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オウンドメディアの成功を左右する指標とは?KPIツリーの作り方も解説

オウンドメディア 指標 アイキャッチ

オウンドメディアのKGIとKPI

オウンドメディアの役割

企業やブランドが自社の情報を発信するオウンドメディアは、顧客とのコミュニケーションを図る上で欠かせないものとなっています。

 

しかし、オウンドメディアを所有しているだけでは意味がありません。メディアの目的を明確にし、KGIとKPIを定めて運営することが重要です。たとえば、BtoB企業であれば、商談数をKGIと置き、リード獲得数をKPIとすることが多いです。

 

KGIとKPIを定めることで、目標達成のための指標を設定し、オウンドメディアの効果を測定できます。KGIは自社の最終目標となる指標で、KPIはそのKGIを達成するための具体的な行動や指標です。

 

オウンドメディアとは?意味や役割、運用のポイントを解説

 

オウンドメディアのKGIとは

オウンドメディアのKGIとは

KGIとは、何をもって達成とみなすのかとする指標のことで、オウンドメディアが達成すべき重要な目標を定量的に表現したものです。つまり、漠然とした目標ではなく、達成できたか否かを客観的に判断できる具体的な数値で設定する必要があります。

 

目標が数値化されていない場合、日常的かつ継続的な確認が不可能となるため、測定できる定量的な尺度で示さなければなりません。そのため、一般的に経営戦略に使用される指標は、数値化されたデータをもとに評価されることになります。

 

オウンドメディアのKPIとは

オウンドメディアのKPIとは

KPIとは、KGIを達成するための中間目標を達成しているかどうかを評価するための指標のことです。KPIはKGIと結びついていなければ、KPIを達成していたとしてもビジネスとして成功しません。

 

オウンドメディアの目的や戦略に応じて、適切なKPIを設定することが成功のカギとなります。また、KPIを設定した後には、定期的に分析や改善を行うことで、最適化を図ることができます。

 

具体的には、コンテンツの改善、ユーザーインターフェースの改善、ターゲティングの見直し、SNSをはじめとする外部メディアとの連携など、PDCAを回しながら施策をブラッシュアップしていきます。

KPIを設定する際のポイント5つ

KPIを設定する際のポイント5つは以下のとおりです。

・明確な数字を設定する

・測定しやすい数値目標を立てる

・目標の難易度を適切なものにする

・長い視点での目標を設定する

・達成までの期限を決める

それぞれについて詳しく解説します。

 

明確な数字を設定する

KPIを設定する際のポイントの1つめは明確な数字を設定することです。

なぜなら、達成度合いをわかりやすく、明確に確認できるためです。

 

例えば、「資料請求の件数を増やす」「問い合わせ件数を増やす」という目標だと達成度合いが明確ではありません。

一方、「資料請求の件数を1カ月で10件増やす」という具体的な目標であれば、資料請求の件数が1カ月で5件増えたとしても、施策が十分でなかったことがわかります。

 

KPIは目標を達成するための指標です。その指標が明確でないと何をどのくらい実行すべきか

分からなくなり、オウンドメディアを運営するモチベーションの低下にもつながってしまいます。

逆に、はっきりした目標を達成できれば自信につながり、モチベーションアップにもつながります。

 

測定しやすい数値目標を立てる

KPIを設定する際のポイントの2つめは測定しやすい数値目標を立てることです。

なぜなら、測定しやすい数値目標を共有することで、チーム内での勘違いや認識の相違が起きにくくなるからです。

 

チーム内で勘違いや認識の相違があると、個々のモチベーションやオウンドメディア運営への考え方に差が生じやすくなり、目標達成が難しくなってしまいます。

数値目標が測定しやすく、簡単な数式で表すことができるものであれば、達成度をだれもがすぐに確認できるため、チーム内でのやるべきことが明確になります。

 

また、オウンドメディア運営にあたってはうまくいかないことも出てきますが、その時に目標と現時点での達成度を比較することで、改善点も見つけやすくなります。

うまくいかないからといってただ闇雲に一生懸命頑張るだけでは、効果的な改善は見込めません。

 

うまくいかないのには原因があり、その原因を特定するために参考となるのが、測定しやすい数値目標なのです。

 

