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2023年版BtoBマーケティングのカオスマップ|分析方法も解説

カオスマップを活用してみたいけれど、見方や分析方法が分からない人は多いのではないでしょうか?

本記事では、BtoBマーケティングサービス市場をまとめたカオスマップをもとに、実際に分析を行いました。カオスマップの見方やメリットについても解説しているので、是非参考にしてください。

 

カオスマップとは|その特徴とメリットを紹介

カオスマップとは

カオスマップについて、特徴やメリット、カオスマップを用いる時の注意点を解説します。カオスマップの活用を検討する際に参考にしてください。

 

カオスマップとは

カオスマップとは、業界地図とも呼ばれ、特定の業界における企業やサービス、カテゴリー、関係性などをビジュアル化したものです。2010年にアメリカにあるLUMA Patners社のTerence Kawaja氏がディスプレイ広告業界を1枚にまとめた「LUMAspace」が、現在広く使われるカオスマップの起源であるとされています。

 

デジタルマーケティング業界を中心に活用されてきましたが、今では様々な業界においてカオスマップが作成され、活用されています。

 

カオスマップのメリット

カオスマップのメリットは以下の2つです。

1つ目は、複雑な業界の構造を1枚で理解できる点です。業界には様々な企業があり、多くのサービスやカテゴリーが存在しています。

 

この業界にはどのようなサービスがあるのか、サービス同士がどのような関係にあるのか、といった情報を視覚的に読み解くことが可能です。これらの情報は、サービスの導入を検討する際に役立ちます。

 

2つ目は、ビジネスのチャンスを発見できるという点です。カオスマップを分析することにより、競争が激化している部分や、反対に空白になっている競合の少ない部分を把握することができます。業界への新規参入や新規事業を立案する際に、これらの情報は欠かせないものとなります。

 

カオスマップを用いるときの注意点

カオスマップを活用する際には、最新の情報であるかどうかを確認しましょう。業界の動向は常に変化しています。同年内に作成されたものであっても、新規参入企業が掲載されていなかったり、サービスの終了したものが掲載されていたりすることがあります。

 

また、カオスマップにはすべての企業やサービスが掲載されているわけではないという点にも注意が必要です。活用する際には、どこから引用された情報なのか、どのように作成されたのかを確認する必要があります。

 

BtoBマーケティングサービスのカオスマップと分析方法

カオスマップと分析方法

BtoBマーケティングサービスの2023年版カオスマップをご紹介します。また、カオスマップの基本的な見方や、BtoBマーケティングについての基礎知識もあわせて解説します。

 

BtoBマーケティングサービスのカオスマップ

BtoBマーケティングサービスのカオスマップ 

BtoBマーケティングサービスのカオスマップです。BtoBマーケティングのプロセスである、リードジェネレーション、リードナーチャリング、セールス、カスタマーサポートの4段階に分類しています。

 

カオスマップの見方

カオスマップの見方は「全体把握と施策の検討」と「施策ごとのサービス比較・検討」の2つに大きく分けられます。

 

「全体把握と施策の検討」では、どのような施策があるのかを把握し、何を選択するのかを検討する際に利用します。上記のカオスマップを見ると、BtoBマーケティングでは、リードジェネレーションからカスタマーサポートまで大きく4つのプロセスに分類されることが分かります。

 

また、それぞれのプロセスごとに活用できる施策も把握でき、自社の現状と照らし合わせて、導入する施策やサービスを検討することにも役立ちます。

 

「施策ごとのサービス比較・検討」とは、カオスマップを利用して施策ごとにどのような企業がサービスを提供しているのかを把握し、比較検討することです。上記のカオスマップを見ると、BtoBマーケティングのコンサルティングサービスには、株式会社才流やワンマーケティング株式会社があることが分かります。

 

また、サービスを提供する企業は、カオスマップを活用することで競合他社や業界の状況を把握することができます。新規参入時や新サービスを検討する際にも、ブルーオーシャンの領域と、レッドオーシャンの領域を把握することに役立つでしょう。

 

