LPOの基本を知ろう!導入メリットや具体的な対策方法を解説
Webマーケティングを行う上で、売上や集客率をアップさせたいならクロージングを強化する必要があります。
もし、自社のホームページから商品やサービスが売れないとお困りであれば、まずはランディングページの最適化(LPO)を行いましょう。
本記事では、LPOの対策法やツールの選び方のコツを詳しく解説していきます。
Webページから売上を伸ばしたいとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
LPO(ランディングページ最適化)とはどんな施策?
ランディングページ(LP)とは、クロージングを行うためにスクロールして読んでもらう縦長のページのことを言います。
このランディングページを改善し、見込み客からの問い合わせ件数や商品の購入率を増やすための工夫を加えることがLPO(Landing Page Optimization=ランディングページ最適化)です。
LPOの目的はCVRの向上
LPOの目的は、CVR(コンバージョン)率をアップさせることです。
CVRは商品やサービスの購入数、申し込み数などの目的を表す数値をセッション数(またはUU数)で割って計算されます。
このCVRの向上は、顧客がアクションを起こすランディングページの良し悪しに直結します。
なぜなら、せっかくSEOやメルマガで見込み客を自社サイトに誘導できたとしても、着地点であるランディングページが魅力的でなければ購入まで至らないからです。
つまり、Webページから売上を伸ばすためには、LPOで見込み客の離脱を防ぐことが重要となります。
LPOでは効果測定が不可欠
LPOを行う上で大事なことは、各セクションにおいて効果測定を実施することです。
いくら見た目の良いランディングページだとしても、数字として結果が出ていなければ売上にもつながりません。
効果測定は1つのランディングページをパターン別に作成し、どちらがより効果が出たか調べるABテストなどが有名です。
こうした効果測定を行うことで、ユーザーがコンバージョンしやすいランディングページや直帰率などが数値として可視化されます。
効果測定は後述するLPOツールを活用すると、テストと分析の実施が効率的です。
LPOとSEO・EFOの相違点を整理
LPOと名称や意味が混合されやすいSEOやEFOは、三者とも「最適化」の意を含みます。
それぞれの特徴や役割の違いを整理し、正しく使い分けしましょう。
SEO=検索エンジン最適化
SEOはSearch Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化というマーケティング手法です。
これは検索エンジンの向こう側にいる訪問者のニーズに応えるため、魅力的で使いやすいサイトを設計して検索順位の上昇を図るための施策となります。
つまり、露出を増やして自社サイトへの流入を促し、見込み客をより多く獲得することがSEOの役割です。
対してLPOはアクセスしてくれた顧客にアクションを起こさせ、購入に結びつける役割を担います。
EFO=エントリーフォーム最適化
EFOはEntry Form Optimizationの略で、エントリーフォーム最適化を意味します。
ここで言うエントリーフォームとは、ランディングページ内にある商品購入や問い合わせに使用するフォームのことです。
購入や問い合わせの要であるエントリーフォームの入力がしづらいと、見込み客の離脱につながります。
フォーム入力のハードルを下げるためにも、入力項目の見直しや入力例の記載など、しっかりとEFO対策を施しましょう。
エントリーフォームはランディングページ内に必ず入っているものなので、EFOはLPOと一貫してセットで行うことが大切です。
LPOを実施する3つのメリット
次に、LPOを実施するメリットを、事例を交えて3つ紹介します。
目標達成につなげやすい
LPOは効果測定とセットで行えば、結果をすべて数値化することができます。
売上げやコンバージョン率などの目標を立て、それを達成するためにはこれらの数字の分析が重要です。
また、数値データの蓄積は施策の良し悪しを図り、次に打つ手を考える指標となります。
