YouTubeアナリティクスのアクセス解析方法と注目指標を解説
「YouTubeのアクセス解析のやり方がわからない」
「YouTubeに動画アップしているのに再生回数が伸びない」
と悩んでいませんか。
YouTubeで多くの視聴者を獲得するためにはアクセス解析が必須です。アクセス解析により、動画作成の効率化やチャンネルの質をブラッシュアップすることができます。
当記事では、YouTubeのアクセス解析方法と重要な指標7つについて紹介します。当記事を読んで、評価や収益をアップしていきましょう。
YouTubeのアクセス解析ツール6つ
YouTubeのアクセス解析ツールは、無料のものから有料のものまであります。ツールによって取得できるデータが違います。目的に合わせてツールを選んだり組み合わせていきましょう。
無料ツールと有料ツールはどちらがいい?
アクセス解析ツールを選ぶ際に、無料ツールか有料ツールのどちらを使うべきか迷った際は、以下を参考に調べたい対象に合わせて選んでみてください。
・自社のデータを調べたい場合は無料ツール
・他社のデータを調べたい場合は有料ツール
無料ツールは競合のデータを調べることができませんが、自社動画のアクセス解析だけであれば充分にデータが取れます。有料ツールは費用がかかりますが、競合のデータを調べることができる点では便利です。
例えば、検索される回数が多いキーワードには競合も多く存在しています。競合が多いと似たような内容になりがちですが、事前に競合の同行を把握できればと内容のオリジナリティアップにもつながります。
以下では、無料ツールと有料ツールの違いを紹介します。あなたの目的に合わせて選んでみてください。
無料ツール①YouTubeアナリティクス
YouTubeのアカウントがあれば無料で使用できるので、他ソフトのインストールに時間や手間を取られることがありません。YouTubeアナリティクスで調べられる項目は以下の通りです。
・視聴者が動画を見た合計回数
・リアルタイムで見た平均回数
・性別・年齢などの視聴者属性情報
・期間設定などの機能
YouTubeの公式ツールなので正確な数値がわかる点は、多くのユーザーからも支持されています。
もし長期的に見られている動画であれば、視聴者の関心が高いと判断できます。視聴者の関心の高い動画がわかると、それを参考にして動画を制作するなど次のアクションに役立ちます。
無料ツール②Googleタグマネージャー
GoogleタグマネージャーもYouTubeにアップした動画内のタグを埋め込むことで、アクセス解析が可能です。タグとはインターネット上の情報をテキストで表したもので、このタグがあることでパソコンやスマホで画像や動画の閲覧ができます。
YouTubeに動画をアップした際に作られたタグをGoogleタグマネージャーに埋め込むことで、アクセス解析が可能です。
はじめにGoogleタグマネージャーの設定が必要だったり、アクセス解析する際にGoogleアナリティクスで確認する必要がありますが、YouTubeアナリティクスと同じように以下のデータが無料で取得できます。
・チャンネルの総再生回数
・性別・年齢・地域などの視聴者属性情報
上記データからは、動画の再生数が伸びない場合の問題点の抽出や改善の方向性がわかります。YouTubeアナリティクスとGoogleタグマネージャーの両方を使って、どちらが使いやすいか試してみるといいでしょう。
無料ツール③NoxInfluence(ノックスインフルエンサー)
NoxInfluencer(ノックスインフルエンサー)は、多くのユーザーが使う分析ツールです。無料で使用できますが、有料プランに移行すると使用できる機能の幅が広がります。
NoxInfluencerの特徴は以下の2つです。
・競合調査が可能
・広告の推定収益の把握が可能
NoxInfluencerのメリットは、競合の詳細データを数値で把握できる点です。競合調査は、無料プランでも利用できるのでおすすめです。
