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オウンドメディアの企画書を作成するポイントは?社内に通すコツも解説!

オウンドメディア 企画 書_アイキャッチ

本記事では、オウンドメディアの企画書作成のポイントや、企画書の具体的な作成手順と社内で承認を得るためのコツを解説します。

 

企画書を作成する際は、目的や項目をしっかりと把握することが重要です。記事を読めば、他社の成功事例の紹介が効果的なことが分かるようになるでしょう。

 

 

オウンドメディアの企画書を作成する4つのステップ

オウンドメディア 企画 書_オウンドメディアの企画書を作成する4つのステップ

オウンドメディアの企画書の作成においては、下記の4つのステップが必要です。

 

1. 設計シートを作成する
2. ターゲットを設定する
3. ペルソナを設定する
4. コンテンツの方針を設定する

 

それぞれ詳しく解説します。

 

①設計シートを作成する

まずは設計シートを作成する必要があります。

 

設計シートには、次のものを含めるといいでしょう。

 

・オウンドメディアの目的・課題・目標など
・コンテンツの方針
・運用計画
・予算
・納期

 

最初に、オウンドメディアの目的を設定します。ブランディングやナーチャリングなど、メディアを運営する理由を明確にしましょう。

 

また、現状の課題や改善点を洗い出し、それに対する目標を具体的に設定します。これにより方向性が定まって、担当メンバーは共通の認識を持つことができます。

 

コンテンツの方針も重要な要素です。どのようなテーマで、どのような形式のコンテンツを提供するかを計画してください。記事、動画、インフォグラフィックなど、さまざまな形式を組み合わせて、ターゲットにとって価値のある情報の提供が可能です。

 

運用計画では、定期的な更新スケジュールや担当者の役割分担を決定します。また、予算やリソースの割り当て、具体的な納期も設定しましょう。

 

②ターゲットを設定する

次はターゲットの設定です。オウンドメディアを通じて、誰にアプローチしたいのかを明確にします。ターゲット層の特性やニーズを把握し、それに応じたコンテンツ戦略を立ててください。これにより、より効果的な情報発信が可能です。

 

設計シートでマクロの視点からセグメントに分けた後は、ミクロの視点に落として想定顧客を絞り込みましょう。具体的にターゲットはこの後細かく設定していくので、この段階ではある程度広めの枠組みで見ていきます。

 

ただし、設計シートに含まれる全ての顧客をターゲットにすべきではありません。ターゲット設定が広過ぎると、誰にも響かない情報発信になってしまいがちです。

 

自社の狙いとする顧客はどこに当たり、どのような顧客のニーズがあるのかを考慮しつつ、ターゲットを設定してください。

 

③ペルソナを設定する

ターゲットが決まったら、具体的な想定人物像である「ペルソナ」を設定することが重要です。ペルソナとは、ターゲット層を代表する架空の人物です。以下の要素を考慮して、ペルソナを詳細に設定しましょう。

 

・基本情報:年齢、性別、居住地、家族構成(独身・既婚など)、最終学歴
・職業と収入:職種や役職、年収、貯蓄の状況
・ライフスタイル:住居(都市部・郊外)、日常の活動、趣味や関心事
・価値観と動機:人生や仕事に対する考え方、購買動機、消費行動のパターン
・悩みや課題:日常生活や仕事で抱える問題やストレス要因
・メディア利用状況:よく利用するSNS、情報収集の方法、インターネット利用の頻度 など

 

ペルソナの設定は、マーケティング活動の精度を高め、より具体的でターゲットの心をとらえるコンテンツを作成するための基盤となります。

 

ペルソナを細かく設定することで、実際のユーザーがどのような情報を求めているか、どのような課題を解決したいかを理解しやすくなるでしょう。

 

④コンテンツの方針を設定する

最後に、オウンドメディアのコンテンツ方針を明確に定めます。ペルソナの抱える問題やニーズを解決する内容を中心に、どのようなコンテンツを発信するかを決めていきます。

 

