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BtoB企業の広報は何をする?業務内容や成功事例を詳しく紹介!

btob 広報 アイキャッチ

BtoB企業はさまざまな部門を抱えていますが、中でも業務が分かりにくいとされるのが広報です。広告や営業とは異なる後方の仕事は、具体的にどのような業務を担うのでしょうか。

 

この記事では、そんなBtoB企業の広報担当者の業務内容について、成功事例も交えながら詳しく解説します。

広報とは?

広報とは?

広報とは、どのような業務を担当する部門なのでしょうか。ここでは広報の基本的な意味について解説しながら、BtoB企業における広報の目的について見ていきましょう。

 

広報の定義

広報とはパブリックリレーションズ(Public Relations)、通称PRとも呼ばれる、他社との信頼関係構築のために実施する一連の業務を指します。

 

企業が顧客に商品やサービスを購入してもらうためには、まずその商品やサービス、そしてそれらを手がける企業そのものについて知ってもらう必要があります。

 

広報業務はその認知の段階における働きかけを行うもので、社会と企業が適切にコミュニケーションをとり、信頼関係を築きながら商品を知ってもらえるようにするものです。

 

また、PRという言葉は一般的にプロモーションの略称でも知られますが、広報を指すPRとはその意味が大きく異なります。プロモーションは集客施策であり、広報よりも一歩進んだ関係構築の方法です。

 

BtoB企業の広報の目的

BtoB企業とBtoC企業とでは顧客の層も取り扱う商品も異なりますが、広報業務については両者に大きな違いはありません。BtoB企業においても、広報の目的は社会とのコミュニケーションを深め、認知度を向上させることです。

 

特にサービスを扱うBtoB企業は、実体のない商品を扱うため、広報の役割は非常に重要でしょう。社会に広くサービスや自社のことを広め、認知を高めながら見込み客を創出する必要があります。

 

BtoBサービスはBtoCの商品よりも単価が高く、購入までの意思決定にも時間がかかるのが一般的です。丁寧な広報活動で社会的な知名度と信頼性を高め、安心して問い合わせや商談、そして契約に至ってもらえる土台作りが、競合との差別化においても求められます。

 

BtoB企業の広報の業務内容とは?

BtoB企業の広報の業務内容とは?

BtoB企業の広報担当者は、具体的にどのような業務に従事するのでしょうか。ここでは、BtoB企業の広報活動における主な業務内容について解説します。

 

Webサイト・SNSの運用

1つは、自社WebサイトやSNSの運用です。IT化が進み、あらゆる情報をインターネット経由で取得するのが当たり前になった今日では、これらのWebサービスの活用は広報活動においても欠かせないものとなりました。

 

自社WebサイトやSNSでは常に最新の活動情報を更新し、精力的に社会にビジネスを続けていると同時に、社会に貢献していることを伝え続けなければいけません。

 

商品の紹介をこれらのツールを使って行うこともありますが、広報業務におけるWebサイトやSNSの運用はもう少し抽象的に自社や商品を紹介するケースも含まれます。

 

日々の業務の様子やイベントの様子をまとめるなど、どのような組織活動を行っているかが伝わるだけでも広報としての意味は大きいでしょう。

 

プレスリリースの配信

2つ目は、プレスリリースの配信です。通常の情報発信は消費者や見込み客に向けて直接情報を発信するというものですが、プレスリリースは主にメディア向けに情報を発信します。

 

プレスリリースを通じてメディア向けに情報を発信することで、その領域に関心のあるメディアがニュースに取り上げやすくなるため、結果的にメディア露出の可能性を高めることが可能です。

 

プレスリリースは見込み客向けの情報発信に比べて、比較的丁寧に発信の内容を記述し、説明的で具体性がある文章となっていることが多いという特徴があります。

 

メディア・リレーションズ

メディア・リレーションズとは、マスメディアとの良好な関係を構築し、情報発信の太いチャンネルを獲得しようという取り組みです。自社で発信できる情報や機会には限りがあるため、できる限りそのチャンネルを増やすことは社会的な知名度を獲得する上で欠かせません。

 

広報担当者はメディア向けの限定イベントを開催して自社との関係構築に取り組んだり、記者会見を行いメディアとのコミュニケーションができる機会を設けたりします。

 

メディアが取り上げやすい情報をこういった場を活用して適宜提供することで、メディアにとっても自社と関係を構築するメリットが大きいと判断してもらい、継続的な関係を構築できます。

 

BtoB企業の広報活動の種類

BtoB企業の広報活動の種類

BtoB企業が実施する広報活動には、大きく分けて以下の3つの種類があります。それぞれの広報活動には具体的にどのような違いがあるのか、ここで確認しておきましょう。

 