競合の人気コンテンツの詳細情報がわかると、視聴者の関心が高い動画作成に役立ちます。広告推定収益がわかる点もおすすめです。再生回数と併せて収益目標をたてられるので、収益化を意識したい方はぜひ利用してみてください。
無料ツール④vidIQ (ビッドアイキュー)
vidIQ(ビッドアイキュー)はチャンネル全体よりも、動画に特化してデータが取得できる点が強みです。
具体的には動画のタイトルや説明欄にキーワードが含まれているか、サムネイル画像の質は高いかなど、検索した際に上位に表示されるために必要な条件を満たしているかがわかります。
動画を再生してもらうには、狙ったキーワードで検索上位を狙う必要があります。そのため、vidIQの詳細データを活用すると上位表示されやすくなります。
vidIQは点数で評価できる点もメリットで、動画の問題点がわかりやすいので改善が行いやすくなります。YouTubeの評価基準は公表されていないので、vidIQ独自の評価基準になってしまいますが、各評価指標の目安になります。
有料ツール①AZTECA
AZTECAは有料ツールですが、無料プランも用意されています。有料プランは月額500円なので、経済的にも大きな負担がありません。
AZTECAの特徴は以下2つです。
・検索キーワードの順位を把握できる
・日数単位での順位の推移を把握できる
狙いたい検索キーワードで表示されている動画のTOP20位がわかるので、競合のリサーチを徹底的に行うことができます。さらに順位の動きも1日単位でデータがとれるのでおすすめです。
狙いたいキーワードで動画をアップロードしたいが、強い競合がいる場合は、別のキーワードで上位表示を狙うという対策にもつながります。
無料会員は1日10件、有料会員は100件の情報や競合チャンネルを調査できます。はじめは有料で、物足りないと感じたら有料プランに切り替えてみてもいいでしょう。
有料ツール②kamui tracker(カムイトラッカー)
kamui tracker(カムイトラッカー)は、YouTubeに特化した有料ツールで上級者におすすめです。
kamui trackerは1600万本以上の動画視聴データがあるのが強みで、他社にはこのような膨大データの蓄積はありません。情報参照や分析サービスも提供しているので、アクセス解析が苦手な方にはおすすめです。
蓄積したデータからYouTube内のトレンドがわかるので、トレンド商材を扱うユーザーや企業に有効なツールです。データをレポートで可視化できるので、自社やクライアントへの提案書の作成にも役立ちます。個人から大手企業まで幅広く活用されています。
他にも、クリック率に影響するサムネイル画像やタイトルの反応を数値で把握できる点がメリットです。人気急上昇動画や一定期間で上昇した検索キーワードを知りたい方は活用してみてください。
YouTube アナリティクスへのアクセスの仕方
以下の手順でYouTubeアナリティクスにアクセスが可能です。
1.YouTubeにログイン
2.画面右上のプロフィールアイコンをクリック
3.YouTube Studioをクリック
4.チャンネルダッシュボードの左側メニューにある「アナリティクス」をクリック
5.確認したい数値をクリックし詳細を見る
他にも、右上の「詳細モード」でさらに詳しい数値が把握できます。複数アカウントを運用している場合は、チャンネル毎にデータを確認・分析します。
アプリをインストールしておけばスマホでも、YouTubeアナリティクスを使用することができます。時間や場所を選ばすデータの確認ができるので便利です。
YouTubeアナリティクスのデータはダウンロードすることもできます。社内や他クライアントに提出するレポートに活用してみてください。
YouTubeアナリティクスで分かること
YouTubeアナリティクス内には「簡易画面」と「詳細モード画面」があります。「簡易画面」では以下4つのタブがあります。
・概要
・リーチ
・エンゲージメント
・視聴者
次では、4つのタブで確認できる内容を説明します。
1.概要
概要タブは、YouTubeチャンネル全体の数値化が可能です。そのため、動画ごとの分析には向いていません。リアルタイム視聴回数は1時間以内または48時間以内にアップロードした動画のアクセス解析が可能です。