BtoBマーケティングとは

BtoBマーケティングとは「Business to Business」の略称で、法人向けに提供するサービスやそのビジネスモデルのことを指します。顧客となる企業の売り上げの最大化や、業務の効率化をサポートするサービスを展開します。

 

個人を対象にビジネスを展開するBtoC(Business to Consumer)と対照的に考えられることが多いです。BtoBは、BtoCと比較して取引される金額が大きいことが多く、検討期間が長い、決裁者が多いといった特徴があります。そのため、顧客との関係性を構築するマーケティングプロセスが重要です。

 

BtoBマーケティングのプロセス

BtoBマーケティングには、リードジェネレーション、リードナーチャリング、セールス、カスタマーサポートの4つのプロセスがあります。

 

リードジェネレーションとは、リードを創出(獲得する)するマーケティング活動です。広告やWebサイト、展示会、セミナーなどを通じてリードとの接点を作ります。リードナーチャリングは、リードジェネレーションで獲得したリードを育成し、興味関心、購買意欲を高めるプロセスです。

 

メールマーケティングやイベントなどが主な施策となります。セールスでは、購買意欲の高まったリードに対し、営業活動を行うことで購入や契約に繋げます。カスタマーサポートでは、契約後、購入後に継続的に接点を設けることで顧客満足度を向上させ、LTVの最大化を目指します。

 

これらの4つのプロセスを通して、企業の売上の最大化をサポートする活動がBtoBマーケティングです。次章から、それぞれのプロセスごとの施策や支援サービス市場について、カオスマップ分析を通じてご紹介します。

 

①リードジェネレーション

リードジェネレーション

まずは、リードジェネレーションについて解説します。リードジェネレーションはBtoBマーケティングにおいて、第一段階のプロセスです。

 

リードジェネレーションとは

リードジェネレーションとは、企業やサービスの認知度を高め、リードとの接点を作るマーケティングプロセスです。BtoBマーケティングでは、顧客との関係性が重要であり、リードジェネレーションで多くのリードとの接点を設けたり、より見込みの高いリードを獲得したりすることがポイントになります。

 

Webマーケティングにおいては、Web広告、Webサイトの運用、SNS、ウェビナーなどを通じて問い合わせや資料請求、営業のための顧客情報の収集を目指します。オフラインでは、セミナーや展示会、マス広告、訪問営業などがリードジェネレーションの施策です。

 

リードジェネレーションの支援サービス市場

リードジェネレーションの支援サービスには、顧客企業がマーケティング施策を行うことを前提としているものと、マーケティング施策を代行するサービスの大きく2つに分類できます。

 

Webマーケティングに関するツールや、コンサルティングが前者のサービスに当てはまります。マーケツールはサービスによって用途が様々で、その分サービスも多くあります。

 

他のサービスや施策と掛け合わせて使用されることが一般的です。後者の代行を前提としたサービスには、コンテンツ・Webサイト制作や広告運用、ソーシャルメディア支援などがあります。カオスマップからは、中でもコンテンツ制作に分類されるサービスが多いことが分かります。

 

また、カオスマップ全体から、リードジェネレーションのサービスが多く存在することがわかります。リードの獲得がBtoBマーケティングにおいて重要視されているといえるでしょう。

 

②リードナーチャリング

リードナーチャリング

続いて、BtoBマーケティングにおける第2ステップ、リードナーチャリングについて解説します。

 

リードナーチャリングとは

リードナーチャリングとは、リードジェネレーションで獲得したリードを、セールスに繋げるための育成のプロセスです。情報を提供したり、コミュニケーションをとったりすることで、興味関心を高め、購買意欲の向上を図ります。リードを無駄にせず、購入率、契約率を高めるために重要なプロセスです。

 

メールでの情報発信や、展示会、ウェビナーといったイベントの開催、チャットなどを利用したオンラインでのやりとりなどがリードナーチャリングの施策です。

 

リードナーチャリングの支援サービス市場

リードナーチャリングの支援サービスは、顧客やデータを管理し活用するためのサービスと、施策を実施するためのサービスの2つに分類できます。

 

