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オウンドメディアの成功事例10選と3つのポイント|自社の運用戦略に活かそう

オウンドメディア 事例 アイキャッチ

企業が利益向上や課題解決を図るために有効な手段は「オウンドメディア」です。しかし、「具体的にどのように運用していけばよいかわからない」といった企業も多いのではないでしょうか?

 

そこで、この記事では効果的にオウンドメディアを運用している企業の事例を紹介した上で、オウンドメディアを成功させるためのポイントについて解説します。

 

オウンドメディアの成功事例10選!成功の秘訣

オウンドメディアの成功事例10選!成功の秘訣

オウンドメディアの目的は、認知拡大、集客、採用など企業によってさまざまですが、運用に成功している企業には一体どのような特徴があるのでしょうか?ここでは、成功事例を10社紹介します。

 

成功事例1.サイボウズ式(サイボウズ株式会社)

サイボウズ株式会社の「サイボウズ式」は、自社の認知度向上とブランディングを目的に運用されています。「新しい価値を生み出すチームのメディア」をコンセプトに、働き方や仕事に関するコンテンツが充実していることが特徴です。

 

「サイボウズ式」の成功の秘訣は、徹底的なユーザー志向にあります。製品やサービスのプロモーションよりも、ユーザーの興味や関心に合わせた情報の発信に専念することで、ユーザーとの関係性を築くことが大切にされています。

 

トレンドを把握し、想定ユーザーが必要としている情報を予測した上で企画されるコンテンツは、多くのユーザーの共感を呼び、結果的に企業の認知度向上とブランディングにつながっています。

 

直接的な成果(CV)への導線がなくても潜在顧客の獲得に成功している事例です。

 

成功事例2.北欧、暮らしの道具店(株式会社クラシコム)

株式会社クラシコムの「北欧、暮らしの道具店」は、ECサイトとオウンドメディアが一体となっており、コンテンツが「お買いもの」と「読みもの」のカテゴリに分かれているのが特徴です。

 

「お買いもの」では新商品などの紹介、「読みもの」では実用的なノウハウからコラム記事まで、多様なコンテンツが提供されています。

 

「北欧、暮らしの道具店」の成功の秘訣は、ユーザーとの関係性の構築にあります。ECサイトと一体となっているため、最終的なコンバージョンは商品購入ですが、「読みもの」カテゴリにおいては、お役立ち情報やお客様アンケートなどセールス色を抑えたコンテンツとなっています。

 

結果として、商品購入を目的としたユーザーだけでなく、コンテンツを楽しむことを目的としたユーザーの獲得にも成功しています

 

成功事例3.LIGブログ(株式会社LIG)

株式会社LIGの「LIGブログ」は、Webシステムの紹介や取材レポート、社員インタビューやコラム記事などバラエティ豊かなコンテンツが特徴的です。

 

「LIGブログ」の成功の秘訣は、トレンドに敏感なところにあります。流行をおさえたコンテンツが高頻度で更新されるため、ユーザーが飽きずに楽しめるメディアです。

 

また、社員の働く様子を紹介する記事など、LIGで働く魅力や楽しさを発信するコンテンツも多く、採用メディアとしても機能しています。

 

コンテンツ制作に社員が参加したり、社内情報を積極的に開示したりといった工夫により、自社のファンを増やすことにも成功しています

 

成功事例4.Money Forward Bizpedia(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードの「Money Forward Bizpedia」は、主に中小企業向けに会計や人事労務などに関する情報が発信されています。運用目的は、自社サービスのプロモーションと企業ブランディングです。

 

「Money Forward Bizpedia」の成功の秘訣は、情報の信頼性と徹底的なSEO対策にあります。税理士や公認会計士などのプロフェッショナルが監修したコンテンツで、ユーザーの信頼を得ることに成功しています

 

課題を抱えているユーザーにきちんと情報が届くようキーワードの選定にもこだわっており、月平均100万PVのうち約9割が自然検索からの流入というほどです。

 