動画のアップロード後すぐに再生回数を見ることができるため、忙しいけど簡単にデータを見たい場合におすすめです。概要タブで確認できる項目は以下5つです。
・チャンネル登録者数
・視聴回数
・チャンネル総再生時間
・リアルタイムの視聴回数
・人気動画の表示
デフォルト設定だと過去28日間のデータが表示されます。特定の期間を見たい場合は、画面右上の日付をクリックすると期間指定が可能です。
2.リーチ
リーチタブでは、インプレッション数がわかります。インプレッションとは視聴者にサムネイルが表示された回数です。視聴者が動画を見た回数はもちろん、YouTubeのホーム画面や関連動画で見た回数も含まれます。
YouTubeを活用するうえでインプレッション数は重要な数値です。インプレッション数の増加は、クリック率や視聴回数にもつながる可能性があります。リーチタブで確認できる項目は以下の項目です。
・インプレッション数
・インプレッションのクリック率
・視聴回数
・ユニーク視聴者数
・トラフィック ソースの種類
・インプレッションと総再生時間の関係
・上位の外部ソース
・上位の YouTube 検索キーワード など
3.エンゲージメント
エンゲージメントタブを見ると、自社動画を見た視聴者の反応が数値でわかります。
YouTubeチャンネル内で反応が高い動画の特定ができ、ユーザーの関心が高い動画を参考に改善ができます。エンゲージメントタブで確認できるのは以下の項目です。
・総再生時間
・平均視聴時間
・人気の動画再生リスト
・人気の動画
・終了画面で表示される人気の動画
チャンネルの収益化に影響する指標は、「平均視聴時間」「総再生時間」です。重要指標なので確認してみてください。
データをもとにエンゲージメントを改善し、次の動画コンテンツ作成に活かしていきましょう。
4.視聴者
視聴者タブでは、どんな視聴者がチャンネルを再生したかを把握できます。視聴者の年齢や性別などの属性がわかると、ニーズに合わせた動画の制作に繋がります。
視聴者タブで確認できる項目は以下です。
・視聴者の年齢と性別
・リピーター数と新規の視聴者数
・ユニーク視聴者数
・チャンネル登録者数
・視聴者が YouTube にアクセスした時間帯
・視聴者が再生した他チャンネル
・視聴者が再生した他の動画
・チャンネル登録者の総再生時間
視聴者タブはターゲットの特徴はわかりますが、個人を特定することはできません。一方で、自社のチャンネルの視聴者属性と行動を把握することにより、視聴者のニーズを満たす質の高い動画制作に活かすことができます。
【注意】他のチャンネルについて
YouTubeアナリティクスで分析できるのは自分のチャンネルのみなので、競合を分析したい場合は有料ツールを使う必要があります。ただし、YouTube公式ツールではないので正確な数値は取得できません。あくまで各指標の目安として捉えておきましょう。
YouTubeアナリティクスで見るべき7つの注目指標
以下では、YouTubeアナリティクスで見るべき7つの注目指標について解説します。アクセス解析する際の参考にしてみてください。
視聴者維持率
視聴者維持率とは、動画を最後まで見た視聴者の割合を指します。他にも、以下のようなデータがわかります。
・動画内のどの部分で離脱したか
・動画内のどの部分をリピート再生したか
視聴者がリピート再生した部分や離脱した部分がわかると、問題点がわかり次の動画作成に役立ちます。
また、視聴者維持率が高いと関連動画に表示される可能性が高まります。YouTubeのアルゴリズム上「視聴者維持率が高い動画=視聴者の関心が高い」と判断され、関連動画に表示されます。結果、インプレッション数の伸びも期待できます。
視聴者維持率を高めるためにも、最後まで再生してもらえる動画作りを目指していきましょう。
インプレッションとクリック率
インプレッションとは、視聴者にサムネイルが表示された回数です。インプレッション数が多い場合、YouTubeのアルゴリズム上「この動画は多くの視聴者に見てもらう必要がある」と判断します。
