漫画広告(マンガ広告)とは?メリデメ・事例やおすすめ制作会社を解説
近年、InstagramやYouTubeなどで漫画広告がよく表示されていますが、従来の広告とどう違うのか分からない人も多いのではないでしょうか。
漫画(マンガ)広告は、ストーリー構成で登場人物と自分自身を照らし合わせることで、親近感と共感を得られる従来の広告よりもコンバージョン率が高くなる傾向があります。本記事では、漫画広告の基本情報やメリット・デメリット、必要な費用について解説します。
「漫画広告(マンガ広告)」とは?意味と急増の理由を解説
漫画広告とは、その名の通り「漫画」を用いた広告を指します。昨今、InstagramやYouTube、記事LPで見かけることが多くなりました。ここでは、漫画広告の概要や急増している理由について解説します。
漫画広告(マンガ広告)とは文字通り漫画を用いた広告のこと
「漫画広告」とは、広告の形式の1つであり、その名の通り漫画を利用した広告です。YouTubeやInstagramなどのメディアで、商品やサービスを漫画形式で紹介する広告を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
その商品について、イラストや吹き出しを使ってストーリー仕立てで説明できるため、より具体的な使用シーンを想像させやすく、理解を深めてもらえるのが最大のメリットです。
漫画広告は費用対効果が高く、テキストのみの広告に比べてより強く見込み客の興味を引くことができます。
漫画広告が急増している理由
漫画広告が急増している理由は、費用対効果の高さです。近年、活字広告市場が衰退している中で動画広告や漫画広告が注目されていますが、動画広告は内容の変更が容易でない点や、クリエイティブ費が高い点がデメリットとしてあります。
一方で、漫画広告は活字と画像を組み合わせるだけのためコストパフォーマンスが高く、商品やサービスの訴求力を高めやすい特徴があります。
ストーリー性が高く、絵のメッセージ性に加えて読者が興味を持つような要素を持っているため、ユーザーの能動的な興味を引き出せます。
テキストによって情報を提供する能力を持ちながら視覚的な訴求にも優れているため、広告市場で注目され、活用する人が急激に増加しています。
漫画広告(マンガ広告)をマーケティングに活用するメリット
近年急増している広告形態である漫画広告ですが、漫画広告を活用する上でのメリット・デメリットについて解説します。
No | メリット | デメリット |
1 |
ストーリー性があり分かりやすい | ユーザーに不快感を与える恐れ |
2 |
目立つため興味を惹きやすい | 細かな情報伝達には不向き |
3 |
最後まで広告を見てもらいやすい | 実施までにリソースが必要 |
4 |
共感を通した訴求につなげやすい | 方向性の決定から労力がかかる |
5 |
多くの情報を伝えらえる | – |
6 |
他の動画形式と異なり低予算 | – |
具体的なストーリーで分かりやすく説明できる
漫画には「起承転結」のストーリー構成があります。
漫画広告は、この構成に沿って商品やサービスの魅力をテキスト広告よりも具体的にユーザーに伝えることが可能です。具体的なストーリーで表現することでユーザーの理解を促し、商品やサービスの認知度を高められます。
理解を促すだけではなく、漫画のストーリーで訴求するためより共感を呼びやすくもなります。また敬遠されがちな広告に対して、ストーリーで表現する漫画広告は、見込み客の教育のシーンでも活用でき、ユーザーとの長期的な関係性構築にも役立つでしょう。
漫画広告は目立ちやすく興味を持ってもらいやすい
多くの人は漫画自体に見慣れていると考えられるため、従来の広告に比べて目立ちやすく、大きく人々の興味を引くことができます。
明らかに広告と分かるような従来の広告は敬遠されがちですが、漫画であれば親近感があり、広告の中でも目立ちやすいことからユーザーの興味につながると考えられます。
イラストや吹き出しを使った漫画形式の広告は、一般的な広告と差別化できるため、競合他社との差別化にもつながるでしょう。
動画と漫画を組み合わせた広告であれば人の声でナレーションされているため、よりユーザーの共感を得られます。目立ちやすく親近感があり、多くの人に受け入れられやすいのは大きなメリットです。
最後まで広告を見てもらいやすい
漫画広告は最初の興味を引いたあともユーザーの興味や関心を維持しやすい特徴があり、文字だけの広告に比べて最後まで読んでもらいやすい傾向があるのも魅力的です。
たとえば、YouTubeの漫画広告は視聴者に受け入れられやすく、ストーリーの続きが気になってしまうという理由からスキップされにくい傾向にあります。
一般的な動画広告が30〜60秒程度の尺であるのに対し、YouTubeの漫画広告は2分以上、場合によっては10分もあります。しかし、動画冒頭で視聴者の心をつかめれば、最後まで視聴してもらえるでしょう。