目標の難易度を適切なものにする

KPIを設定する際のポイントの3つめは目標の難易度を適切なものにすることです。

なぜなら、目標が高すぎても低すぎても、施策は有効なものとならず、かえってミスを誘発する原因となってしまうからです。

 

例えば、「資料請求件数を増やしたい」と考える場合の数値目標を考えてみましょう。今まで、資料請求件数が1カ月あたり100件だったものを、いきなり1カ月あたり10,000件にしようとしても、目標達成は現実的とはいえません。

かえって、10,000件の目標を達成するためにとにかく量をこなさなければ、と考えてしまい、焦ってミスを誘発する恐れがあります。

 

KPIは、最終目標を達成するための中間目標であることを常に意識しましょう。適切な中間目標を設定することは、最終目標を達成するためにも重要です。

KPIの難易度を設定するにあたっては、過去のデータや現在の人員の数や能力を考慮しましょう。

 

長い視点での目標を設定する

オウンドメディアにおいて、KPIを設定する際のポイントの4つめは、長い視点での目標を設定することです。

なぜなら、オウンドメディアは効果が出るまでに一定の期間がかかり、継続的な施策が不可欠だからです。

 

目安としては半年から1年ほどみておきましょう。

目標の立て方の例としては、「半年後にサイト訪問者数50%アップ」というものが挙げられます。

 

ただ、「半年後にサイト訪問者数50%アップ」させるためには、加えて「3カ月後にサイト訪問者数25%アップ」というような、短期的な数値目標の設定も必要です。

長い視点での目標を立てたら、それを達成するための短期的な数値目標も設定し、着実にステップを踏んでいきましょう。

 

達成までの期限を決める

KPIを設定する際のポイントの5つめは達成までの期限を決めることです。

オウンドメディアは長期施策となるため、専任の担当者がいない場合は、社内での優先度が下がりなかなか進まない可能性が高くなります。

 

KGIからKPIツリーを作る

KGIからKPIツリーを作る

KGIからKPIツリーを作ることで、目標達成に向けたメディア戦略を効果的に立案・実行できます。

 

KPIツリーは、まずオウンドメディアの目的を明確にし、その目的に沿ったKPIを設定します。作成する際には、目的から逆算して設定すると効果的です。そして、中間目標を達成するための具体的な行動や指標を設定します。

 

以下、オウンドメディアでKGIからKPIツリーを作る方法について説明します。

 

1. KGIの設定

KGIは、ビジネス目標を達成するための重要な指標であり、通常、数値で表されます。たとえば、オウンドメディアのKGIとして、「1年間で10,000人のユーザーを獲得すること」などが考えられます。

KGIは、誰もが理解し、納得できる指標でないといけません。なぜなら、KGIは全員で共有するものだからです。
全員でゴールを認識して仕事をすることで、個々のメンバーが何をやるべきかが明確になります。チーム全体が共通の目標に向かって進めるため、目標達成により早く近づけます。

 

2. KGIからKPIの派生

次に、KGIからKPIを派生させます。KPIは、KGIを達成するために必要な具体的な指標であり、通常、定量的なデータで表されます。たとえば、「月間のユーザー数を5%増加させること」「コンテンツの拡散数を50%増加させること」などが考えられます。

 

KGIの達成のために、ただ闇雲に一生懸命頑張るだけでは、継続的な成功はできません。例えば、「ユーザーを10%増やす」というKGIを立てて、それを実際に増やすことができた場合でも、目標をなぜ達成できたのか、どの施策が効果的だったのかが分からなければ、目標を立てた意味がありません。

継続的な成功のためには、有効だった施策とそうでない施策を明らかにし、目標達成までどのような経緯をたどったのかを分析する必要があります。ここで重要となるのが、中間目標として適宜設定するKPIです。

先述の通り、KPIを設定することで、やるべきことが明確になります。適切な難易度のKPIを都度実現できれば達成感にもつながり、チームのモチベーションもアップします。

このように、KGIを継続的に達成するためには、KPIを設定して、各段階で何をするべきかを明確にしておくことが重要です。

 

KGIを立てたら、それを達成するためのKPIも必ず立てていきましょう。

 