クリック率は、サムネイルを見た視聴者がクリックして動画を見た割合です。クリック率が高いと、動画が多くの人に再生されていると予想できます。
クリック率が低い場合は、サムネイルやキーワードが魅力的でない可能性があります。人気の動画コンテンツを参考に、魅力的なサムネイルやタイトルに改善していきましょう。
ユーザー層
YouTubeを運営するうえで、視聴者属性の把握はターゲットへの訴求力アップに繋がるため重要です。年齢や性別、住む地域や国を把握できると、ターゲット属性を絞り込むことができます。
視聴者の興味・関心が高まる動画を作成するためには、ターゲットのライフスタイルや興味を深掘りしていきましょう。視聴者目線を意識せず作成した動画には、高い評価や成果が期待できません。
ターゲットを絞り込まないと、視聴者が途中で動画を見るのをやめてしまう恐れがあるからです。チャンネルの評価や成果を伸ばすためにも、ターゲット属性やニーズに留意しながら制作を進めていきましょう。
時間帯
視聴者が、どの時間帯に動画を再生しているか把握することは重要です。過去28日間に自分のYouTube動画のアクセス時間帯がわかります。
動画を視聴する時間帯は、視聴者の属性によって違います。例えば、朝の通勤途中に動画を見る、ベットで寝ながら動画を見るなど個々のライフスタイルに左右されます。
視聴者属性に合わせて再生されやすい時間帯に動画を投稿することが重要です。属性ごとに最適なタイミングを把握することにより、ライブなども効率的に配信することができるようになります。
トラフィックソース
トラフィックソースからは利用者がどのように動画にたどり着いたかがわかります。流入には以下の入口があります。
・YouTubeのホーム画面
・関連動画
・チャンネルページ
・YouTube検索
・YouTube外からの流入
上記の「YouTubeのホーム画面」「関連動画」に関しては、ブラウジング機能と呼ばれるものが関係しています。ブラウジング機能とは、YouTubeのアルゴリズムが視聴者におすすめの動画を紹介する機能を指します。
自分のYouTubeのホーム画面を見ると、動画の一覧が表示されるページです。そのため、視聴者のYouTubeのホーム画面に自社の動画が表示されると動画再生回数が拡がります。
関連動画はYouTube画面上で、パソコンなら画面の右横、スマホであれば下に表示されます。こちらもブラウジング機能により、人気動画の関連動画に自社の動画が表示されると再生回数が拡がります。
また、各箇所で表示するサムネイルやタイトルも重要です。YouTube外からの流入はSNSやGoogle検索などが該当します。こちらでも表示された時にクリックしてもらえる工夫が必要です。
総再生時間
動画を見た合計時間はYouTubeアナリティクスのアルゴリズム上で重要です。総再生時間は収益化に影響を与えます。収益化は他にも、検索結果や関連動画への表示などにも影響されます。
動画の再生時間を増やすためにも、視聴者の属性やニーズに合わせた動画コンテンツ作成が必要です。質の高い動画作成やチャンネルを運営するためにも、大切な指標なので忘れずにチェックしていきいましょう。
端末
視聴者がどの端末で動画を見ているかがわかります。閲覧環境がわかると、端末に合わせた動画作成が可能です。
例えば、スマホの場合は小さなテキストだと見づらいので少ない文字で表現する工夫が必要です。パソコンは、画面が広いのでスマホより多くのテキスト情報を盛り込むことも可能です。
まとめ
YouTubeチャンネルの登録者数や動画再生回数を伸ばすには、アクセス解析が必須です。ぜひ当記事で紹介した分析ツールと重要指標を参考にし、収益化に繋がる動画制作に活用してみてください。
当社では、お客様の目的に合わせた動画コンテンツ作成を行なっております。「これからYouTubeで効果的な商品サービスのプロモーションをしたい」「思うようにアクセス数が伸びない」という方は、お気軽にお問い合わせください。