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SEO対策とコンテンツマーケティングの違いを徹底解説

自社でウェブサイトを運営するには、SEO対策とコンテンツマーケティングの双方を押さえる必要があります。両者は特徴がやや似ているため、混同して覚えている方も一定数いるでしょう。

 

しかし、確実にウェブサイト運営で成果を出すには、それぞれをしっかりと区別して使い分けることが重要です。この記事では、SEO対策とコンテンツマーケティングの違いを詳しく解説します。

 

SEO対策とは?

SEO対策とは?

SEO対策とは、検索順位を上位に表示させるための施策のことです。日本語では、検索エンジン最適化とも表現します。Googleを代表とする検索エンジンは、有益かつ読みやすいコンテンツを評価する傾向があります。

 

上位に表示されれば、ユーザーからコンテンツを見つけてもらいやすくなります。集客アップを目指すためにも、入念な対策が必要です。

 

SEO対策する際には、検索エンジンのアルゴリズム(検索順位を決める計算や手順)を押さえ、サイト構築やコンテンツ制作をする必要があります。

 

【2023年更新】SEOとは何か?分かりやすく解説|対策方法も34個紹介

 

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、ユーザーが求めている情報をコンテンツ形式で配信することです。SEOとよく混同されるものの、厳密には概念が異なります。コンテンツマーケティングでは、商品の購入や資料請求など幅広い目的で利用されます。

 

ユーザーの求める情報を提供することで、自社のファンを増やすための施策です。ただし、いくら有益なコンテンツを発信しても、すぐにファンが増えるわけではありません。

 

コンテンツマーケティングは、中長期的に成果を出すのが主な狙いです。発信を続けることで、自社のWebサイトの価値も少しずつ向上します。日々分析を重ねながら、忍耐強くコンテンツを発信する必要があります。

コンテンツマーケティングとは?活用するメリットや成功事例を紹介

 

SEO対策とコンテンツマーケティングの違いとは?

SEO対策とコンテンツマーケティングの違いとは?

SEO対策とコンテンツマーケティングには、さまざまな違いがあります。特徴を混同せずに、上手く使い分けることが大切です。

 

ここではジャンルごとに分けて、SEOとコンテンツマーケティングの違いを解説しましょう。

 

目的の違い

SEO対策の目的は、集客力アップを目指すことです。検索順位で上位を獲得し、より多くのユーザーにサイトにきてもらうことを1番の狙いとしています。そのため、狙ったキーワードでどのように上位表示するのかを考えて対策していく必要があります。

 

一方で、コンテンツマーケティングはコンバージョンの獲得が大きな目的です。コンバージョンとは、問い合わせ数や新規会員登録者数の増加といった目標を指します。設定した目標に到達するため、読者の行動を促すようなコンテンツを作成しなければなりません。

 

SEO対策は、コンバージョンしてくれるユーザーを集客する手段ともいえ、コンテンツマーケティングの中に含まれるということも覚えておきましょう。

 

媒体の違い

SEO対策とコンテンツマーケティングでは、媒体にも違いが見られます。SEO対策の媒体は、検索エンジンのみです。そのため、対策方法はコンテンツマーケティングよりは限られています。しかし、SEO対策のみでは検索エンジンを使わないユーザーに情報を届けられません。

 

コンテンツマーケティングの媒体は、検索エンジンはもちろんのことSNSやメルマガと種類が豊富にあります。SEO対策よりも、幅広い方法で情報を届けられる点が特徴です。

 

単純に扱う媒体が増えるため、始めたばかりの頃は管理が難しいと感じるかもしれません。最初は自社の得意な媒体を利用しつつ、慣れてきたタイミングで種類を増やす方法もおすすめです。

 

コンテンツの違い

SEO対策とコンテンツマーケティングとでは、扱うコンテンツにも違いがあります。SEO対策の場合、基本的にはテキストコンテンツしか扱いません。代表的な例がブログの記事です。検索エンジンのアルゴリズムを考慮しつつ、いかに魅力的な文章を執筆できるかが求められます。

 

一方で、コンテンツマーケティングでは以下のようなコンテンツを扱います。

 

・記事

・動画

・漫画

 

要するに、コンテンツマーケティングは発信方法の幅が広い点も特徴です。それぞれの方法を組み合わせながら、最終的にコンバージョン獲得へ結びつける仕組みが求められます。

 

SEO対策とコンテンツマーケティングを混同すると?