また、確定申告など難しい内容についても親しみやすい口調で書かれています。このようなユーザーに寄り添ったコンテンツ制作は「マネーフォワードを好きになってもらう」ことにつながり、結果的に企業のブランディングにも成功しています

 

成功事例5.ジモコロ(株式会社アイデム)

株式会社アイデムの「ジモコロ」は、地域を取材して得た「一次情報」が満載のコンテンツで、多くのユーザーの関心を集めているメディアです。

 

「ジモコロ」の成功の秘訣は、徹底的な質の追求にあります。 PV数ではなく記事の質にこだわる方針を持っており、取材・執筆を担当するライターは本質的な面白さや価値の提供に専念できる環境です。

 

地元愛を感じるコンテンツは、ユーザーにとって信頼性が高く共感を得やすいため、メディアのファン獲得に成功している事例といえます

 

また、新規ライターを積極的に採用し、コンテンツの幅やユーザー層を広げることで、新規流入の増加に成功している点も「ジモコロ」の特徴の1つです

 

成功事例6.mercan(株式会社メルカリ)

株式会社メルカリの「mercan」は採用を目的としたオウンドメディアで、社内の出来事やプロダクト開発に関する社員インタビューなど、リアルな情報が発信されています。

 

「mercan」の成功の秘訣は、オープンで魅力的な情報発信にあります。メルカリグループのメンバーなら誰でも投稿できるプラットフォームとなっており、株式会社メルカリの日常や価値観が伝わるコンテンツが充実しています。

 

そのため、求職者はリアルな職場環境について知ることができ、採用後のミスマッチ防止に一役買っています

 

メルカリで働く「人」に焦点を当てたコンテンツ制作によって、いま働いている社員から友人や知人を紹介してもらう「リファラル採用」の促進にも成功しています

 

成功事例7.OnLINE(LINE株式会社)

株式会社LINEの「OnLINE」は、求人票には現れない自社の魅力について知ってもらうことを目的とした、採用オウンドメディアです。

 

社員インタビュー記事が充実しており、各部門の新たなチャレンジや企業文化、社員ひとり一人の働き方などについて分かりやすく発信されています。

 

「OnLINE」の成功の秘訣は、求職者が求める情報を現場の社員が提供する点です。各部門の社員が語る仕事への熱意や業務の意義は、求職者の興味を引きつけ「この会社で働きたい」という意欲の向上に貢献しています

 

また、さまざまなサービスに関わる社員の紹介は、事業の広告としての役割も果たしています。このようにリアルな視点で制作されたコンテンツの数々は、自社の内部状況を伝え、企業ブランディングにも成功しています

 

成功事例8.グーネットマガジン(株式会社プロトコーポレーション)

株式会社プロトコーポレーションの「グーネットマガジン」は、中古車の所有者や購入を検討している人向けに、中古車に関する有用な情報を提供しています。

 

「グーネットマガジン」の成功の秘訣は、潜在層に焦点を当てる「Web Consideration」の活用にあります。類似オーディエンスを通じて、中古車に興味を持つ潜在層にアプローチした広告配信を行っており、直帰率の低い新規ユーザーの獲得に成功しています

 

また、自社サイト上で販売している輸入車の検索ができるため、購入に役立つ情報を得た上で購入に移れる導線が確立している点も、オウンドメディアとして成功している要因の1つです。

 

成功事例9.くらしの良品研究所(株式会社良品計画)

株式会社良品計画の「くらしの良品研究所」では、無印良品が提供する多様な商品に関する研究成果や情報が発信されています。

 

「くらしの良品研究所」の成功の秘訣は、無印良品の「質」に対するこだわりと、ユーザーとの積極的なコミュニケーションです。記事を通じて、素材や製品の背景や哲学を伝えることで、ユーザーは無印良品の価値観とブランディングに共感しやすくなります。

 

また、「IDEA PARK」というコンテンツを通じてユーザーからのアイデアを募集し、商品開発の方針や改善点をともに考えるコミュニティが形成されており、顧客を巻き込んだ商品づくりを実現しています。

 

オウンドメディアの運用を通して、ユーザーとの深い関係性の構築に成功した事例といえるでしょう

 