方針が決まれば、記事や動画など多様な形式のコンテンツを、統一した目的のもとに提供できるでしょう。

 

企業や商品の強みやアピールポイントを効果的に伝えるためには、具体的なテーマやトピックを選定することが重要です。また、コンテンツのトーンやスタイルを統一し、ターゲットにとって価値のある情報を継続的に発信する計画を立ててください。

 

コンテンツ制作においては、SEO対策も考慮し、適切なキーワードを含めることが求められます。定期的な更新スケジュールを設定し、継続的にコンテンツを提供することで、読者のリピート率を高められるでしょう。

 

最終的に、コンテンツ方針を明確にすることで、オウンドメディアの運営がスムーズに進み、目標達成に向けた効果的な情報発信が可能となります。

 

オウンドメディアの目的

オウンドメディア 企画 書_オウンドメディアの目的

オウンドメディアの目的には、「ブランディング」「ナーチャリング​​(顧客育成)」「リクルーティング」「広告売上」などが挙げられます。

 

ブランディング

ブランディングは企業のイメージ戦略です。ブランディングで自社のイメージが形成され、顧客に自社のことを想起させます。Webマーケティングでは、ブランディングによって信用も高められるので重要です。

 

ナーチャリング

オウンドメディアでは、ナーチャリングを実施できます。オウンドメディアを利用した情報発信では、ターゲットとの良好な関係を目指しつつ、優良顧客との関係を構築します。オウンドメディアによる適切なナーチャリングによって、顧客の購買意欲の向上につながるでしょう。

 

リクルーティング

オウンドメディアでは、優秀な人材を獲得するためのリクルーティングの活用も可能です。

 

就職希望者や転職希望者は、インターネットからの情報収集が増えているため、オウンドメディアによるリクルーティングは効果的です。企業からのメッセージに共感した人材が応募してくるメリットがあります。

 

広告売上

オウンドメディアにリスティング広告やアフィリエイト広告を掲載していれば、広告売上を得ることができ、自社の商品やサービスの販促にも活用できます。

 

ただし、広告を煩わしく感じるネットユーザーが多いのも事実です。広告の掲載に当たっては、顧客との信頼関係を損なわないように注意しましょう。

 

オウンドメディアとは?意味や役割、運用のポイントを解説

 

オウンドメディアの企画書で設定する項目

オウンドメディア 企画 書_オウンドメディアの企画書で設定する項目

オウンドメディアの企画書で設定する項目には、以下のものが挙げられます。

 

・サイトの構築方法を決める
・チーム体制を整える
・制作期間と評価期間を設定する
・オウンドメディアのKPIを設定する

 

それぞれ詳しく解説します。

 

サイトの構築方法を決める

オウンドメディアのサイト構築方法には、主に3つのアプローチがあります。それぞれの方法の目的やリソースに応じ、適切な方法を選ぶことが重要です。

 

最も手軽な方法として、CMSを利用する方法があります。HTMLやCSSなどの専門知識がなくても簡単にサイトの作成や運用が可能で、サイトの更新や管理が容易になります。

 

2つ目、スクラッチ開発を行う方法です。ゼロからサイトを構築するもので、自社の独自デザインや機能を実現するのに適しています。

 

スクラッチ開発では、企業のブランドイメージを忠実に反映させられるため、他社との差別化を図ることができます。しかし専門的な知識が必要で、開発期間やコストが高くなる可能性があるため、十分なリソースが必要です。

 

最後に、既存のウェブサイト内にオウンドメディアを組み込む方法があります。オウンドメディアの運用に要する費用や手間をできる限り抑えたい場合に適しています。

 

ただし、既存サイトに依存するため、柔軟なカスタマイズが難しい場合があるでしょう。

 

オウンドメディア構築の手順や費用は?成果を上げる方法や事例も紹介

 