コーポレート広報

コーポレート広報は、資金調達から人事採用、そして顧客との関係構築のための広報活動です。会社が重要度の高い組織や人物に対して伝えたいことを広報担当者はかみ砕き、自社にとって有益となるような発信やコミュニケーションが求められます。

 

コーポレート広報担当者はいわば企業間のコミュニケーションの窓口ともなる存在で、正しい情報を伝えることはもちろん、企業の顔としての規律や本人のコミュニケーション能力も問われます。

 

広報としてのスキルや社会人経験がある程度なければ、円滑な関係構築は難しいでしょう。

 

インターナル広報

インターナル広報とは、その名の通り内向きの広報活動を指す業務です。広報活動というと社外に向けた情報発信をイメージするかもしれませんが、会社は複数の従業員が支える組織であることが一般的です。

 

インターナル広報では、そんな会社とその会社で働く社員の関係を向上するための取り組みに従事します。社員は、組織が大きくなるほど日々の業務からだけでは会社全体の動きを把握しにくくなるため、その情報把握をサポートするのがインターナル広報です。

 

具体的には社内報を作成・出版して社内情報を広く発信したり、社内SNSでの情報発信、社内イベントを開催したりといったことを行い、社員の業務への理解やモチベーションの向上を促します。

 

サービス広報

サービス広報とは、商品やサービスについての情報を世の中に発信して、ブランドイメージを構築したり社会との関係を強化したりするための取り組みです。

 

サービスの基本的な機能などについての紹介に加え、そのサービスがどのようなバックグラウンドを持っているのか、サービスの開発に携わった担当者はどんな思いをサービスに載せているのかなど、普段のプロモーションでは見せない「気持ち」を広報の場では表明することも効果的です。

 

サービスの認知度を高めて見込み客を創出するとともに、強力なファン層を育成するという意味でもサービス広報は重要です。

 

BtoB企業の広報活動で成功するためのポイント

BtoB企業の広報活動で成功するためのポイント

BtoB企業が広報活動を成功に導く上では、以下の5つのポイントを網羅的に抑えておく必要があります。これから広報を始める、あるいは現状の広報活動がうまくいっていない場合は丁寧に確認しておきましょう。

 

KPIを設定する

広報活動においては、集客施策などと同様にKPI(Key Performance Indicator、重要業績評価指標)を設定することが非常に大切です。KPIを設定することで、広報活動が成功しているかどうかや、現在の広報活動の改善点を明らかにする上で役に立ちます。

 

広報活動におけるKPIの例としては、メディアの掲載回数や、知名度の高いメディアにどれくらい紹介されているかなどの指標が挙げられます。

 

しかし広報活動は、社内外のコミュニケーションを強化して関係を深めるという、数値化しにくい目的を持った取り組みであるため、KPIを設定するのが難しいという問題もあるでしょう。あまり短期で成果を求めるよりも、中・長期的なKPIを意識的に設定するのが有効です。

 

自社メディアを活用する

広報活動においては一般的な集客施策同様、自社メディアの活用が効果的です。イベントの開催や記者会見の実施などは実施コストが高くつくため頻繁に行うことはできませんが、オウンドメディアの運営やSNSの活用であれば、安価かつ頻繁に実行できます。

 

自社商品の機能的な紹介だけでなく、社員のインタビューなどもオウンドメディアで公開すれば、見込み客の創出や関係の強化、ファン層の創出に役立つでしょう。広報活動は、必ずしもマスメディアに向けて行う必要はないというのがポイントです。

 

部署間で連携をとる

部署間での連携は、広報活動を成功に導く上で大切な取り組みです。普段異なる業務に従事する複数の部署の協力を得ることで、横断的で多角的な視点から情報発信に取り組むことができます。

 

例えば営業担当者に協力してもらうことで、顧客の既存ニーズを正確に共有してもらい、どのような情報発信をすれば見込み客の創出に効果があるかを把握できるでしょう。

 

またマーケティング担当と協力すれば、マーケ担当者の普段の業務の延長でプレスリリースのプロットを作ってもらい、広報担当者が広報向けに内容を修正し、発信するような共同作業が可能です。

 

人物PRをする

人物PRとは、自社の取締役やサービスの開発責任者などにインタビューを行い、その内容をコンテンツとして発信するものです。特にBtoB企業は形のない商材を扱うため、広くその存在を認知したり、愛着を持ってもらうことが難しい問題を抱えています。

 

そこで企業はサービスに携わる人物をPRの対象として、サービスが生まれた背景やそこにかける思いなどを話してもらうことで、共感を創出しファンの獲得につなげられます。

 