登場人物に共感してもらいやすく訴求につなげやすい
漫画の登場人物と自分を照らし合わせて感情移入することで、ユーザーは商品やサービスの効果を擬似的に体験できます。
たとえば化粧品を宣伝する場合、ストーリー漫画でシチュエーションを描くことで、ユーザーは自分自身を主人公に重ねて化粧品の使用イメージをつかみやすくなります。その結果、商品の購買意欲が高まるため、コンバージョン率が上がる傾向が強まります。
また、現実では表現しにくい状況も漫画では再現しやすく、表現力を生かして広告の効果を高めることも期待できます。
テキストだけの広告に比べて多くの情報を伝えられる
テキストに比べて与えられる情報量が多いのも漫画広告のメリットです。
ビジュアルとテキストを組み合わせて訴求できるため、商品の魅力や開発秘話、使用するメリットなどをユーザーへ分かりやすく伝えられます。テキストだけで表現するよりも内容がスムーズに頭に入ってくるため、短時間であっても多くの情報を伝えることが可能です。
また、漫画広告であれば1分間に2,000字相当の情報量を込められるため、商品・サービスの訴求ポイントを余すことなく視聴者へ伝えられる点も特徴といえるでしょう。
フルアニメーションや実写動画に比べて低予算で済む
YouTubeの漫画広告は、実写やフルアニメーションの動画広告と比べ、低予算で制作できます。たとえば、動画制作会社に依頼した場合は1本あたり20万円〜30万円程度、フリーランスのイラストレーターであれば10万円程度で制作できます。
ただし、低予算であっても、広告の成果を上げるためには漫画や動画広告の知識や経験が必要です。加えて、ユーザーに効果的な訴求ができるマーケティングスキルがある人に依頼すればより効果的な漫画広告に仕上がるでしょう。
漫画広告(マンガ広告)をマーケティングに活用するデメリット
漫画広告は従来の広告に比べてメリットが多い一方、デメリットも存在します。ここでは、漫画広告のデメリットを4つ解説します。
内容によってはユーザーが不快に感じる危険がある
漫画広告は、訴求力が他の広告に比べて強い特徴があります。これは大きなメリットですが、一方で表現方法や構成、訴求の仕方によっては、自社や商品、サービス、会社自体にネガティブなイメージを持たれる場合があります。
最近は「コンプレックス商法」と呼ばれる問題のある漫画広告も増え、視聴者のコンプレックスを刺激するような表現が問題視されています。
漫画広告の多くは「問題発生→自社商品による課題解決」という構成のため、結末のベネフィットをアピールするために、冒頭のネガティブな表現が過度な傾向にあります。過度な表現は、視聴者に不快感を与え、炎上などの問題を引き起こす恐れがあるため注意しましょう。
細かい情報を伝えるのには向いていない
漫画広告には短時間で多くの情報量を伝えられるメリットがある反面、細かく伝えるのには不向きというデメリットがあります。なぜなら、マンガはコマや絵を使用するため、文章に比べて掲載する範囲が広くなってしまうからです。
たとえば、3コマのマンガを1つの広告に掲載する場合、同じ範囲に文章を書いた方がより詳細な情報を伝えられます。また、マンガで細かい部分を伝える場合は、ページ数が増えてしまうことも難点といえるでしょう。
漫画広告を使う場合は、掲載範囲が限られていることを意識し、情報を整理して効果的に活用することが重要です。
施策の中では実施までに比較的多くのリソースが必要
漫画広告を制作するにはある程度のリソースが必要になります。
企画や構成の作成、イラストの発注、原稿のチェックや修正など、多くの工程が発生し、イラストレーターなどに依頼する場合は金銭的コストも考慮する必要があります。自社で制作する場合であっても、時間的なコストや人件費がかかるでしょう。
漫画広告は、クオリティによっては他の広告に比べて納期が長く製作費も高いため、実施までのハードルが高いケースもあります。
広告の方向性決めにも労力がかかる
たとえばYouTubeの漫画広告は、企画やシナリオ作成、イラスト制作、音声収録、動画編集など、複数の工程を経て、制作会社とやり取りする必要があります。
自由度が高いため、方向性を決めないと希望通りの広告をつくれません。特にフリーランスのイラストレーターや声優に依頼するのであれば、詳細な指示が必要です。
そのため、動画マーケティングの経験がある代理店にサポートを依頼するのが効率的です。代理店であれば企画、構成段階から携わってマーケティング効果の高い動画を制作できるでしょう。
また、広告意図を的確に理解しているため、画風や演出方法も適切に調整してもらえます。
漫画広告(マンガ広告)と相性のいい商材
漫画広告に適している商材は以下の通りです。
・商品の特徴を直感的に表現できる
・特定の年齢層や趣味嗜好に訴えられる