チーム体制を整える

オウンドメディアの企画には、バランスの取れたチーム体制の構築が不可欠です。

 

まず、メディア運営に必要な役割を明確に定めてください。具体的には、ライター・デザイナー・マーケティング担当者・SEO担当者などが挙げられます。各メンバーの役割と責任を明確にすることで、スムーズな運営が可能です。

 

次に、チーム内のコミュニケーションを円滑に保つための手段を整えます。定期的なミーティングやオンラインツールを活用し、進捗(しんちょく)状況の共有や課題の解決を図りましょう。

 

また、各メンバーが自分の役割を果たすためのスキルアップやトレーニングも重要です。

 

さらに、リーダーシップがある管理者を選任してください。管理者はプロジェクト全体の進行を管理・監督し、チームメンバーの協力を最大限に引き出すことも大切です。

 

管理者は、問題が発生した際には迅速に対処し、プロジェクトが順調に進むようサポートします。

 

制作期間と評価期間を設定する

オウンドメディアでは、制作期間と評価期間を適切に設定することは重要です。プロジェクトの進行管理や効果測定をスムーズに行うためです。

 

制作期間は、メディアの立ち上げから初期のコンテンツ制作までの期間を指します。制作期間内にコンテンツの企画・制作・公開を完了し、サイトの運営体制を整えます。

 

評価期間は、オウンドメディアが運用を開始してから、その効果を測定するための期間です。原則として、通常6カ月から1年程度の場合が多いとされています。検索エンジンからの評価を受けるまでと、ユーザーの反応を十分に収集・分析するためには必要な期間です。

 

制作期間中は、プロジェクトの進捗を定期的にチェックし、必要に応じて計画を修正していってください。また、評価期間中にはコンテンツのパフォーマンスデータなどを分析し、改善点を見つけて調整します。

 

制作期間と評価期間を明確に設定することで、オウンドメディアの運営を計画的に進められるでしょう。

 

オウンドメディアのKPIを設定する

オウンドメディアの成功を測るためには、明確なKPI(重要業績評価指標)の設定が不可欠です。KPIとは、メディア運営の効果を定量的に評価し、中間目標評価時に使う指標です。

 

代表的なKPIには「記事本数」「PV(ページ・ビュー)数」「CV(コンバージョン)」の3つがあります。

 

記事本数

オウンドメディアのKPIとして重要な指標の1つに、記事本数があります。記事本数は、オウンドメディアの成長と発展を支えていく上で基本的な要素で、定期的なコンテンツの発信量を示す指標です。

 

安定したオウンドメディアの運営には、一定の本数が必要です。間を空けずに一定の頻度で新しいコンテンツを提供することで、読者の興味を引き続け、オウンドメディアの活性化にもつながります。

 

具体的な本数は企業の目標や業界によって異なりますが、目標を明確に設定することが重要です。例えば、月に最低でも10本の記事を目指すなどの具体的な目標を設定することで、計画的にコンテンツを作成・公開できます。

 

ただし、記事の量だけでなく質も重視しましょう。質の高いコンテンツは、読者に価値を提供し、信頼性を築くものです。

 

PV(ページ・ビュー)数

オウンドメディアの成功を測るための主要な指標の1つがPV数です。PV数は、どれだけのユーザーがオウンドメディアを訪れているかを示します。PV数の増減は、コンテンツの質やSEO対策の効果を直接反映するため、重要な指標です。

 

PV数が高い場合は、ユーザーがメディアのコンテンツに興味を持ち、積極的に閲覧していることを示しています。PV数を増やすためには、定期的なコンテンツ更新とともに、ユーザーの興味を引くテーマ選びが重要です。

 

また、記事のタイトルや見出しを工夫すれば、検索エンジンでの表示も最適化できます。

 

PV数から人気のあるテーマやフォーマットを特定し、今後のコンテンツ戦略に反映させることで、オウンドメディア全体のパフォーマンスをさらに向上させられるでしょう。

 

CV(コンバージョン)

