記事LPとは?|潜在層をCVさせる!広告制作の手順別ポイントと注意点
今までのWeb広告の主流は“LP”であり、多くの企業の商品やサービスが掲載・宣伝され売り上げを支えてきました。しかし、近年ではツールを使用する人口が増えたことで、少しずつ売上高が減少しています。
そこで注目され始めた新たなツールが“記事LP”です。本記事では記事LPについて紹介し、使用方法なども詳しく解説していきます。
導入する企業が増えている「記事LP」とはどんなものか?
企業はWeb広告を利用してさまざまな商品のPRを行い、存分な利益を確保しています。有効的なWeb広告として挙げられている記事LPについて詳しく解説をしていきます。
「記事LP」とは読み物の形で読者に寄り添い、成果へとつなげる広告
読み物としての形で読者に寄り添い、ユーザーのニーズに訴求して成果へとつなげる広告が記事LPです。通常のLPと比べて広告感を抑えており、記事的な雰囲気で仕上げられています。
見た目で印象付ける通常のLPとは異なり、悩み・原因・解決策として商品を訴求、商品を使用したユーザーの体験談、といったように説得力ある「記事」の広告であることが印象的です。
「LP」との大きな違いは「流入元」と「コンテンツ」
一般的にリスティング広告やSNS広告が通常LPの流入元です。自分の検索ニーズが明確になっている場合や、なんとなく検索して訪問した場合、過去の検索結果によって優先的に検出される場合などのユーザーが訪れます。
一方、記事LPの流入元の多くはネイティブ広告です。各種Webメディア上の記事閲覧時や、SNS投稿時に表示される広告をクリックすると記事LPへと来訪されます。
また、通常LPには商品購入後に得られるベネフィットや権威付けなど、顕在層に商品そのものをしっかりとアピールする内容に仕上がっています。一方の記事LPは最初にユーザーのニーズ・悩みなどから構成が展開されていきます。
そして悩みの解決やニーズへの回答を提示していくコンテンツを読んでいるうちに、閲覧者が商品・サービスに興味を抱くのです。
「記事」との大きな違いは「読んでもらう目的」
検索ユーザーのニーズや問題に寄り添うコンテンツを提供し、解決へと導く答えを提供するのが通常の記事です。
一方の記事LPの目的はユーザーに内容を読んでもらうのはもちろん、最終的な目的は商品やサービスのよさを知ってもらい、購入につなげることといえます。
したがって読んでもらう目的、最終的なゴール設定が通常の記事と記事LPとでは違うため、構成や執筆の仕方も変わってくるでしょう。
記事LPの制作・運用により得られるメリット
記事LPの最終的な目的は商品サービスの購入ですが、ユーザーのニーズや悩みに応えるコンテンツ製作にも力を入れています。したがって通常のLPとは異なり「商品を売るため」の広告感が少ないのもメリットです。
また記事LPはコンテンツの中に商品情報の情報だけではなく、悩みに寄り添いその解決法を提示するなど様々な情報を盛り込んでいます。多くの情報を1つの記事に盛り込むことで、ユーザーが他の記事を検索する必要が無くなるのもメリットです。
そして上記でも解説したように、ユーザーのニーズに寄り添った情報を提供し、その上でニーズに適した商品やサービスを提供できることもメリットといえます。訪れてきたユーザーが抱えている悩みを解決することが、商品の購入につながっていくのです。
制作手順別|記事LPの成果をアップするポイント
円滑な販売活動を促進する記事LPですが、実際の運用時にはどのように活用すると高い効果を得ることができるのでしょうか。ここからは、成果をアップするためのポイントなどを紹介していきます。
1.「戦略の設計」編
まず最初にどのような手法で行っていくのかの戦略を立て、さらに細かい設計を立てていくことが重要です。では、実施すべき戦略について解説します。
1-1.商品とターゲット層のリサーチを行う
効果的なよい記事LPを作成するためには、取り扱う商品とターゲット層のリサーチを行うことが重要です。徹底したリサーチをもとにして細かなアプローチ方法などを決めていきます。
商品については、用途・機能・価格・信頼性・ユーザーの問題解決・他商品との相違などの点について、リサーチしましょう。
ターゲット層については、どんな人がどのような悩みを持っているのか、なぜ悩んでいるのか、どんな風になりたいのか、といったような購入時に気にすることをリサーチしていきます。
徹底したリサーチによって商品を購入してくれる人のイメージが具体化され、ペルソナも定まるため、アピールしやすくなっていくのです。
1-2.制作の目的(目指すゴール)を明確に持つ
製作にあたっての目的(目指すゴール)を明確に持つことも重要な戦略です。具体的にいうと、閲覧することでユーザーに「どんな風に変わってほしいか」などの視点を持って取り組むことを指します。
そしてユーザーの変化を促すには、提供する商品やサービスを絞り込んで、コンテンツの目的をシンプルにすることも重要です。