・広告主のイメージアップを図る
他にも、ユーザーに印象に残る広告を制作したい場合や商品の認知拡散を図りたい場合にも、漫画広告は最適といえます。ただし、相性が悪い商材も存在するため、慎重に検討しましょう。
たとえば、詳細な説明が必要な商材は相性が良くありません。なぜなら、漫画広告では細かく商材を説明するだけのテキストを詰め込めないからです。
漫画広告は親近感、ストーリーによる感情移入など、ユーザーの感情に訴えられる商材と合います。なお、ユーザーのコンプレックスを煽る商材の場合はユーザーの反感を買う恐れがあるため注意しましょう。
漫画広告(マンガ広告)の制作の流れ・6ステップ
ここからは漫画広告の作り方の流れを6つに分けて解説します。漫画広告に携わる可能性のある企業やフリーランスの方はぜひ参考にしてみてください。
1.漫画広告を行う目的を設定する
漫画広告を使用する場合は、KPIを明確にしておく必要があります。なぜなら、構成や内容が大きく異なるため、漫画広告をより有効に活用するためには目的に合わせたコンテンツを作成する必要があるからです。
たとえば「商品を分かりやすく伝えて売り上げを増やす」「会社の特徴をアピールして採用人数を増やす」などの目標や具体的な数値を設定し、それに沿って制作します。
また、最終的な目標を定量的に持っておくと広告の改善にも役立つでしょう。
2.マンガの企画案を作成する
キャラクターやストーリー、シナリオといった内容を決める企画案を作成します。
ストーリーやシナリオ、マンガの枚数等はKPIに合わせて設定しましょう。漫画広告に限らず、広告を作成する際は商品やブランドを使ったペルソナを設定し、広告の訴求力を高めるよう意識することが大切です。
また、ストーリーの流れやコマ割り、セリフなどを逆算して決める方法もありますが、そもそもの制作できるページ数によって内容は変わるため、あまりおすすめできません。
3.依頼先の選定、意見のすり合わせを行う
漫画広告制作を得意とする企業に依頼して見積もりをもらいましょう。
見積もりに納得ができればミーティングを行い、制作の方向性が決定したら広告コンテンツの制作に入ります。このとき、いきなり本番ではなくラフ案を作成してもらうのが一般的です。
その後、ラフ画でイラストのテイストを確認して納得できれば制作過程に移ります。制作前のミーティングですり合わせを疎かにすると、作品がイメージと異なるものとなってしまう恐れがあるため、打ち合わせは念入りにしましょう。
4.実際に漫画広告を制作する
依頼先とのミーティングを経て、広告の企画が完成した後に制作に入ります。自社で広告コンテンツを制作できないのであれば、制作会社や漫画家に依頼しましょう。
完成したシナリオに沿って、広告コンテンツを下絵(ラフ画)で作成します。ラフ画が完成すれば、清書へと進みます。
ラフ画で修正してほしいところがあれば伝えましょう。清書後の修正は依頼先に手間をかけさせてしまうため、修正箇所がある場合は融通が利くラフ画の時点で伝えることが大切です。
また、完成後は基本的に大きな修正はできないため注意しましょう。それぞれの作業段階でミーティングを行い、意見をすり合わせることが大切です。
5.広告を出稿して配信する
漫画広告が完成したら、あとは広告を配信するだけです。リスティング広告、FB広告、YouTube広告などそれぞれの広告媒体に従って広告を配信しましょう。
広告を出稿して配信する際、審査が設けられているケースがあります。たとえば、Googleのリスティング広告はユーザーに適切な広告を配信できるのかが審査基準といわれています。
Yahoo!リスティング広告も同様に審査があるため、事前にガイドラインを確認しておきましょう。
6.広告の効果測定をして次に活かす
漫画広告の配信後には効果測定を行いましょう。効果測定は離脱率やクリック率、CVRなどを細かく分析することが大切です。
数値の改善で売上が向上したり、CPC・CPO・CPAの改善で利益率が向上したりと、効果測定にはさまざまなことが期待できます。
効果測定には、有名なWeb広告効果測定ツールである「AD EBiS」と、Webマーケティング業務を詳しく分析して直感的に使用できる「WebAntenna」があります。これらのツールを使用することで、広告の効果を正確に把握できるでしょう。
漫画広告に取り組むとき・制作時に注意したいポイント
漫画広告は従来の広告と比べて魅力的な面が多いものの、効果的だからといってすぐに漫画広告に乗り込むのは危険です。ここでは、漫画広告を始める前の注意点や取り組むときのポイントについて解説します。
漫画広告に取り組むときのポイント
漫画広告に取り組む際は、自社の商品との相性や費用対効果など、気を付けるポイントがいくつかあります。たとえば、商品との相性が悪いと期待する効果を得られず、コンテンツ制作費用や広告費と売上の採算が合わなくなってしまいます。