3. KPIツリーの作成

KGIからKPIを派生させたら、それらをツリー状に整理します。KPIツリーは、KGIを達成するために必要な具体的なアクションを示すもので、KPIをさらに細かく分割していくことで、アクションプランを立てることができます。

 

KPIツリーは、課題を構造的に分析するための「ロジックツリー」の一種です。例えば、「売り上げが向上しない」という問題があった場合、考えられる原因を「訪問者数が少ない」、「購入率が低い」のように書き出していき、それぞれについて現状分析と改善策の検討を行います。これにより、現状の問題点がより明確になり、具体的な施策を打ち出せるようになります。

 

問題の分析がうまくできていないと、「訪問者数が少ない」ことが問題なのに購入率を上げようとしたり、逆に「購入率が低い」ことが問題なのに訪問者数を増やそうとしたりといった、実情にそぐわない努力をしてしまうことになりかねません。

 

人的・金銭的なリソースを最大限に活用するためにも、KPIツリーによる的確な現状分析を行ったうえで、どこに力を注げばよいかを判断しましょう。

たとえば、以下のようなKPIツリーを作成することができます。

 

KGI

・1年間で10,000人のユーザーを獲得すること

 

KPI 1

・月間のユーザー数を5%増加させること

・オウンドメディアのPV数を増やす

・ソーシャルメディアでの露出を増やす

 

KPI 2

・コンテンツの拡散数を50%増加させること

・シェアボタンの設置やデザインの改善

・SNSでのプロモーション

 

以上のように、KGIからKPIを派生させ、KPIツリーを作成することで、オウンドメディアの目標を達成するための具体的なアクションプランを立てることができます。

 

代表的なオウンドメディアの指標(KGIやKPI)

オウンドメディアにはさまざまな指標がありますが、あれもこれもとやみくもに設定しても、ゴールを見失ってしまう恐れがあります。自社が何を目的としてオウンドメディアを運営するのか、ビジョンを明確にしてから決めることが重要です。

 

ただ、ビジョンを決めて一生懸命に頑張っても、それが結果に結びつくとは限りません。

 

場合によっては、「とにかく頑張る」、「一生懸命にやる」というだけで上手くいくこともありますが、それでは偶然や経験則の域を出ず、継続した成功には結びつきにくいものです。

ビジネスには一過性の成功よりも、継続的に結果を出していくことが求められます。

 

継続した成果を出すためには過程も重要であり、過程を評価するための判断材料となるのが指標です。思うような結果にならない場合には、過程を検証する必要があります。その際には、適切な指標を理想と現状のギャップ分析に役立てましょう。

 

ここからはオウンドメディアで一般的によく使われる代表的な指標について紹介します。

 

一般的によく使われる代表的な指標は以下のとおりです。

 

・PV(ページレビュー)

・セッション数

・CVR(コンバージョン率)

・CTR(クリック率)

・検索順位

・UU数(ユニークユーザー数)

・滞在時間

・記事の公開本数

・自然検索流入数

・SNSシェア数

 

それぞれについて詳しく解説します。

PV(ページビュー)

PV数はページが表示された回数を表します。PV数が多いほど、多くの人がアクセスしていることになります。ただし、同じユーザーが何度も同じページを閲覧した場合でも、それぞれの閲覧回数がPV数に加算される点に注意しましょう。

 

PV数が多いだけでは必ずしも成功を意味しません。たとえば、PV数が高くてもBtoBのオウンドメディアの場合、お問い合わせや資料請求をしてもらえない場合、コンテンツの改善が必要です。。サイトへの流入が増え、集客がある程度上手く行き始めたら、コンバージョン率にフォーカスして改善することをおすすめします。

 

オウンドメディアのPV数|平均の目安は?上げるためのコツを解説!

