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【BtoB】ECサイトの成功事例10選|基礎知識や導入メリット・構築の手順まで紹介!

btob ecサイト 事例 アイキャッチ

BtoB事業を営む企業にとって、ビジネスの成長や拡大のためにECサイトを導入することは効果的です。

 

しかし、BtoB企業のECサイトについて具体的なイメージがわかない方が多いのではないでしょうか?

 

そこで本記事では、BtoB企業におけるECサイトの成功事例や導入方法、役立つカートシステムなどを紹介していきます。

 

BtoB ECサイトとは?

BtoB ECサイトとは?

BtoB ECサイトとは、企業間(Business to Buseiness:BtoB)の取引をEC(電子商取引)で行うサイトを指します。

 

従来のBtoBにおける取引はカタログや発注書を送るなど紙媒体を用いた取引が一般的でしたが、ECサイトの導入により、受発注に関する作業がWebサイト内で完結するためスピーディーな取引が可能です。

 

また取引先を複数もつ企業は、取引先との契約に合わせて商品の価格や割引、表示数などを管理できるメリットもあります。

 

これまで手動で行われていた管理業務を、Web上で効率的かつ正確に処理できることがBtoB ECサイトの1番の特徴といえるでしょう。

 

BtoB ECサイトの市場

BtoB ECサイトの市場

近年、BtoBにおけるECサイトの市場は拡大し続けています。経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」によると、EC市場規模は2020年にコロナウイルスの影響を受けながらも334兆円の大きな市場にまで成長しました。

 

2016年の市場規模約290兆円と比較すると、2020年までの4年間で44兆円増加しており、市場全体のEC化率も28.3%から33.5%まで広がっています。

電子商取引に関する市場調査

出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査

 

BtoB EC市場拡大の背景には、手作業で行われていた業務を効率化して働き方改革を進めようとする動きや、ITやインフラの整備・発展が関係しています。

 

特にITやインフラの整備によって、ECサイトの導入を低コストでスピーディーに行えるようになった可能性が考えられます。

 

BtoB ECサイトの種類

BtoB ECサイトの種類

BtoBのECサイトには、以下のように4つの種類があります。

 

・オープン型

・クローズ型

・モール型

・マーケットプレイス型

 

それぞれについて詳しく見ていきます。

 

オープン型

オープン型とは、無料で商用利用が可能なECサイトを指します。

比較的自由にデザイン・カスタマイズしやすく、誰でもアクセスできるのが特徴です

オープン型のECサイトには次のようなものがあります。

 

Alibaba(アリババ)

EC21(イーシー21)

 

アジアを拠点とし、グローバルに取引を支援しているサイトがあります。

しかし、サイトの構築やカスタマイズ、バグやセキュリティへの対応などは自ら行わなければならないため、専門的な知識やスキルが求められます

 

サイトのカスタマイズ性の高さや、会員登録しなくても利用できる気軽さが魅力のECサイトといえるでしょう。

 

クローズ型

クローズ型とは、限られた会員や法人しか利用できないECサイトを指します。

 

利用者が限定されていることからクローズ型ECサイトと呼ばれ、会員登録をしていないユーザーはアクセスできないようにブロックされるのが特徴です。

たとえば、クローズ型のECサイトは次のものがあります。

 

Jaggaer(ジャガー):サプライヤー向けのクローズ型サイト

Ariba(アリバ):SAPの支出管理ソリューションを提供するクローズ型サイト

 

また、クローズ型に近い種類でセミクローズ型もあり、ECサイトの一部分だけを閲覧可能にし、会員登録をすれば全ての機能を利用できる仕組みのものです。

 

オープン型と比べ、会員限定で使える機能や表示される商品があることで、登録者との関係性を築きやすいECサイトといえるでしょう。

 

モール型

モール型とは、ECサイトの中に自社のショップを設けた形のECサイトです。

モール型のECサイトには次のようなものがあります。

 

楽天市場

Yahoo!ショッピング

 

導入にはテナント料や加盟料(ロイヤリティ)、月額使用料などを支払わなくてはなりませんが、自社でのサイト構築が不要な点や集客に力を入れなくてもよいことが大きなメリットといえます。

 

しかし、出店者が多く競合性が高い点や、母体のサイト規範に合わせる必要があることなどから自社の独自性を出しにくいといった点などがデメリットといえるでしょう。

 

マーケットプレイス型

マーケットプレイス型は、ECサイト上に自社商品を出品する形態のものを指します。

 

モール型はECサイト上に自社ショップを出店するのに対し、マーケットプレイス型は売り手が商品を出品する形式であることが異なる点です

 