ここでは、漫画広告に取り組むときのポイントを5つ解説するので、参考にしてみてください。
自社の商品との相性を見極める
漫画広告を始める前に、商品が漫画広告に適しているかどうかを慎重に考えましょう。漫画広告は、以下のような商品とは相性が悪いといわれています。
・高級な商品やブランド商品
・詳しい説明が必要な商品
・コンプレックスを抱える商品(肌荒れやダイエット商品など)
漫画広告はチープな印象を与える可能性があるため、ブランド商品には向いていません。加えて、文字やナレーションが限られている点で詳細な説明が必要な商品、規制が厳しくなっている点でコンプレックスに訴えかけるような商品なども避けましょう。
費用対効果を意識して掛ける予算を決める
漫画広告は利用者の興味を引きやすく、クリック率を高める効果があるとされるマーケティング方法です。しかし、無駄なクリックも発生しやすいため、コンバージョンにはつながらない場合もあります。
特に、リスティング広告などのクリック課金型の広告の場合は、うまく使わないと費用対効果が合わなくなります。
漫画広告の強みを生かすためには、どのような目的を持って広告を運用していきたいのかを意識し、それに合ったコンテンツを作成することが大切です。ちなみに、漫画広告の費用相場は依頼先によって異なります。
・制作会社・・・おおよそ2万〜10万円
・クラウドソーシング、SNSやブログ・・・おおよそ4千〜4万円
・有名な漫画家やイラストレーター・・・時価、数十万円
漫画広告の費用を抑える方法については、以下の記事に詳しく記載しておりますので、そちらも併せてご確認ください。
制作会社やクリエイターのスキルや画風を把握する
YouTubeの漫画広告を制作する際には、当然ながら制作者のスキルが重要です。漫画広告のキャラクターデザインやイラストのクオリティは、商品やサービスのイメージに大きく影響するため、慎重に制作者を選ぶ必要があります。
そのため、制作者の過去の実績やポートフォリオを確認し、作画スキルに納得できたら依頼するのがおすすめです。また、コンテンツ制作者の画風も重要で、自社の商材とマッチしているかどうかを確認してから依頼しましょう。
マーケティングが優れた広告制作会社を選定する
マーケティングに関する知識が不足している制作会社に依頼した場合、適切な広告運用ができない恐れがあります。なぜなら、数値を正しく計測できないからです。
たとえば、CVRを改善したい場合、コンテンツがそもそも悪いのか運用が悪いのか分かりません。
漫画広告はWeb広告の一種であり、Webマーケティングの観点を踏まえなければ効果的なコンテンツは制作できません。そのため、コンテンツの制作を依頼するなら、ある程度のマーケティングスキルを担保できる企業に依頼しましょう。
著作権などの権利関係を確認しておく
漫画広告に限らず、広告の制作において確認しておきたい重要な点は、著作権と二次利用です。
クライアントの要望に応じて広告を制作しても、広告自体の著作権は制作会社に帰属することが多い傾向にあります。そのため、YouTube広告には使用できても、自社ホームページに掲載できないなどの問題が生じる恐れがあります。
漫画広告に登場するキャラクターの著作権にも注意が必要です。漫画広告に登場したキャラクターを別の用途で利用する場合には、追加の利用料を請求される場合があります。権利関係は依頼先とのトラブルになりやすいため、慎重にミーティングや契約をしましょう。
漫画広告(マンガ広告)を実際に制作するときのポイント
漫画広告を実際に制作する際は、いくつか気をつけたいポイントがあります。たとえば、過度な表現やポリシーに違反していると、アカウントバンや広告出稿の停止につながる可能性が高まります。
ここでは、漫画広告を制作する前に確認しておきたいポイントを6つ解説します。
出稿先の広告ポリシーを確認して順守する
広告を出稿する際は、各広告媒体の広告ポリシーやガイドラインに沿う必要があります。
コンテンツを制作する前に広告出稿の媒体を決定し、ガイドラインや広告ポリシーを確認することをおすすめします。それらを確認した上で、ルールに則った漫画広告のコンテンツを制作してもらいましょう。
制作前にガイドラインを確認しておかないと、コンテンツ制作後に修正点が見つかった場合二度手間になってしまいます。金銭的にも労力的にも無駄なコストがかかるため、コンテンツ制作前に確認しておきましょう。
ペルソナ設定を明確にする
漫画広告に限らず、広告のコンテンツを制作する際に重要なのはペルソナ設定です。
ペルソナ設定とは、商品やサービスを提供する企業が顧客をイメージ化し、その顧客像にもとづいて戦略的にマーケティングを展開する手法です。