 

セッション数

セッション数は、オウンドメディアの利用状況を測るための重要な指標の1つです。ユーザーがオウンドメディアを訪問した回数を指します。セッション数が多いほど、多くのユーザーが利用しており、興味を持っていることになります。

 

同じユーザーでも一定期間が経過した場合には、複数のセッションとしてカウントされます。たとえば、6/1に訪れたユーザーが、7/15に再度訪れた場合には、2つのセッションとしてカウントされます。

 

CVR(コンバージョン率)

CVRはオウンドメディアの目的達成率を測定するための重要な指標の1つで、改善のポイントを把握するために分析されます。CVRは以下のように計算されます。

 

CVR = コンバージョン数 ÷ 訪問数 × 100

 

たとえば、あるオウンドメディアに100人のユーザーが訪問し、そのうち10人が商品を購入した場合、CVRは10%となります。

 

CVRが低ければ、購入ボタンやお問い合わせフォームの配置やコンテンツの質などに問題がある可能性があります。CVRを高めるためには、これらの要素を改善することが必要です。

 

CTR(クリック率)

CTR(クリック率)は、Click Through Rate(クリック スルー レート)の略で、インターネット広告やSEOに関連して使われる用語です。

 

広告が表示された回数に対するクリック数の割合を表します。

クリック率を計算することで、広告を見た人がどの程度それをクリックしてサイトに流入しているのかを測ることができます。

 

クリック率は以下の計算式で出せます。

CTR(クリック率)=クリック数÷インプレッション数

なお、インプレッション数とは、広告が表示された回数を表します。

 

広告を通じて商品やサービスに興味をもったユーザーがどの程度いるかを把握するために、クリック率は重要です。表現やデザインに工夫を凝らした広告でも、それがサイトへの誘導につながらなければ、広告を出した意味は薄れてしまいます。

 

もちろん、広告をクリックしてサイトを訪問したユーザーが、必ず商品やサービスを購入してくれるわけではありませんが、クリック率は最初の入り口の指標として重要です。

 

検索順位

検索順位とは、検索エンジン上でユーザーが特定のキーワードを入力した際に、自社の記事が表示される順位のことです。

 

上位に表示されるWebページは、ユーザーの目に留まりやすく、クリックされる可能性が高くなります。そのため、検索順位を上げるための施策が必要なのです。

 

(1) キーワードを選定し、タイトルや見出しに盛り込む

 

検索エンジンは、タイトルや見出しに使われているワードによって、記事の内容を判別します。

そのため、タイトルや見出しにキーワードを盛り込むことで検索順位を上げることが可能です。

 

(2) 検索ニーズに沿ったコンテンツを作成する

 

同じようなテーマでも検索のニーズは様々です。

例えば「不動産」というキーワードでも、日本の不動産なのか海外の不動産なのかで、ユーザーの求める情報は変わってきます。

 

ニーズにマッチしたコンテンツでないと満足度が下がってしまいます。

 

ユーザーの検索意図に沿った適切なコンテンツを掲載できれば、検索順位も上がり、クリックしてもらえる可能性が高まるでしょう。

 

(3) スマホユーザーに対応する

 

LINEヤフー株式会社の調査によると、インターネット利用者が使う環境として、「スマホのみ」が2018年以降最多を占めています。ウェブサイトの性質にもよりますが、現代ではパソコンよりもスマートフォンでの閲覧が主だと考えてよいでしょう。

 

(参考:〈調査報告〉インターネットの利用環境 定点調査(2023年上期)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004449.000001594.html)

 

パソコンと比べると、スマートフォンはどうしても画面が小さいため、コンテンツの作成にあたっては、レスポンシブデザインを採用したり、構成をよりコンパクトにしたりと、見やすくする工夫が求められます。

 

オウンドメディアにおいて、検索順位が重要指標になるフェーズや目的は異なりますが、すべてのフェーズにおいて、SEO対策を行うことで、検索順位を上げることができます。

 

例えば、不動産のオウンドメディアでA店舗の検索順位が1位でB店舗の検索順位が10位の場合どちらの店舗のメディアが閲覧率が高いかというとA店舗です。

 

閲覧率が高いということは、多くの人が見ている確率が高いため集客につながり最終的な売り上げにも繋がりやすいです。

 

UU数(ユニークユーザー数)

UU数はオウンドメディアにアクセスしたユーザーの数を表します。PV数とは異なり、同じユーザーが複数回アクセスした場合でも、1人として数えられます。

 

オウンドメディアにおける集客効果を測る上で重要な指標の1つであり、その数字が多ければ多いほど、多くのユーザーにアプローチできていることを示します。

 