「たくさん目的を達成したい」と思うかもしれませんが、記事LPの効果を高めるためにも目的はシンプルに絞り込み、明確化していきましょう。
1-3.リサーチ内容からペルソナ設定を絞り込む
ターゲット層をリサーチすると、具体的なペルソナ設定ができます。
ペルソナとは「商品・サービスを利用するユーザーを具体的にイメージするための人物像」のことです。性別・趣味・年齢層などの細かな情報も含んで設定していきます。
ペルソナを明確にすることで、より効果的なアプローチが実現されます。そして最終的には記事LPの販売効果も向上していきます。
1-4.記事LPが読者に触れる際の状況や、集客の方法を検討しておく
ユーザーが記事LPに訪れ、購入するまでの一連の流れのことを「カスタマージャーニー」といいます。
カスタマージャーニーを利用すると商品を認知する段階から興味を持ってもらえ、比較検討して購入するという流れの中でさまざまな検証が可能です。そして一連の流れとして検証していくことでLPが読者に触れる際の状況や、集客の方法なども明確化するでしょう。
しかし単純に記事LPを作っただけでは購入につながらないため、どんなユーザーに見てもらうかなどの集客方法も検討しておきましょう。例えば、ディスプレイ広告などを使用して商品・サービスを知らない潜在ユーザーをターゲットにするなどの手段が挙げられます。
2.「企画・構成」編
記事LPは“読んでもらう広告”であるため、しっかりと企画・構成を練りながら作成していくことで効果を高めることができます。では、作成においての具体的な手法を紹介していきます。
2-1.読者に有益な情報70%・商品の情報30%・1500文字が目安
ユーザーは最初から商品を買うためにサイトを訪れているわけではなく、問題解決のためのコンテンツを読むつもりで訪れています。無駄な売り込みなどが多すぎるページであれば、嫌悪感が増してページから離れていくかもしれません。
ページの効果を高めるには確かな情報を伝え、興味を持ってもらうことが重要です。そのため、必要以上の売り込みは控えましょう。一般的には読者に有益な情報を70%、商品情報を30%くらいに設定、文字数は約1,500文字が伝わりやすい目安といわれています。
2-2.読者の悩みに寄り添い、原因を探り、解決策に導く流れで構成する
記事LPの作成は、ページの最初から商品やサービスを押し売りしないことが重要です。前述でも解説したように、ページに訪れたユーザーは最初から商品を購入するためにページを訪れているわけではありません。
何らかの悩みや解決したい問題があり、その答えを求めてページに訪れているのです。
したがって記事の冒頭からいきなり商品の宣伝をしても、ユーザーの心にはあまり届きません。むしろ嫌悪感を抱かれる可能性さえあります。
効果を高めるためにはまず読者の悩みに寄り添いましょう。そして悩みの原因を探り、その悩みの解決策として商品を勧める構成にすることがおすすめです。
2-3.タイトルはリズムや数字・記号を効果的に使い、訴求力を持たせる
記事で最初にインパクトを与えるのがタイトルです。興味関心を持ってもらえるようなタイトルであれば、ユーザーが記事に流入するきっかけにもなります。
リズム(文字数や語呂)を意識したり記号や数字などを使用したりするとより見やすく、訴求率の高いタイトルが作成されます。
また、タイトルや見出しに「〇人の人が使っている!」「顧客満足度〇%」「開発に〇年かかった!?」など、数字や記号を併用することも、ユーザーの興味を引き付けるには有効といえます。
2-4.見出しは本文の要約が把握できる、興味の引く文言で
ページの効果を高めるために重要なものの1つが見出しです。見出しは記事の内容を要約するため、分かりやすく作成しましょう。
また、単純すぎる見出しでは顧客に興味を持たれない場合もあるため、作り方の工夫も欠かせません。そして一目見ただけで本文の要約が把握できる、興味深い見出しを作成することでユーザーが目を留め、しっかりと情報が伝わっていくでしょう。
3.「ライティング」編
記事LPの効果を高めていくためには、質の高いライティングによる記事を掲載していくことも重要です。では、ページの効果を高めるための具体的なライティングの手法について解説していきます。
ライティングとは?表現のコツやスキルを上げるトレーニングを解説
3-1.信頼性の高い第三者機関の情報を効果的に織り込む
ページに訪れるユーザーは、商品の情報を求めていない潜在層や準顕在層がほとんどです。潜在層や準顕在層などに商品をより知ってもらうためにも、信頼性の高い第三者機関の情報を効果的に織り込むのも有効な手段といえます。
例えば商品・サービスの口コミや、利用者の評価、さらにはページの記事執筆者の情報などを掲載しておくのも有効的です。
3-2.改行や強調する装飾(赤字やマーカー等)を適宜用いる