具体的には、顧客の年齢、性別、職業、趣味、ライフスタイルなどを踏まえた架空の人物像をつくり出し、その人物像に合わせて商品やサービスを訴求します。ペルソナの設定は、顧客が抱える問題やニーズを把握し、顧客とのコミュニケーションにも活用できます。
ユーザーが見たくなるように面白くする
他の広告よりも目立って興味深いものであっても、その漫画広告に内容が伴っていなければ意味がありません。起承転結、感情部と機能部などストーリー構成はもちろんのこと、魅力的なコンテンツ構成にする必要があります。
もし「ユーザーの直帰率が高い」「CVRが獲得できない」といった場合、リスティング広告であれば赤字になるリスクが高くなってしまいます。漫画広告そのものが目新しく面白くても、魅力的なコンテンツを制作する意識は持っておきましょう。
適度な情報量にしておく
漫画広告は、テキストを詰め込むとユーザーにとって見にくいコンテンツになってしまいます。漫画広告を制作する際は、テキストとイラストのバランスを考えてユーザーが読みやすいコンテンツを意識しましょう。
もし、商材の性質上、テキストを詰め込まないといけない場合は、そもそも商材が漫画広告に合っていない可能性が考えられます。
その際は、漫画広告以外の動画広告や記事LPなど、別の広告コンテンツを検討しましょう。商材によって、その方が広告効果が見込める場合があります。漫画LPについては以下の記事で詳しく紹介していますのでぜひご一読ください。
短い時間で興味を集める工夫をする
漫画広告を制作する上で重要なのは、ファーストインプレッションでユーザーの興味をどれだけ引けるかです。なぜなら、ユーザーは広告コンテンツが流れてきたらスキップする傾向があるからです。
たとえば、YouTube広告は5秒でスキップできますが、この5秒でユーザーの興味を引く必要があります。記事LPに漫画を入れる場合でも、ユーザーに商材の訴求部分までを見てもらうためには、離脱させないよう冒頭で興味を引くことが大切です。
クリック課金型の広告の場合無駄なコストがかかってしまうため、漫画広告を制作する際は最初の短い時間で興味を引けるように工夫しましょう。
嘘や過激な表現は控える
人のコンプレックスを解決できる商材を扱う場合は、特に注意が必要です。
人のコンプレックスはデリケートな領域であるため、漫画広告で煽りすぎるとユーザーの反感を買ってしまいます。嘘や過激な表現が多いと、最悪の場合広告アカウントのバンや広告配信を停止されます。
広告コンテンツであるため多少の煽りは要りますが、ユーザーをコンバージョンさせたいがために必要以上に煽るようなコンテンツは制作しないようにしましょう。
漫画広告の外注費用相場と各委託先の特徴
漫画広告を自社で制作できない場合は、外注して制作する必要があります。そこで気になるのが、漫画広告の外注費です。
ここでは、漫画広告の外注費用の相場と外注検討時におさえておきたいポイントについて、詳しく解説します。
漫画広告の外注費用相場
漫画広告の外注費用の相場はまちまちで、委託先によって変わります。
・有名な漫画家に依頼:言い値、数十万円
・個人サイトからの直接依頼:数千円~数万円
・外注サイトで依頼:実績がある人だと3万円前後
・制作企業に依頼:10万円ほど
上記はそれぞれ1ページあたりの値段ですが、実績がある人や信頼できる企業に依頼するのであれば、そこそこ費用がかかります。外注するにあたって、費用だけではなく各委託先の特徴もおさえておきましょう。
外注検討時におさえたい各委託先の特徴
漫画広告を外注する上で重要なのは費用だけではありません。それぞれの委託先の特徴を把握して、自社に合った委託先を検討しましょう。
有名な漫画家に直接依頼する
有名な漫画家に直接依頼することはほとんど不可能といえます。なぜなら、依頼どころかコンタクトを取ること自体が難しいためです。
大手広告代理店を通しての依頼であれば有名な漫画家でも引き受けてくれる可能性はありますが、その分料金は高額になるでしょう。
また、有名な漫画家は本業が忙しいため、コンタクトを取れたとしても仕事を引き受けてもらえないことが多い傾向にあります。
個人のサイトなどから直接依頼する
外注サイトを通さないため手数料がなく、一見すると依頼者側と依頼される側の双方にメリットがあるように見えますが、実際にはトラブルに発展するケースが多い傾向にあります。
たとえば、第三者が介在していないために金額や納期、クオリティに関する問題が生じることがあります。個人に依頼する場合は、ビジネス常識を持ち合わせ、かつ漫画制作の技術力を兼ね備えている人を見つけることが重要です。
外注サイトを通じて個人に依頼する
外注サイトを利用すれば、第三者が介入することで納期やクオリティがある程度担保されます。代表的なサービスとしてランサーズやクラウドワークス、ココナラが挙げられます。
外注サイトは手数料がかかるのがデメリットですが、依頼者と漫画制作者の間に第三者が入るため、トラブル発生のリスクが減るというメリットがあります。