ただし、UU数だけでは、ユーザーの行動やコンテンツの評価などは測れないため、他の指標と併せて分析することが必要です。

 

ここで注意が必要なのは、同じ人が違う環境から複数回アクセスしている可能性がある点です。例えば、同じ人がパソコンのGoogleからもスマートフォンのSafariからもアクセスすると、UU数は2と算出されます。

 

しかしこの場合、同じ人が2回アクセスしているので、実質UU数が増えたとはいえません。

 

UU数の増加は、新規ユーザーのアクセスを獲得できていることを示しますが、これは急に増やせるものではありません。

 

ユーザーにとって役立つコンテンツを根気よく提供していくことで、地道にUU数の増加を図っていきましょう。

 

短期的に見るより、中長期的に見ていく必要がある指標です。

 

滞在時間

滞在時間とは、オウンドメディアでユーザーが閲覧している時間のことを指します。オウンドメディアの利用状況を把握するための重要な指標の1つであり、改善の必要性がある箇所を特定する上でも役立ちます。

 

たとえば、長時間滞在しているユーザーは、提供されているコンテンツに関心があることを示唆します。また、滞在時間が短い場合には、ユーザーが求めていた情報がなかったり、使い勝手が悪かったりする可能性があるということです。

 

記事の公開本数

記事の公開本数とは、一定期間内に公開された記事の数を示す指標です。オウンドメディアの運営状況やコンテンツ戦略の評価に使用されます。公開本数が多ければコンテンツの提供量が増えるため、より多くのアクセス数やユーザー獲得が期待できます。

 

しかし、記事の質が低下すると、ユーザーの興味を引くことができず、離脱率が高くなる可能性もあります。記事の公開本数を増やすことは重要ですが、コンテンツの質を落とさないことが大前提です。

 

自然検索流入数

自然検索流入数とは、検索結果画面から実際にサイトに訪れるユーザー数を表します。

 

SEO効果やコンテンツの検索エンジンにおける可視性を測る指標となります。

 

自然検索流入数が高いと、サイトが検索エンジンで上位に表示されるようになり、さらに多くの訪問者にリーチできるという正のサイクルが生まれます。

 

実際にインターネットで検索する時にまず目に入るのは、上位に表示される記事ではないでしょうか。

 

ほとんどの場合は、上位の記事を見れば検索の目的は達成でき、わざわざ別ページの記事を探したりはしません。

 

このことから、検索結果の上位に表示されることが、ユーザー数を増やすためにいかに必要かわかります。

 

ユーザー数が増える、つまりサイトを見てくれる人が増えれば、最終目的である売り上げの向上などに繋がる可能性も必然的に高くなります。

 

SNSシェア数

SNSシェア数は、コンテンツがどれだけSNSでシェアされたかを表します。

 

SNSのシェアが多いということは、コンテンツが価値あるものと認識されて積極的に拡散されているということになります。

 

価値のないものをわざわざ拡散するという人はほとんどいないでしょう。

価値があるからこそ、「たくさんの人に知って欲しい」という思いが生まれ、SNSでの拡散するという行動が引き出されます。

 

中には作成者のお願いによって拡散されているコンテンツもあるかもしれません。

 

たとえば「シェアお願いします」、「拡散お願いします」などの文言はSNS上でよく見られるものです。

しかし、それらのお願いは必須のものではありません。価値があるコンテンツであれば、作成者からお願いをしなくても、自然とシェア数は増えていくものです。

 

SNSシェア数を見る上では、どんな形でシェアされているかもポイントになります

 

オウンドメディアフェーズ別のKPI設定の具体例

オウンドメディアフェーズ別のKPI設定の具体例

オウンドメディアのKPI設定は、運用フェーズに合わせて適切な指標を設定することが重要です。これはKPIがオウンドメディアの目的や目標に合わせて設定されなければ、メディアの効果的な運用や改善の判断ができず、成果を上げることが難しくなるからです。

 

以下にオウンドメディアにおけるフェーズ別のKPI設定の具体例を示します。

 

立ち上げフェーズ

オウンドメディアの立ち上げフェーズは、コンテンツの作成本数をKPIにおくことが多いです。コンテンツを作成して公開してからすぐに効果はでないため、一定コンテンツを作り継続的に投稿し続ける必要があるためです。