SEO対策とコンテンツマーケティングは、概念が似ているため混同してしまう人も少なくないでしょう。しかし、両者を混同して用いると上手く成果を出せなくなる恐れもあります。その具体的な危険性について解説しましょう。

 

集客方法が偏ってしまう

SEO対策とコンテンツマーケティングを混同すると、集客方法が偏ってしまう恐れがあります。双方を混同している場合、検索エンジンからの自然流入に意識が傾きかねません。しかし、検索エンジンのみに頼ってしまうと、流入元が限られてしまいます。

 

なぜなら、ユーザーの中にはSNSや動画サイトから情報を集めている人も一定数いるためです。SNSや動画サイトであれば、文章を読まずに情報収集ができます。ウェブサイトへのアクセスを促すには、検索エンジンをあまり使わない層も考慮しなければなりません。

 

さまざまな顧客へアプローチするためにも、SEO対策とコンテンツマーケティングを区別して上手く使い分けましょう。

 

コンテンツの目的が偏ってしまう

他にも、コンテンツの目的が偏ってしまう危険性もあります。すでに説明したとおり、SEO対策とコンテンツマーケティングの目的は異なります。ウェブサイト運営におけるゴールが変わるため、両者の違いをしっかりと押さえなければなりません。

 

それぞれを混同した場合、よく見られるのが集客のみを重視してしまうケースです。コンテンツマーケティングは、コンバージョンの目的を1番に考える必要があります。PV数やアクセス数を増加させただけでは、本来の目的を見失っています。

 

商品の購入や会員登録に繋げるには、顕在層との関係性を構築することが重要です。単純な集客目的だけではなく、顕在層の行動を促すようなコンテンツも積極的に発信しましょう。

 

SEO対策の成功事例3選

SEO対策の成功事例

Webサイトを運営する上では、他社の成功事例を参考にすることも大切です。まずは、SEO対策について3つの企業による成功事例を紹介します。集客が増加した仕組みを押さえ、自社の運営にも生かしてください。

 

ユニクロ

まずは、ユニクロの成功事例について紹介します。ユニクロでは、コンテンツをつくる際に人気俳優やスポーツ選手のインタビュー記事を取り入れました。ファッションに関する情報のみならず、幅広いジャンルで話題を提供しています。

 

自社の事業であるファッションについては、コーディネートの情報を豊富に発信しているのが特徴です。コンテンツの商品をクリックすると、ECサイトにジャンプして購入の手続きができます。利便性の高さもユニクロのWebサイトならではの強みです。

 

お得な情報とトレンドの両立を意識した結果、さまざまなキーワード検索で1位を獲得しました。ユニクロのように、自社の事業に関する情報だけではなく、広い視野を持ってコンテンツ制作にあたることが重要です。

 

サイボウズ

株式会社サイボウズでは、オウンドメディアである「サイボウズ式」を運営しています。潜在層に自社の製品を認知させる目的で、読み物として楽しめるコンテンツ配信を目指します。コンテンツの主なテーマは「多様な働き方・生き方」です。

 

具体的には、従業員の視点から仕事や生活に関する考え方を提供しています。読者に共感してもらうことを狙いとしている一方で、自社の製品を特にPRしていない点も特徴です。コンテンツ制作で直接利益を上げようとはせず、読者を楽しませる点を重視しました。

 

この工夫により、コンテンツに興味を抱いた読者がサイボウズを認知するようになります。SEO対策で成功を収めるには、あえて製品の宣伝をしないのも方法のひとつです。

 