成功事例10.アマノ食堂(アサヒグループ食品株式会社)

アサヒグループ食品株式会社の「アマノ食堂」は、主に20〜40代の女性に向けて食や暮らしに関するさまざまな情報を提供しています。

 

「アマノ食堂」の成功の秘訣は、他社のレシピサイトとの差別化です。料理が得意ではない人がつまずきやすいポイント(下処理や食材の保存)など、大手レシピサイトが主流としていない切り口のコンテンツを発信することにより、ユーザーの獲得に成功しています。

 

また、X(旧Twitter)で記事を告知したり、サンプリングやYouTubeを活用したりといった他のマーケティング施策との連携によって、効率的にユーザーに情報を届けることにも成功している事例といえるでしょう。

 

このようなユーザーのニーズに応えるコンテンツ制作は、結果的に企業ブランドの認知向上にもつながっています

 

オウンドメディアを成功させるための3つのポイント

オウンドメディアを成功させるための3つのポイント

成功事例を参考にして、いざ自社のオウンドメディアの運用戦略を考えようと思っても、具体的に何から考えていけばよいのか悩む方も多いでしょう。

ここからは、オウンドメディアを成功させるためのポイントについて、3つ解説します。

 

目的を設定し最適な運用を行う

オウンドメディアを運用する明確な目的を定め、その達成に向けて取り組んでいくことが重要です。目的を達成するための道筋を描くための手段としてKPIツリー」を紹介します。

 

「KPIツリー」はいわば目標達成の設計図です。オウンドメディアを運用する際の明確な目標」とそれを達成するための「必要なステップ」を洗い出すことにより、目的に沿ったコンテンツ戦略やターゲット設定が可能となります

 

その結果、ユーザーの関心を引きつけ、コンバージョンへと導くことができるのです。ぜひ「KPIツリー」を活用して効率的に段階を踏んでいきましょう。

 

SEOに対する理解を深める

オウンドメディアの成果を最大限に引き出すためには、SEO(Search Engine Optimization)の理解が必要不可欠です。なぜなら、メディア自体やメディア内の記事が検索エンジンの上位に表示され、多くの目に触れる機会が増えるためです。

 

検索エンジンのアルゴリズムはとても複雑ですが、「ユーザーファースト」の観点を念頭に、以下の3点を重視することで基本的なSEO対策ができます。

 

1.検索ニーズがあるテーマを選ぶ:キーワードプランナーや有料ツールを使用し、検索ボリュームのあるテーマを特定する

2.検索されているワードを使う:同義語では上位表示されないこともあるため、検索数の多い言葉を使用する

3.競合コンテンツを凌駕する:同じテーマで上位表示されているコンテンツを分析し、質・量ともに上回る内容に仕上げる

 

SEOについて、詳しくは下記の記事でも解説していますので参考にしてください。

【2023年更新】SEOとは何か?分かりやすく解説|対策方法も34個紹介

 

検証と改善を繰り返す

効果的にオウンドメディアを運用するためには、設定した目標に対して振り返りと要因分析を行い、次のアクションにつなげることが重要です

 

具体的には、アクセス解析ツールを活用して、コンテンツの閲覧数や滞在時間、コンバージョン数などを定期的にモニタリングし、改善点を洗い出しましょう。検証と改善を繰り返すことによって、オウンドメディアの成果を最大化できます。

 

しかし、オウンドメディアを立ち上げたばかりの時期は、分析できるほどの十分なデータがありません。その場合は、設定した目標とその達成のためのアクションを着実に実行していくことに専念しましょう

 

まとめ

本記事では、オウンドメディアを効果的に運用している企業の事例とオウンドメディアを成功させるためのポイントについて解説しました。

 

まずはオウンドメディアを運用する目的を定め、SEOに対する理解を深めた上で効果的なコンテンツ制作に取り組み、定期的に検証と改善を繰り返すことが重要です。

 

本記事の内容を参考に、効果的なオウンドメディアの運用に取り組んでみてください。

執筆者:Hub Works 鈴木

株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。

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