 

仮にPV数をKPIに置いたとしても、なかなか効果が出ず撤退する、という判断になってしまいます。評価されるまでに時間と労力がかかる点を認識し、まずはコンテンツづくりに注力しましょう。

 

コンテンツ制作数や運営規模によって、大まかな数値目標を作成することはできますが、そもそもサイトの存在がユーザーに知られておらず、検索エンジンからも認知されていない状態であり、予測の付きにくい部分があります。

 

自社の状況や運営体制を加味して無理のない数値を立てましょう。

 

また、数値目標が立てにくい分、ターゲットユーザーに最適なアプローチを行うためのペルソナ設定や、誰に対しての何のためのメディアなのかを明確にするサイトコンセプト設定など、具体的な行動目標を立てるといいかもしれません。

 

認知・集客フェーズ

認知・集客フェーズの段階で設定すべきKPIは、主に以下のものが考えられます。

 

PV数

何回自社コンテンツが見られたのかを把握できます。

 

PV数は、オウンドメディア内におけるコンテンツがどれだけ関心を集められているかや、各コンテンツの人気度などを測るために用いられます。

 

率直にいえば、関心がなく人気がないメディアは閲覧されません。しかし、注意しなければいけないのは、同じユーザーが別ページを開いた場合でも、アクセス数はカウントされるので、コンテンツが見られた回数としてカウントされることです。

極端ですが、1人の人が100回アクセスしている場合、アクセス数は多くなりますが、それが記事の質の高さを示すわけではありません。

 

PV数だけでは、実質的な訪問者数やエンゲージメントの深さは測れないため、コンテンツの分析は他のKPIの指標と組み合わせて行う必要があります。

 

ユニークユーザー数(UU数)

サイトに訪れた個人の数を示しており、具体的に何人の人が自社サイトにきてくれたのかを把握可能です。

計測期間内なら、同じウェブサイトに同じユーザーが何度も訪問した場合でも、1UUとしてカウントされます。

 

セッション数と混同されることも多いため、ここでしっかりと違いを押さえておきましょう。

 

ユニークユーザ数がサイトへの訪問者数を表すのに対して、セッション数はサイトへの訪問回数を表します。例えば、1日の間に2回特定のウェブサイトを訪問した場合、ユニークユーザー数は1、セッション数は2となります。

 

閲覧時間

どのくらいの間ユーザーがそのページをみていたのかを表し、コンテンツの品質や興味を引く力がわかります。

 

これらのKPIを測定することによって、オウンドメディアに対する認知度と集客力を評価することができます。

 

リード獲得・販売フェーズ

リード獲得・販売フェーズでは、リード獲得や販売につながる指標を重視する必要があります。KPIとしては、以下のものが考えられます。

 

問い合わせ数

会社やサービスに対する問い合わせの数を追跡することで、リード獲得の効果を正確に評価することができます。

基本的に、人は興味がないコンテンツに対して問い合わせることはありません。そのため、問い合わせを送ってきた方については、見込み客だと考えて問題ないでしょう。

 

ただし、問い合わせの内容によっては、そこまで商品・サービスの購入を見込めない場合もあります。

 

例えば、サイト上に値段の記載があるにもかかわらず、「料金はいくらですか?」という問い合わせが送られてきた、というケースです。

 

サイトに書いてあることを質問してくるということは、この人はまだサイトをきちんと見ておらず、そこまで強く興味を抱いていないのかもしれません。

問い合わせは、基本的には興味を持ったサイトに対して行われるものですが、例外もあるので注意しましょう。

 

資料請求数

資料請求数は、リードジェネレーションやコンテンツの評価、販売促進などのさまざまな場面で重要な役割を果たします。

なぜなら、問い合わせをするとなると敷居が高いですが、資料請求数は敷居が低く気軽にできます。

 

例えば、実際に問い合わせをするとなると、問い合わせをするための時間も取られますし、問い合わせをした時に、色々と話をされて売られてしまうのではないかという心理も働いてしまいます。

 

ただ、資料請求数であれば、自分の好きな時にできますし、自分のペースで内容を確認できるためやりやすいです。

 