土屋鞄製作所

土屋鞄製作所は、カバン以外にもランドセルや財布を製作および販売する企業です。こちらの企業では、ウェブサイト運営に加えてブログでコンテンツを配信しています。ブログ全体のタイトルが「読み物」であり、商品コンテンツやコラムを手がけているのが特徴です。

 

商品コンテンツには、職人ならではの商品に対するこだわりが主張されています。ウェブサイトの商品ページへ誘導するリンクはあるものの、直接的には宣伝を行いません。

 

自社の扱う商品を積極的に扱うのは、あくまでブランドイメージを確立するためです。加えて、キーワード順位では「革 バッグ」や「レザーバッグ」で上位を獲得しました。SEOで高順位を達成しつつ、ブランドづくりにも成功した事例のひとつです。

 

コンテンツマーケティングの成功事例3選

コンテンツマーケティングの成功事例

次に、コンテンツマーケティングの成功事例について紹介します。SEO対策とは異なり、テキスト以外のコンテンツも積極的に活用しています。

 

ここで紹介する企業がどのような工夫をし、コンバージョンの向上に結びつけたかを押さえてください。

 

トヨタ自動車『トヨタイムズ』

トヨタ自動車は、オウンドメディアの「トヨタイムズ」で定期的に情報発信をしています。Web上で公開するだけではなく、テレビCMやYouTubeと幅広く配信している点が特徴です。このプロジェクトは、電通からの提案で始まったとされています。

 

「トヨタイムズ」は、自動車の情報を熱心に届けているところが魅力です。自らの手掛ける事業に対する熱意がコンテンツから見られます。その一因として、記事の一部を内製化していることも挙げられるでしょう。従業員の思いがストレートに伝わるコンテンツとなっています。

 

この情熱が伝わり、トヨタ自動車はTwitterのフォロワーやYouTubeの登録者数を大幅に伸ばしました。コンテンツマーケティングの基本を忠実に守り、成功を収めた事例です。

 

クラシコム『北欧、暮らしの道具店』

クラシコムの「北欧、暮らしの道具店」も、コンテンツマーケティングで成果を出したオウンドメディアです。コンテンツは、主に動画とテキストを使用しています。

 

動画では、YouTubeで「ひとりごとエプロン」や「青葉家のテーブル」といったドラマを配信している点が特徴です。回ごとに商品を紹介しており、概要欄のリンクから購入できます。

 

テキストコンテンツでも同様に、商品の紹介がメインです。スタッフがレビューを書いており、画像も積極的に用いた記事となっています。スタッフ個人の愛用品を取り上げているのもポイントです。

 

動画とテキストコンテンツにより、月間UU(ユニークユーザー数:Webサイトにアクセスした人数)は150万を達成しました。

 

ネオキャリア『HR NOTE』

ネオキャリアは、人材紹介や採用活動を支援する企業です。「人事の成長から企業の成長を」が企業のテーマであり、そのコンセプトに沿ったオウンドメディア「HR NOTE」を配信しています。採用や組織、労務に関するテーマで1,500本以上のコンテンツを手がけた実績もあります。

 

「HR NOTE」のコンテンツは主にテキストです。検索エンジンやSNS、メルマガで周知しています。「HR NOTE」では人事担当者に役立つ情報を発信し続け、100万人のユーザーが閲覧するオウンドメディアとなりました。

 

加えて、リード獲得を目指すためにメルマガ登録のMAツールを実装します。その結果、1カ月50人程度だったメルマガ登録者数が200人まで数を伸ばしました。

 

まとめ

seo対策 コンテンツマーケティング まとめ

SEO対策とコンテンツマーケティングは、混同しやすいものの全くもって異なる概念です。Webサイトを運営する際には、それぞれの違いを押さえた上で使い分けなければなりません。

 

そのためには、Webサイトでコンテンツを配信する目的をしっかりと定めましょう。無論、最終的には商品やサービスの購入が目標になると思いますが、到達するまでのプロセスを確立することが大切です。

 

他社の事例も参考にしつつ、Webサイト運営およびコンテンツ制作に取り組んでください。

執筆者:Hub Works 鈴木

株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。

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