イメージとしては、スーパーマーケットに商品を並べてもらう感覚に近いでしょう。

ECサイトタイプ モール型 マーケットプレイス型
代表例 楽天Yahoo!ショッピング Amazonメルカリ
特徴 売り手がECサイト内でテナントを借りて出店 売り手がサイト内で商品を出品

マーケットプレイス型の大きなメリットは、商品を登録するだけでネット通販を始められる手軽さにあります。

 

出品者側がECサイトを運営する必要がないため、ECサイトに関する知識やリテラシーに自信がない初心者でも始めやすいといえます。しかし、この手軽さはデメリットともいえるでしょう。

 

マーケットプレイス型では、売り手は「出品者」として商品を「出品」します。この形式では、プラットフォーム共通のレイアウトに商品を登録するだけなので売り手の個性を出すことはできず、ユーザーは実際の売り手についてあまり意識しません。

 

そのため、出品者のブランド認知度や理解度の向上を目的としたブランディングは難しいでしょう。

 

BtoB ECサイト成功事例10選

BtoB ECサイト成功事例10選

ここからは、BtoB ECサイトの成功事例10選を紹介します。

業界や業種、企業の経営状態によって導入するべきECサイトが異なるため、自社にとって最適なECサイトの形を見つける参考にしてください。

 

1.MiSuMi-VONA

1.MiSuMi-VONA

出典:MiSuMi -VONA公式サイト

 

MiSuMi-VONAは、製造業で必要となるFA、精密機械部品を提供するECサイトです。

 

数百万点の豊富な種類の商品を扱う通販サイトでありながら、商品ごとに分類されたカテゴリー設定と検索の絞り込み機能が優れているため、気になる商品へすぐにたどり着ける点が魅力です。

 

2010年から他社の製品も取り扱うようになったことで、商品の増大と販路拡大のためにECサイトを設置しました。

 

ビジネスの成長に合わせてECサイトを導入し、さらなる成長を図った好例といえるでしょう。

 

2.ReValue

2.ReValue

出典:ReValue公式サイト

 

ReValueは家電やゲーム、PC、アパレルブランドなどを取り扱い、在庫処分や在庫買取を行うECサイトです。

下記のような余った在庫を仕入れて、企業に販売しています。

 

・余剰在庫

・滞留在庫

・返品

・庫内事故品

 

商品の品質や在庫数などは安定しにくいですが、状態のよいものを安値で購入でき、価値ある商品を無駄にしない環境への配慮が魅力といえます。

 

また、在庫評価コンサルティングや検品代行・返品受付センター代行など、商品販売以外にもさまざまなサービスをECサイト内で完結させている点も特徴の1つです。

 

多くの事業サービスを1つのサイト内でコンパクトにまとめ、ユニークで社会貢献性の高い事業を行うECサイトといえるでしょう。

 

3.タジマヤ卸ネット

3.タジマヤ卸ネット

出典:タジマヤ卸ネット公式サイト

 

タジマヤ卸ネットは、お菓子から日用品まで幅広い生活用品を販売しているECサイトです。

 

サイトのデザインや構成はシンプルで分かりやすいため、ユーザーはストレスなく利用できます。また、商品の探し方や選び方を以下のカテゴリーから選べる点も特徴的です。

 

・商品カテゴリーから選ぶ

・メーカーから選ぶ

・特集から選ぶ

・今月の特売から選ぶ

・新商品から選ぶ

 

イベントや祭りなどの催事で大量に購入する際、商品をスムーズに探せて大量購入できるため、ユーザーにとって使いやすいサイト設計となっています。

 

4.モノタロウ

4.モノタロウ

出典:モノタロウ公式サイト

 

モノタロウは、事業者向けの工業用間接資材を取り扱うBtoB ECサイトです。扱う商品は1,800万点を超え「間接資材のAmazon」と呼ばれるほどの規模を誇ります。

 

クイックオーダ機能は、カタログに記載の注文コードから買い物かごに入れられるため、継続的に発注をかける商品がある場合は重宝するでしょう。

 

また、商品豆知識や現場お役立ち情報などのコンテンツを掲載しており、製品の最適な選び方や現場の困りごとを解決するための情報を公開しています。

 

豊富な取扱商品数に加え、ユーザーのニーズや利便性に対しても充分に応えているECサイトの見本といえるでしょう。

 

5.熊本馬刺しドットコム

5.熊本馬刺しドットコム

出典:熊本馬刺しドットコム

 