あるいは組織戦略や成長のコツなどのノウハウを提供し、その企業がいかに優れた企業であるかをアピールするのも、ブランド構築においては効果的です。

 

継続的に発信する

広報活動は、継続的な発信を続けることが非常に重要です。発信が単発的でまばらとなると、コンスタントに社会へアピールすることが難しく、社会的な信頼性や知名度を獲得するのが難しくなります。

 

一貫したメッセージを常に伝え続ける姿勢を示すことで、その会社やサービスについて社会が注目しやすくなり、関係の強化を進めることが可能です。

 

一回の広報活動で企業の全てを伝えたり、ブランド価値を最大限高めることは難しいため、一定期間継続することが広報活動は重要です。

 

BtoB企業の広報活動の成功事例

BtoB企業の広報活動の成功事例

ここでは、BtoB企業における広報活動の成功事例について解説します。それぞれ異なる領域で活躍している分、広報活動におけるアプローチの在り方もさまざまです。

 

岡三証券株式会社

証券会社の岡三証券株式会社では、同社のオンラインサービス「岡三オンライン証券」において精力的な広報活動を実施しています。

 

同サービス上で展開しているオウンドメディアでは自社の社員が登場するインタビュー動画を公開し、顧客との信頼関係構築に努めているのが特徴です。

 

証券会社は業務の実態が見えにくいため、サービスそのものの信頼性を獲得するのが難しいという問題を抱えています。

 

同社では積極的に自社社員の露出を増やして、人として信頼できる人物が所属する会社であることを世間にアピールし、安心してお金を任せられる組織であろうと取り組んでいるのが印象的です。

 

伊藤忠商事株式会社

大手商社の伊藤忠商事株式会社は、2020年から広報誌「星の商人」を創設し、広報活動の主軸として積極的に展開しています。

 

この企画は組織のブランド力向上を目的とした新部門である「Corporate Brand Initiative」が手がけており、利害関係者だけでなく幅広い層の読者を想定し、分かりやすい情報発信に努めているのが特徴です。

 

専門的な用語がちりばめられたテキスト主体の文章ではなく、図を用いて伝わりやすいよう設計されているなど、多くの人に会社のことを知ってもらえるような工夫が随所に見られます。

 

シャープ株式会社

人気メーカーのシャープ株式会社は、主にX(旧Twitter)を使った広報活動が多大な人気を博している組織です。

 

SNS活用はつい商品紹介などの情報発信に限定されてしまいがちですが、同社では広報担当者の人柄が伝わるような自由な発信を強みとしており、ユーザーとのコミュニケーションも積極的にとることで、強力なファン層の形成に成功しています。

 

新商品の発売時期にこだわった発信はあまり行っておらず、継続的に適宜ユーザーの需要に合わせて商品の紹介している使い方がポイントです。

 

freee株式会社

会計ソフトなどを手がけるfreee株式会社は、自社YouTubeチャンネルを使った情報発信を強みとしている会社です。

 

具体的なサービスの紹介や使い方といったプロモーションではなく、同社のサービスを導入することでどのような未来が待っているか、というイメージを分かりやすく伝える広報活動に用いています。

 

サービスや会社のイメージと動画内で描かれる幸せな未来のイメージがうまくリンクし、見込み客の創出に役立っているのが強みです。

 

三井化学株式会社

化学メーカーの三井化学株式会社は、自社の強みである素材や技術に対する高度な知見やノウハウ、アイデアを発信するオウンドメディア「MOLp® そざいの魅力ラボ」を運営しています。

 

ただ実直に商品開発や研究に勤しんでいるだけでなく、同社がどれだけ社会とのつながりを大切にしているか、どのように試行錯誤を重ねているかが分かりやすく伝わるコンテンツを発信しているのが特徴です。

 

ものづくりの会社は、そこに携わる人の様子が伝わりにくいものですが、同社のオウンドメディアはそのような無機質なイメージを払拭(ふっしょく)する上で重要な広報活動として役立っているのが分かります。

 

まとめ

btob 広報 まとめ

この記事では、広報業務の内容やその役割、そしてBtoB企業において広報活動を実施する際のポイントなどについて解説しました。

 

広報は広告とは少し異なる役割を担っているため、何をすればいいのか分からないと悩む方もいるかもしれません。ただ、社会との関係構築やファンの形成はビジネスに良い影響をもたらす重要な要素であるため、正しく向き合う必要があります。

 

実際の成功事例を参考にしながら、自社ならではの強みを生かした広報活動を試行錯誤してみましょう。

執筆者:Hub Works 鈴木

株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。

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