なお、依頼先の探索や選定、管理にリソースが必要なため、プロに直接依頼するよりも手間がかかる側面もあります。
漫画広告(マンガ広告)のおすすめ制作会社3選
制作会社に依頼する
漫画広告の制作会社への依頼であれば高品質な作品ができあがりやすく、また打ち合わせや各種工程にも積極的に参加してくれる特徴があります。
広告戦略やストーリー展開、漫画制作者の選定なども考慮されて進められます。納期や制作中断のリスクもほぼなく、プロならではの安心感を得られるのは大きなメリットといえるでしょう。
ただし、料金は個人に依頼する場合と比べて高額になることが多い傾向にあります。
一部の会社では、ディレクションを依頼主が負担することで制作費が少し安くなる場合もありますが、マンガの品質に影響する可能性があります。そのため、事前にディレクターをつけるメリットを理解した上で判断することが重要です。
漫画広告を制作する際におすすめの制作会社、およびその選び方などに関しては、こちらのリンク先に詳しく記載しています。
①業界最安値水準 コンテンツファクトリーfor comic
漫画制作会社の一つに株式会社HubWorksがあげられます。
業界最安値水準で漫画を制作してもらえること、初心者の企業様にも親身に丁寧に解説してもらえることまた、母体がマーケティング会社であるため、マーケティング視点でのご助言をしてくださります。一度ご相談してみてください。
配信準備等にあたる初期費用は無料であるのに加え、1ページあたりの単価も、相場よりも低価格です。価格についてはこちらのリンク先で詳しく説明していますので、ぜひ参考になさってください。
その他漫画広告の制作会社については、以下の記事で詳しく解説しています。併せてお読みください。
②マンガデザインドットコム
漫画広告のおすすめ制作会社、ふたつめはマンガデザインドットコムです。制作実績も豊富で、LPや動画制作など、幅広いサービスの中から依頼主の希望に沿って適切な漫画広告を制作してくださいます。
マンガデザインドットコムの最大の特徴は、依頼主が希望の漫画家を選べるということでしょう。
登録している1700名以上の漫画家、イラストレーターの中からリクエストすることも可能ですし、だれが良いのか悩まれた際には、マンガデザインドットコムからマンガ家を提案してもらうことも可能です。
ただし、漫画家とのスケジュールが合わない場合など、まれに希望に添えないこともあるようです。サイトには、一部の漫画家、イラストレーターのサンプルが掲載されていますので、依頼を検討する際には参考にしてみてはいかがでしょうか?
詳しくはこちらのページをご覧ください
③マンガビズ
漫画広告のおすすめ制作会社のひとつに、マンガビズも挙げられます。マンガビズは、ストーリー制作からオリジナルキャラクターまで、すべて任せることができるため、初めて漫画広告の依頼をしたい方や、漫画制作に慣れていない方でも安心して依頼できます。
さらに、依頼主の予算に合わせて最大限の魅力的な漫画広告を提案していただける点も特徴の一つといえるでしょう。
各種大手企業からの依頼も受けており、実績も豊富です。限られた予算の中で漫画広告を作成したいが、慣れていないため具体的な案が浮かばない、という方にはとくにおすすめしたい制作会社となります。
詳しくはこちらからご覧下さい。
漫画広告(マンガ広告)の代表的な出稿先媒体を紹介
漫画広告の制作が終われば、広告を出稿する媒体を決定します。出稿先はいくつかありますが、それぞれに特徴や漫画広告との相性があります。
ここからは漫画広告の代表的な出向先媒体を5つ紹介するので参考にしてみてください。
Webサイト
漫画広告は、商材を分かりやすく視覚的に伝えられるため、商品紹介やWebサイトへの出稿が向いています。漫画広告を活用することで、文章だけでは伝えにくい情報や印象もユーザーへ伝わりやすくなります。
マンガの中身は商品のイメージやブランドにもつながっているため、ユーザーが不快に思わないように注意して作成しましょう。
また、前述した通りマンガは登場人物に自分自身を重ね合わせて商品の感想を考えられるため、商品の印象を深めることにもつながります。
メールマガジン
メールマガジンでも、漫画広告を活用することでコンバージョン率の改善ができ、KPIを達成しやすくなります。文章が羅列されただけのメールマガジンはユーザーの読む気を削ぎやすく、内容を見る前に削除されたり無視されたりすることがよくあります。
漫画広告は文章の多いメールマガジンよりも視覚的にユーザーの興味を引きやすく、また読みやすさも特徴です。
漫画広告を取り入れることで、メールマガジンからのコンバージョン率の改善が期待できるでしょう。メールマガジンを用いる際は、以下の記事でも解説している「特定電子メール法」を把握した上で行うようにしましょう。
SNS広告