かといって資料請求するということは興味あるから資料請求するわけで見込み客となりえます。見込み客のみにアプローチして獲得につなげることが可能です。

 

ホワイトペーパーのダウンロード数

見積もり依頼数は、ユーザーが製品やサービスの利用に高い関心を持っていることを示す手がかりとなるため、販売促進活動の効果測定に役立ちます。

 

見積もりを依頼するということはただ単に中身を確認する資料請求とは違い、より具体的に購入しようかどうか決めているということであり最優先でアプローチすべきお客様です。

 

例えば資料請求件数が1000件、見積もり件数が50件の場合と資料請求件数が500件、見積もり件数が100件の場合、見積もり件数100件の方が見込み度合いとしては高いです。

 

資料請求はただ単に中身を確認したいという場合もあり、見積もりの方がより見込みの度合いは高いです。

 

購入者数

購入者数は、売り上げや利益に直結する指標です。数字として明確に測定できるため、成果が見えやすいという利点があります。たとえば、月間で目標とする購入者数が設定されている場合、それを達成するために必要な施策や改善点を明確に把握することができます。

 

KPI設定によるPDCAの回し方

KPI設定によるPDCAの回し方

オウンドメディアのKPI設定には、まず目的を設定し、その目的に適したKPIを決めます。

 

次に、PDCA(Plan・Do・Check・Act)サイクルを回し、データを収集し、分析して改善策を立て、実行し、再度データを収集することで、改善の効果を確認します。このサイクルを継続的に回すことで、オウンドメディアの改善を図ります。

 

オウンドメディアの目的が認知である場合

まず、Planで現状の指標を分析し、課題を抽出します。PV数が少ない場合、SEO対策が必要な可能性があります。

 

次に、Doのフェーズで計画を実行します。たとえば、PV数の向上には、コンテンツの品質向上のためリライトをしたり、検索ボリュームが多いが上位表示させやすいキーワードについて新規記事を作成して対策したりすることが考えられます。

 

計画を実行した後、Checkで再度KPIを測定し、目標達成度合いを評価します。最後にActionとしてCheckで行ったKPI評価をもとに改善策を実行します。

 

オウンドメディアの目的がリード獲得である場合

最初に目標となるKPIを設定(Plan)します。どんなキーワードを検索した人を集客すればコンバージョンしてくれる可能性が高いのかを考え、具体的にどのキーワードでコンテンツを作成して対策するのかを決定します。

 

次に、オウンドメディアにどのようなコンテンツを掲載するか、どのようなコンバージョン施策を行うかを決定します。オウンドメディアにコンテンツを掲載し、コンバージョン施策を実施します(Do)。

 

そしてKPIを測定し、目標達成度合いを評価します。目標リード獲得数に対して、達成しているのかいないのか、もし達成できていないのであれば、必要に応じて改善点を洗い出し、改善案を考える必要があります(Check)。最後に改善案(Act)に基づき、リードを獲得するための改善施策を実施します。

 

オウンドメディアの目的が販売である場合

以下のような指標を元にPDCAサイクルを回し、販売促進に貢献するオウンドメディアを構築します。

 

・PV数

・ユニークユーザー数

・セッション数

・コンバージョン率

・販売数

・平均購入金額

・LTV(顧客生涯価値)

 

まず、現状の指標を分析し課題を抽出します(Plan)。たとえばコンバージョン率が低い場合、LPの改善が必要な可能性があります。次に、改善案を立てます(Do)。改善案を実施した後、再度KPIを測定し、目標達成度合いを評価します。

 

まとめ

オウンドメディア 指標 まとめ

オウンドメディアの成功を左右する指標をしっかりと把握し、PDCAサイクルを回すことで、オウンドメディアの成功につなげることができます。

 

具体的には、コンテンツ品質を高めてユーザーの満足度を向上させたり、トラフィックを増やすためにSEO対策やSNSプロモーション、メールマガジン配信を行ったりします。

 

オウンドメディアを成功させるためには、目的に応じた指標を設定して、それに沿った施策を実施します。そして、KGI、KPIの指標を適切に測定することで、改善点を見つけてPDCAサイクルを回すことが重要です。

執筆者:Hub Works 鈴木

株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。

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