の撮影費や編集費は、動画の尺とそのクオリティにより変わります。したがって尺が短くなれば費用を抑えることができます。
SNS広告動画の場合は、15秒程度の短い動画の方が効果が高い傾向があります。自社で企画する動画の目的を再確認しながら、尺の短い動画を作ることも検討してみましょう。
まとめ
できるだけ費用を抑えて、効果的な動画を制作するためには、
1. 自社内で企画の骨子に該当する、何を・誰に向けて・どのような媒体で動画を制作するのかについて整理し
2. 自社でできる素材・社員の活用を最大限に検討し
3. 動画の尺を短くする
4. 撮影時間を短くし、アニメ、図表・画像などで代用する
などが重要です。そのためには、動画で伝えたいメッセージをできるだけインパクトがありシンプルなものにするなど、動画のテーマを絞り込むと良いでしょう。
商品・サービス紹介動画やマニュアル動画、ホワイトボードアニメーション動画を制作する場合は「コンテンツファクトリー」への依頼もご検討ください。費用を抑えつつ、クオリティの高い動画制作が可能です。
ぜひ一度ご相談いただければ、プロの動画制作ディレクターが目的に沿ったご提案をさせていただきます。
株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。