ページの効果を高めるには、改行や強調する装飾(赤字やマーカーなど)を利用して分かりやすくすることが重要です。1文の文字数は40~60文字程度で収め、ダラダラと長すぎない文章を心がけましょう。
また、文章を見やすくするためにも適宜改行を入れることで、記事全体がすっきりして見えます。さらに強調する部分に前述で紹介した装飾を行うことで、記事の情報が明確化されるのです。
3-3.漢字とひらがな、カタカナが2:7:1の比率になるように書く
漢字ばかりが羅列した文章では抵抗を感じてしまうことがあります。また、ひらがなやカタカナばかりでも読みにくくなってしまいます。記事を書く際は一般的に漢字とひらがな、カタカナが2:7:1の比率がベストです。
実際に結果がともなっている記事LPをチェックしてみると、多くの記事が上記の比率で作られています。
3-4.ライターの紹介文を加える
ページ内にライターの紹介文などを掲載することで、記事の信憑性が増し、ページの効果を高めることができます。また執筆しているライターが商品やサービスに精通していれば記事全体の信頼性も高まり、高い効果を得ることも可能です。
4.「デザイン」編
LP記事の効果を高めていくには、ページ全体のデザイン性を高めていくことも重要です。見栄えのする見やすいページを作成することで、購入見込みの高いユーザーを獲得できます。
4-1.画像や図解は1コンテンツにつき1つが目安
ページを閲覧しても文字ばかりの記事などは見栄えが悪く、全部読み切るまでに疲れてしまうこともあります。ページの効果を高めるには画像や図解を適度に入れておくのも重要です。目安としては1コンテンツにつき1つ程度入れておくのが最適とされています。
4-2.文脈に合ったタイミングでCTAやテキストリンクを設置する
通常のLPではCTAが「購入はこちらから」のような形で表記されています。このようなCTA 表記法を記事LPで使用すると広告感・売込み感が強くなり、読者が離脱してしまう恐れがあります。
したがってCTAをページ内の記事の文脈に沿った自然な文言にすることで、嫌悪感を緩和できるでしょう。
4-3.リンク先に通常のLPを設定する
記事LPでユーザーに情報を提示した後に、リンク先として通常のLPを設定するのもページの効果を高める有効な手段です。問題解決のためのコンテンツをじっくりと読んだ後にさりげなく広告用のLPを提示されると、どうしても気になってしまいますよね。
上記のような操作を行うことで、顕在層や潜在層を引き付けることができる効果的な広告作成が可能になるのです。
4-4.ヘッダーは一般的な記事のようなデザインに
ヘッダーを一般的なWebメディアのようにオシャレなデザインにすることで、ページの効果を高めることができます。ヘッダーのデザインを工夫するだけで、Webサイト内の通常の記事を見るような感覚で閲覧できるのです。
これだけはおさえておきたい!NGな3つの注意点
記事LPは数多いネット広告の中でも高い効果を得られる手段として普及しています。最近では多くの企業がこぞって活用している効果の高い広告ですが、使用に関して注意しなくてはならないこともあるのが現状です。
効果的なコンテンツの作成方法とは?便利なツール・サービスも紹介
では使用時にNGな3つの注意点を紹介していきましょう。
1.押しつけがましい過剰表現
記事LPに訪れているユーザーのほとんどが、悩みの解決やニーズを満足させるための情報を閲覧するためにページを訪れています。したがって訪れているユーザーは直接的に購入したいわけではなく、必要な情報を求めてページに訪れていると考えると良いでしょう。
記事をクリックした時点では、まだ購買意欲が強くないユーザーに、押し付けがましい過剰表現は禁物です。「ただの広告か」と思われ、ページから離れてしまう可能性があります。
2.伝えたいことがまとまらず話題がそれている文章
内容がまとまらず、話題がそれている記事が掲載されているページもNGです。例えばできるだけ広告らしさを出さず、記事風に仕上げるためにさまざまな情報を盛り込んだとします。
その結果、記事全体が統一感のないものになってしまい、何を伝えたいのか分からなくなってしまうケースも見受けられます。記事の中で何を伝えたいのか明確にしましょう。
3.法令に違反した文言・表現
記事LPに関係のある法律として挙げられるのは、著作権法・景表法・薬事法(旧薬事法)・医療法などです。
以前はネット広告に関して細かなルールなどはありませんでした。しかし今は上記に表記した法律に該当する細かな規制が設けられているため、事前に確認しておきましょう。
まとめ
現在はさまざまな企業やマーケティング関係者がWeb広告を活用し、多くの実績を上げています。そしてWeb広告の中でも特に注目を集めているのが、記事LPです。
記事LPを活用すると自社の商品・サービスを効果的に宣伝できる上に、ユーザーを購入へと導く可能性も大幅に向上します。自社商品の宣伝方法を検討されているのであれば、ぜひ一度記事LPをお試しください。