熊本馬指しドットコムは、食品通販事業のECサイトです。

元々はBtoBとBtoCの区別がされておらず、業務効率や支払いなどに課題を抱えていました。

 

BtoBの販売促進や業務効率化を目的にECサイトの導入を進めたことで、飲食事業を営む企業や店舗向けのビジネスを効率よく展開できるようになり、新規開拓や顧客単価の向上に繋がりました。

 

新規開拓や業務効率の改善、toB・toC事業の切り分けなどの課題を解決したい企業にとっては、よいモデルケースとなるECサイトです。

 

6.ニトムズ

6.ニトムズ

出典:ニトムズ公式サイト

 

ニトムズは、清掃用具や衛生用品、文房具などの製品を企業向けに販売するECサイトです。

 

サイト全体のデザインはシンプルで、以下のような分類・カテゴリー分けを行うことで、ユーザーが直感的にサイトを利用できるように工夫されています。

 

・個人顧客と法人・医療関係者用と分ける

・アイコンによって商品ジャンルも分ける

 

また、小売店向けのオンラインストアも併設され、取扱商品をブランドごとに掲載することでブランドを絞って商品を探せるため、継続的に利用しているユーザーにとって効率的です。

 

取扱商品を24時間365日、ロット数関係なく注文可能というユーザーファーストな利便性も魅力のECサイトです。

 

7.ヘッドスプリング

7.ヘッドスプリング

出典:ヘッドスプリング公式サイト

 

ヘッドスプリングは、美容医療クリニック、美容サロン、美容室向けのドクターズコスメを棚卸しする企業向けECサイトです。

 

薬機法の関係でクリニックやサロンごとに販売・購入ページを分ける必要があるため、それぞれの企業に合った商品を見られるようにカテゴリーや商品ページを設置しています。

 

また、メーカーによる商品の使い方をレクチャーする動画コンテンツやCRM、メルマガ機能を活用するなど、物販サイト以外の機能も備わっています。

 

特定の業界で多くの取引先を抱える企業のECサイト導入事例として、手本となるものでしょう。

 

8.FUJIEI toB SUPPLY

8.FUJIEI toB SUPPLY

出典:FUJIEI toB SUPPLY公式サイト

 

FUJIEI toB SUPPLYは、事業者専用の卸売・仕入れサイトとしてテーブル、椅子などの家具や洗剤、食器といった生活用品を取り扱っています。

 

サイトのデザインや構成はシンプルでコンテンツの数も厳選されているため、ユーザーが迷うことなく使いやすいサイトといえます。

 

商品はブランドごとや商品シリーズごとで閲覧ができ、決まったブランドや商品シリーズから注文・検討したいユーザーにとって便利な設計です。

 

また、銀行振込、クレジット決済、後払いシステムPaidといった幅広い支払い方法にも対応しており、ユーザーに合わせた利便性の高さが魅力のECサイトです。

 

9.フーヅフリッジ

9.フーヅフリッジ

出典:FOODS FRIDGE公式サイト

 

FOODS FRIDGEは、UCCグループが運営する業務用食品・食材を扱うECサイトです。

商品の写真が見やすく、カテゴリーごとに区分けされたデザインもシンプルなものであるため、目当ての商品を簡単に探せる点が魅力です。

 

また、業態別のおすすめカテゴリーでは、以下のようなジャンル分けを行い他社との差別化を図っています

 

・カフェ・喫茶店

・洋食・和食

・中華

・エスニック

・移動販売

・病院・介護施設

・イベント・学園祭・お祭り

 

シンプルで整理されたデザインと、特殊なジャンルカテゴリーを設ける他社との差別化は、利便性と独自性を兼ね揃えたECサイトの見本といえるでしょう。

 

10.アスクル

10.アスクル

出典:アスクル公式サイト

 

アスクルは、中小企業のオフィス用品・現場用品・介護用品などを購入できるECサイトです。

 

取扱商品数は2023年10月時点で1240万点以上あり、当日・翌日発送などの素早い対応やユーザーが効率的に注文できる仕組みが特徴といえます。

 

たとえば、以下のような仕組みによってユーザーはスムーズに注文できます。

 

・履歴からの再注文機能

・発注したい商品をまとめられるカタログ作成機能

・繰り返し注文機能

 

さらに、見積書や領収書の発行、口座振り込み、コンビニ支払いなど多様な決済方法にも対応しているため、多くのユーザーが使いやすいECサイトといえるでしょう。

 