前者には、MAやSFA/CRM、ABM、名刺管理ツールなどが当てはまります。これらはリードナーチャリングだけでなく、BtoBマーケティング全体を通して使用されることも多くあります。マーケティング施策をより効果的に、より効率的に進行するために必要です。

 

リードナーチャリング内でもMAやSFA/CRMが比較的大きな市場となっていることが分かります。メール配信、後者は、イベント集客、Web接客、チャットといったサービスがあり、リードナーチャリングの施策を行う際に利用されます。

 

③セールス

セールス

BtoBマーケティングの第3ステップであるセールスの支援サービス市場について解説します。

 

セールスとは

セールスとは、商談を行い、購入や契約に繋げるプロセスです。リードナーチャリングによって受注確度の高まったリードに対して商談を行い、購入、契約を促します。リードジェネレーションから始まったマーケティング活動が、セールスによって初めて売り上げにつながります

 

セールスの支援サービス市場

セールスの支援サービスは、比較的小さい市場となっています。営業のアウトソーシングサービスは存在しますが、リードジェネレーション、リードナーチャリングと比べると、セールスでは外注や代行といったサービスが少ないと捉えることができます。

 

商談の準備や契約を効率的に行うためのツールがセールス市場の主なサービスです。近年では、オンラインで商談を行うことも増え、Webミーティングツールもセールスの支援サービス市場に参入しています。

 

④カスタマーサポート

カスタマーサポート

最後にカスタマーサポートの支援サービス市場の解説です。

 

カスタマーサポートとは

カスタマーサポートとは、顧客の問い合わせなどに対応することです。カスタマーサポートを行うことで顧客満足度を高め、リピート率などを高めて売り上げを最大化させることや、顧客の声を分析しサービスを改善することを主な目的としています。

 

今回はカスタマーサポートとカスタマーサクセスを同じ分類としていますが、その定義は厳密には異なります。カスタマーサポートは、基本的に顧客からの行動(問い合わせなど)を起点として対応を行います。

 

一方、カスタマーサクセスは「顧客の成功」を目的とし、自社起点で情報を発信したり、サービスの改善を行ったりします。いずれも顧客のロイヤリティを高めることで、売り上げを最大化することを目的としています。

 

カスタマーサポートの支援サービス市場

カスタマーサポートの支援サービスには、顧客の管理を行うことをメインとしたツールと、実際に問い合わせなどに対応することを目的としたサービスがあります。セールスまでのプロセスで使用している管理ツールや接客ツールがそのまま活用されることも多く、カスタマーサポート支援に特化したサービスの市場は比較的小さめです。

 

カスタマーサクセスにおける顧客管理のツールでは、顧客情報を分析することで、アップセルやリピートの可能性、解約の兆候などを確認できます。NPSとは顧客ロイヤリティを測る指標であり、この指標を可視化できるツールもあります。

 

このようなデータを駆使して、サービスの改善や顧客とのコミュニケーションに役立てます。顧客とのコミュニケーションには、メールやチャットのサービスを利用することができます。

 

まとめ

btobマーケティング カオスマップ まとめ

本記事では、2023年版のBtoBマーケティングサービスのカオスマップをご紹介しました。カオスマップの活用方法に加え、BtoBマーケティング市場の大まかな動向をご理解いただけたでしょうか?

 

本記事を参考にBtoBマーケティングのカオスマップを分析し、自社のビジネスに活かしてください。

執筆者:Hub Works 近藤

株式会社HubWorks代表取締役 2013年より大手インターネット広告代理店に入社。月間数千万規模、主要チャネル(Yahoo・Google・Facebook・LINEなど)のウェブ広告運用を経験。 2017年に転職し、SaaSのBtoBマーケティング担当に従事。リード獲得からナーチャリング、コンテンツマーケティングなど幅広く対応 2018年から独立しシェアオフィス専門ポータルサイトの立ち上げやコンテンツ制作BPOコンテンツファクトリーのサービスを立ち上げ。 ウェブマーケティングの知見をいかし、全事業早期黒字化を達成

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