LPOを実施して改善点を洗い出し、数値からさらなる改善の糸口を掴むことが成果につながるポイントです。
顧客満足度の向上につながる
見込み客の興味関心を促し、操作性を改善するLPOは顧客満足度にも直結します。
例えば入力フォームにストレスがないだけでも、離脱を防いで売上に結びつけることができます。
つまり、見やすく操作しやすいランディングページへの改善は、自社の印象を良くしてユーザーの満足度を高める一石二鳥の施策なのです。
LPの新規製作と比べてコストを抑えられる
ランディングページをひとつ作成するだけで、制作費やその分の広告費がかかってしまいます。
しかしLPOであれば広告費は一切変わらないので、広告予算を変えずに売上や利益をアップさせることが可能です。
さらに新規制作の手間やフローを省けるので無駄もなく、効率的に顧客の獲得と施策の改善を行うことができます。
LPO実施の基本的な4つの手順
Webマーケティングで成果を出すためには、コンバージョンを獲るための戦略を練らなければなりません。
ここでは、実際にLPOを実施する際の具体的な手順と、注意すべきポイントを見ていきましょう。
手順①:現状の問題点を把握する
LPOにおいては、目標達成のための改善点を洗い出す必要があります。
その判断材料となるのが、Google Analyticsなどのアクセス解析ツールから得た分析データです。
この数値から直帰率やCVRなど課題点をあぶり出し、現状の問題点の把握に役立てましょう。
手順②:問題を引き起こしている原因の仮説を立てる
現状の課題点に対し、改善策を出す前にまずは問題の原因を探ることが大切です。
例えば離脱率ひとつとっても、デザインやボタンの配置、入力フォーム、ファーストビュー、ページの読み込み速度など原因はいくつも考えられます。
適切に問題を改善させるためには、まず順序立てた仮説を立てていきましょう。
手順③:具体的な改善策を検討する
仮説が立ったら、問題を解決するための改善策をいくつか用意します。
改善策はユーザーの興味の強さやニーズ、行動履歴に合わせて検討を重ねましょう。
手順④:改善策の検証を行う
LPO対策で重要なのが、最後に行う仮説検証です。
どちらの改善策がより効果があったかをバリエーションテストすることで、売上やCVRの向上が期待できます。
検証には、流入するユーザーのニーズのパターン数に合わせてランディングページの用意が必要です。
ABテストや多変量テストを実施して、改善を加えながら検証をくり返しましょう。
ランディングページの問題点|LPOで対策できる具体例
ランディングページから成果が得られない場合、ファーストビューやオファー部分で離脱されてしまうことがあります。
これらの原因を仮説検証した具体例を見ていきましょう。
ファーストビューの離脱率が高い
ファーストビューの離脱判断は3秒と言われています。
そのため、いかに最初のコンタクトでユーザーの心を掴んでストレスをかけさせないかが重要となります。
ファーストビュー直帰率が70%を超える場合は、ランディングページの改善を検討しましょう。
これらの原因の仮説と改善策の例を紹介します。
仮説1
喚起パートの訴求が弱い
改善策 魅力的なキャッチコピーに変える |
ユーザーは自分が求めているサイトかどうか、ファーストビューの喚起パートで判断します。
ここにユーザーの心を素早く掴むキャッチコピーがあるかないかで離脱率が大きく変わってきます。
魅力的なキャッチコピーは顧客に対するベネフィットが盛り込まれているものや、人の根源的欲求に訴えかけるものが効果的です。
こうした要素が含まれているかどうか、チェックしてみましょう。
仮説2
ページの読み込み速度が遅い
改善策 表示速度を上げる |
デザイン性を重視するあまり、画像を多く差し込んだり、過度に装飾したりするとページ全体の読み込み速度が遅くなります。
表示に時間がかかるとユーザーのストレスにつながり、離脱を招きます。
画像の圧縮など、容量を減らして表示速度を上げる改善を行いましょう。
ページの滞在時間が短い
滞在時間が短い場合は、オファー部分の内容を見直してみましょう。
仮説
ランディングページの構成・内容が不適切
改善策 ヒートマップを活用した内容の見直し |
せっかくキャッチコピーで顧客の心を掴んでも、オファー部分が不適切ではユーザーは離れてしまいます。