BtoB ECサイト構築の手順

BtoB ECサイト構築の手順

他社が立ち上げたサイトを利用するのではなく、自社で独自にBtoBmukenoサイトを立ち上げるには、いくつかの準備や手順を踏む必要があります。

BtoBのECサイトを構築する手順は、以下の4ステップです。

 

1.運用目的を決める

2.サイト構築の方法を決める

3.運用体制を構築する

4.サイトを構築する

 

まず、運用目的を決めましょう。運用目的は「販路拡大」「顧客取引の効率化」「新規顧客の獲得」などが考えられ、目的によって構築すべきサイトが異なるためはじめに確認することが重要です。

 

次に、サイト構築の方法を決定します。サイト構築方法によっては、カスタマイズ性の高さや導入までのスピード感などが異なるため、目的や予算をもとに検討しましょう

 

そして、社内での運用体制を決めたらサイト構築に移ります。たとえば、運用体制が盤石でない場合は、効率化を優先する必要があります。

自社のリソースを踏まえて慎重にサイト構築を進めましょう。

 

BtoB ECサイト構築に役立つカートシステム3選

BtoB ECサイト構築に役立つカートシステム3選

上記「BtoB ECサイト構築の手順」で示したようにECサイトの構築には、コストがかかります。そのため、カートシステムを活用して効率的にECサイトを構築することがおすすめです。

 

カートシステムは、商品を選んでカートに入れる「カート機能」とカートに入れた商品の決済手続きをする「決済機能」などを含む、ECサイト構築のための機能を備えたシステムです。

 

カートシステムを利用すれば、ECサイトを自社で開発するよりもコストを抑えることができます。ここからは、BtoB ECサイト構築に役立つカートシステムを3つ紹介します。

 

・Shopify

・楽々B2B

・アラジンEC

 

それぞれについて詳しくみていきましょう。

 

Shopify

Shopify

出典:Shopify公式サイト

 

Shopifyは、ビジネスの立ち上げから成長拡大に向けた運営が可能なカートシステムです。

 

サイトのデザインはコーディングの知識がなくても簡単なドロップ&ドロップ式で直感的に構成したり、豊富なデザインテンプレートから選べたりするため、好みのイメージに合わせたデザインの構築が可能です。

 

取引に関わる業務管理も全てサイト内で行えるため、さまざまなツールの利用や煩雑な作業を行う必要もありません。

 

立ち上げから運用まで1つで完結する性能の高さから、全世界で数多く利用されています。

 

楽楽B2B

楽楽B2B

出典:楽々B2B公式サイト

 

楽々B2Bは、取引先に合わせて行う管理業務の効率化を図れる機能が充実しているシステムです。

 

通常企業間の受発注業務には、取引先に応じて商品の価格や個数、決済などを分ける必要があります。しかし、楽々B2Bでは以下のように取引先に応じた管理が可能です。

 

・卸価格の管理を取引先ごとに設定

・請求書払いやクレカ払いなど多様な決済手段

・取引先に応じた商品と価格の設定

 

これまで取引先ごとに行っていた煩雑な管理作業を効率化できるでしょう。

 

アラジンEC

アラジンEC

出典:アラジンEC公式サイト

 

アラジン ECはカスタマイズ性に優れ、様々な業界業種に対応しているBtoBサイトシステムです。以下のような内容を得意先や納品先ごとに設定できるのが大きな強みです。

 

・商品の表示、価格、注文数、送料

・キャンペーン

・取引先への返信メール

 

たとえば、アパレルブランドのECサイトであれば多様なブランドを取り扱うため、各ブランド担当者への連絡や在庫数に合わせた入荷準備などに追われてしまいます。

 

しかしアラジンECは、ブランド別の得意先担当者設定によって「注文受付時のサンクスメールを自動送信」「在庫の残数と連携した入荷時期と予定数の表示機能」などをつけることで対応可能です。

 

業界や業種に合わせて、独自の機能や管理システムを構築できる柔軟性の高さが魅力のシステムといえるでしょう。

 

まとめ 

btob ecサイト 事例 まとめ

本記事では、BtoBのECサイトの事例や導入に役立つシステムを紹介しました。

EC市場が拡大し続けている中、BtoB事業において発生する取引先管理業務の効率化や販路の拡大は重要です。

 

BtoB企業がECサイトを導入することで、今まで取引先に応じて管理していた商品の価格や表示数、発注可能数などを効率化できます。

 

BtoB向けの企業でECサイトの導入を検討している方は、本記事で紹介した事例やシステムを参考に、業務の効率化やさらなる事業の成長を目指してください。

執筆者:Hub Works 鈴木

株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。

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