漫画広告はSNS広告で出稿されているケースが多く、Webサイトやメールマガジンと比べて高い費用対効果が期待できます。特に動画や画像媒体のSNSには効果的で、たとえばInstagramやTikTokなどがこれに該当します。
Instagramで採用されている漫画広告の例としては、脚用の加圧インナーであるグラマラスパッツが挙げられます。
Webサイトやメールマガジンは、漫画広告を見てもらうために広告をクリックするメールを開くといったアクションを取ってもらう必要があります。
一方で、InstagramのリールやTikTokのショートムービーであれば、ユーザーは流れるように動画を視聴します。間に漫画広告を挟むと認知につながりやすくなるため相性が良いといえるでしょう。
あとは、前述した通り冒頭の短い時間でユーザーの興味関心を引ける工夫をすれば、より読了率が高くなります。SNS広告については、以下の記事で5つのプラットフォームを比較しています。ぜひ出稿先を選択する際の参考にしてみてください。
YouTube
漫画広告がよく使われているのがYouTubeです。YouTubeの漫画広告はほかの媒体と少し違い、漫画を作成後に動画として楽しめるように動きをつけたり、音声を追加したりと、動画の制作を行います。
以下は弊社のYouTubeに投稿している漫画の例です。
YouTubeで利用される漫画広告は主に動画形式で、商品の情報発信や会社のPR活動などを目的として使用されます。動画形式で漫画広告を使用でき、漫画に音声を追加することで記事LPよりもユーザーの感情移入が期待できます。
漫画広告の強みであるストーリー性やユーザーの共感性、テキストだけではできない強い訴求は、見た人の記憶に残りやすい傾向があります。そのため、商品自体を思い出せなくても、漫画広告の内容が記憶に残ることがあります。
漫画広告はユーザーの記憶に残りやすいため、多くのユーザーを抱えているYouTubeに広告を出すことで、商品やブランドの知名度向上やブランディングなどの効果が見込めます。YouTubeでの漫画広告にフォーカスした記事もあるので、ぜひご覧ください。
バナー広告
バナー広告は、サイトのオーナーが広告バナーへの出稿を許可し、広告主が依頼することで成立します。漫画を使ったバナー広告には、様々なサイズがある点が特徴のひとつといえるでしょう。
漫画を使ったバナー広告の最大のメリットは、漫画を使ったバナー自体が稀少である点にあります。漫画を使ったバナー広告は「続きを読んでみたい」「漫画なら読むハードルが低い」という好印象をユーザーに与えられるため、漫画とバナー広告は相性が良いといえるでしょう。
バナー広告の最大の目的はクリックの促進ですが、漫画を使うことでより高いクリック率が期待できます。
漫画広告を活用した企業の成功事例10個
ここでは漫画広告を活用した企業の成功例を5つ紹介します。各企業の活用方法をご覧いただき、自社の漫画広告運用に活かしましょう。
①スタンプカードの紹介(PayPay株式会社)
PayPayの加盟店向けにPayPayのスタンプカードを訴求した事例です。パンフレットを制作し、その内容を動画に置き換え、ナレーションをつけていると思われます。
動画の最後の部分にスタンプカードの発行方法を伝えることで、興味があるユーザーがそのまま登録できるような動線を作っています。このような動線は、スムーズにユーザーを誘導するための工夫といえるでしょう。
このようにYoutubeにアップロードしておくことで、他社への共有もしやすくなったと考えられます。
②SaaS商品紹介(SmartHR)
SmartHR様の事例です。
難しい商品の紹介をマンガのキャラクターがわかりやすく説明する例となります。動画や記事では反応しない方向けに、マンガを用いて読むハードルを下げていると思われます。
このようにホワイトペーパーや資料にマンガを使われているBtoBの企業様は多数おります。複雑な商材ほどマンガをとりいれてみるとよいでしょう。
③新卒採用への活用(株式会社フーモア)
新卒採用において、漫画広告を使った成功事例があります。
通常、新卒採用サイトからのスカウトメールに対して、学生からの返信率は27%ほどでしたが、事業内容を漫画で説明するデータを添付したところ、返信率が驚異の58%にまで向上したそうです。
この返信率の向上は、単に漫画だからというわけではありません。むしろ、普段は事業内容がよく理解できずに応募に至らなかった学生たちが「漫画のおかげで事業を理解することができた」と感じたことが返信率の伸びにつながったといわれています。
漫画広告を活用する際は漫画自体が目的ではなく、どのようにイメージを伝えたいのか、どのようなアピールをしたいのかをよく考えましょう。
④ソリューション紹介への活用(日本IBM)
日本IBMは、自社のオートメーションソリューションを紹介するために漫画広告を活用し、ブログ読者の興味を引くことに成功しました。