ヒートマップを使えばユーザーの興味関心が一目瞭然となるので、それを元に内容の取捨選択をしましょう。
構成も結果や根拠、ストーリー性など各パートの順序や読みやすさを考慮する必要があります。
CTAボタンのクリック率が伸びない
CTAボタンとはCall To Actionの略で、行動喚起を意味する言葉です。
ランディングページの場合は、購入や問い合わせといったアクションボタンを指します。
CTAボタンが押されないということは、売上が発生しないのと同義なので早急な対策が必要です。
仮説
CTAボタンの配置が悪い
改善策 CTAボタンの設置場所や個数、デザインの見直し |
ランディングページにおいてボタンクリック率が高い場所は、キャッチコピー周辺や一番下です。
そのためその場所にCTAボタンが配置されているか、コピーは適切かなどを見直しましょう。
効率的なLPOには「LPOツール」が役立つ
ランディングページを効率的に改善するには、LPOツールの導入がオススメです。
ここではLPOツールの導入によるメリットと、その活用方法を紹介します。
課題の把握やテストの精度を向上できる
LPOで成果を出すためには、効果を高め続けるためのテストが重要です。
LPOツールを導入すればABテストの比較やデータの分析が容易になり、効率的に運用することができます。
これによりテストの精度もアップするので、課題の発見と改善のための対策もスムーズになります。
費用や時間のコストを抑えられる
LPOツールを導入しなければ、ランディングページの作成や効果測定、データの分析などをすべて自社で一から行うことになります。
これでは人件費もかさみ、結果に結びつくまでに膨大な時間と費用がかかってしまいます。
LPOツールの活用で運用の効率化を図ればこの点も改善できるので、費用対効果を考慮して導入を検討してみましょう。
LPOツールを選ぶときのチェックポイント
LPOツールと一言で言っても、提供会社によって機能や費用はさまざまです。
自社の運用スタイルや予算に合わせてマッチするツールを選びましょう。
必要な機能を備えているか
自社でLPOツールを使用する場合、目的をしっかり決めてからツール選びをすることが大切です。
例えば3C分析やペルソナ設計の改善に役立つターゲティング機能、効果測定を効率的に行うテストツールなど、強化したいものは何なのか明確にしましょう。
また、外部ツールとの連携が必須なため、自社システムとの相性などのチェックも必要です。
分析やテストの機能は使いやすいか
ランディングページの改善は一回のテストや効果測定だけでは不十分です。
くり返しテストを行い結果を分析するためには、これらの機能の充実さや使いやすさやが作業効率に直結します。
テスト設計が柔軟で、直感的に操作できるLPOツールを選びましょう。
費用対効果が見込めるか
LPOツールは当然ながら、導入費用とランニングコストがかかります。
ツールの機能により費用は異なりますが、LPOツールを利用することで自社が得る利益と導入費用を天秤にかけなければなりません。
費用は初期費用と月額費用をチェックし、売上やCVRの向上といった費用対効果が見込めるかを、社内の予算と照らし合わせて検討しましょう。
サポート体制が充実しているか
LPOツールの導入が初めての場合は、特にサポートが手厚いものを選んでおくと安心です。
サービスによっては事前にヒアリングやコンサルティングを行ってくれるものや、検証のレポーティングをしてくれるものもあります。
運営会社や料金プランごとにサポートできる範囲が異なるので、自社の経験や運用スタイルに合わせて決定しましょう。
まとめ
LPOはコンバージョン率をアップさせ、売上に結びつける重要な施策となります。
テストやデータ検証の効率を上げるためにも、LPOツールの導入がオススメです。
しかし、LPOは専門の知識が必要で、ツールを用いた運用は手順や操作を覚えるのに手間も時間も要します。
そんなときはLPOの専門家に頼るのもひとつの手です。
コンテンツファクトリーなら、低コストで改善率の高いLPO対策を実施することができます。
商品やサービスのクロージングに悩んでいる方や、CVRを向上させて売上をアップしたい方はお気軽にご相談ください。