漫画広告を使うことで、企業の共通の課題であるRPA(AIによる人間が行っていた作業の代行・代替の取り組み)の導入による業務効率化について詳しく説明しています。
漫画広告では、登場人物を商品説明に活用することで、ITと関係のない仕事をしている人々にも興味を持たせることに成功しました。
⑤クレンジングバームの広告(プレミアアンチエイジング株式会社)
黒DUOという商品は、ダブル洗顔が不要なクレンジングバームの一種です。
漫画広告では、主人公が子育てと仕事の両立で多忙な日々を送る中で夏特有の悩みである皮脂のテカリに悩んでいるところに、黒DUOという商品に出会って解消するというストーリーが描かれています。
多忙な日々や肌悩みに共感してもらうことで視聴者の購買意欲が高まり、その効果もあって売上アップに成功しています。漫画広告のストーリーを活用して、ユーザーの親近感をうまく獲得してコンバージョンにつなげた成功例です。
⑥化粧品の広告(株式会社明色化粧品)
DETクリアは古い角質を取り除くピーリングジェリーで、肌に優しい成分が含まれている商品です。人の肌というコンプレックス改善の商品ですが、過剰に煽らずに訴求している成功事例です。
漫画広告では、ニキビを持つ方をターゲットとされ、漫画でわかりやすく商品の説明がされています。漫画の中で主人公とユーザーを重ね合わせることで、ユーザーは商品に感情移入しやすくなり、商品への興味が高まるという効果を狙っています。
⑦製品紹介冊子(株式会社マクニカ)
Flextuneといったネットワーク機器の製品紹介です。
漫画広告では、Flextuneについてわかりやすく説明されています。動画を用いることで、Flextuneを用いた自動接続のしくみや、Flextune付きのモジュールについてなじみのないユーザーにも、そのメリットを伝えられます。
ユーザーの悩みから問題解決までの一連を動画にすることで、商品に対する興味を高めることが狙いです。
⑧公演演目紹介漫画(光藍社)
ウクライナ国立バレエで行われる、アンデルセンの童話を元に作られた「雪の女王」という演目の紹介漫画です。雪の女王に連れ去られた少年「カイ」。少女ゲルダは、カイを助けるために雪の女王の宮殿に出かけます。
漫画広告では、「雪の女王」のストーリーを簡潔にまとめ、アンデルセンの童話を知らない方にもあらすじが理解できるようになっています。広告の中で話の大枠を伝えることで、舞台ではどのように表現されるのかと、ユーザーの興味をかきたてることを狙っています。
⑨学校備品の紹介(株式会社サカワ)
学校でプロジェクターを利用する際に活用できる、黒板に貼り付けるタイプのホワイトボードです。
ホワイトボードマーカーで文字も書けるので、グループワーク時に模造紙の代わりとして使ったり、軽量であることから移動教室の際にも負担なく持ち運べたりと、様々な用途で活躍します。
漫画広告では、ホワイトボードを取り入れたいものの、導入が難しい学校の事例をまとめています。様々な価値観の人がいる職場でも、取り入れやすいということを説明しています。
⑩お仕事紹介(indeed)
スマートフォンを使った仕事について紹介している、indeed内のページです。スマホのみで仕事を完結させることの難しさを解説しています。
画面が小さかったり、タッチパネルのみで操作しなければいけないスマホは、パソコンに比べると細かい作業ができません。漫画広告を活用することで、ユーザーからの共感を得ることができるでしょう。
この後に、スマホのみでできる仕事は具体的にどんなものがあるか、解説しています。
まとめ
漫画広告は、ユーザーの共感と親近感を獲得し、マンガの登場人物とユーザー自身を重ね合わせることでより効果的な訴求ができます。商材によって相性は変わりますが、ほとんどの商品は従来の広告と比べて漫画広告の方がコンバージョン率が高いといえるでしょう。
自社内で漫画広告を制作できない場合は外注する必要がありますが、漫画広告のコンテンツ制作を依頼するなら「コンテンツファクトリー」がおすすめです。
コンテンツファクトリーでは、専門性の高い分野においても制作実績があるため安心して依頼できます。無料で資料請求ができるため、気になる方は気軽にお申し込みください。
株式会社HubWorks代表取締役 2013年より大手インターネット広告代理店に入社。月間数千万規模、主要チャネル(Yahoo・Google・Facebook・LINEなど)のウェブ広告運用を経験。 2017年に転職し、SaaSのBtoBマーケティング担当に従事。リード獲得からナーチャリング、コンテンツマーケティングなど幅広く対応 2018年から独立しシェアオフィス専門ポータルサイトの立ち上げやコンテンツ制作BPOコンテンツファクトリーのサービスを立ち上げ。 ウェブマーケティングの知見をいかし、全事業早期黒字化を達成 パーソナルジム「ソロジム」を運営