CVとは、オウンドメディアの最終的な成果を示す重要な指標です。商品購入・資料請求・問い合わせ・メールマガジンへの登録など、利用者が具体的にした行動回数のことで、オウンドメディアの最終的な目的達成度を評価するために重要な役割を果たします。

 

CVの向上には、ターゲットユーザーに対する明確な価値提供が欠かせません。ユーザーが求める情報を的確に提供し、興味を引くコンテンツを作成することがポイントです。

 

また、サイト内の動線を最適化し、ユーザーがスムーズに目標行動に到達できるように設計することも重要です。

 

CVを測定することで、どのコンテンツや戦略が実際に効果を上げているかを分析できます。

 

オウンドメディアの成功を左右する指標とは? KPIツリーの作り方も解説

 

オウンドメディアの企画書を通すコツ

オウンドメディア 企画 書_オウンドメディアの企画書を通すコツ

オウンドメディアの企画書を通すコツは、以下の通りです。

 

・オウンドメディアの必要性とメリットを明確にする
・運用にかかるコストを分かりやすくしておく
・他社のオウンドメディアの成功事例を紹介する

 

それぞれ詳しく見ていきます。

 

オウンドメディアの必要性とメリットを明確にする

オウンドメディアを導入することで得られる具体的な利点を明確に示すことは、企画書を通す上では重要です。

 

オウンドメディアは、企業のブランド価値を高めるための有効な手段です。自社が発信する信頼性の高いコンテンツを通じて、顧客との信頼関係を築きやすくなります。

 

また、顧客との直接的なコミュニケーションが可能となり、顧客ニーズを迅速に把握して対応できるようになります。

 

加えて、SEO対策を施したコンテンツを作成することで、検索エンジンからのトラフィックを増加させ、長期的な集客効果を狙うことが可能です。

 

これらのメリットを具体的なデータを交えて説明すれば、オウンドメディアの必要性と有用性を効果的に伝えられるでしょう。

 

運用にかかるコストを分かりやすくしておく

オウンドメディアを運用する際のコストは、事前に明確にしておくことが重要です。具体的なコストとしては、コンテンツ制作費・人件費・システム運用費などが挙げられます。

 

コンテンツ制作には、ライターやデザイナーの報酬、記事や動画の制作費用がかかります。人件費には、運営スタッフの給与や外部専門家のコンサルティング報酬が含まれます。

 

また、システム運用費としては、サーバー代やCMSなどの利用料、セキュリティー対策費用などが必要です。

 

これらのコストを具体的に算出し、予算内で効率的に運用するための計画を立ててください。全体的なコストを可視化することで、経営陣や関係者に対しての説明がスムーズになり、企画の承認を得やすくなるでしょう。

 

他社のオウンドメディアの成功事例を紹介する

他社の成功事例を示すことは、オウンドメディアの企画書を通す際には効果的です。

 

具体的には、以下のような紹介方法があります。

 

【成功事例①:オウンドメディアを活用して顧客との関係を深め、ブランド認知度を向上】

有益なコンテンツを定期的に配信し、専門知識をアピールした結果、サイトの訪問者数が急増しリードジェネレーションが大幅に改善されました。

 

【成功事例②:オウンドメディアを通じて採用活動を強化】

会社の文化や価値観を伝える記事や動画を掲載することで、優秀な人材が多数応募しました。採用コストを削減しつつ、質の高い人材を確保できました。

 

【成功事例③:効率的なコンテンツ制作と戦略的マーケティングで短期間に大幅なPV増を実現】

株式会社産経デジタルでは、株式会社Hub WorksによるSEOの知見を生かし、オウンドメディアの立ち上げ後わずか3カ月で約20万PVを獲得する成果を上げました。この成功の鍵となったのは、以下の2点です。

 

・コンテンツ制作の効率化

専門知識を持つライターチームを構築し、品質の高い記事を安定して生産できる体制を整えました。また、SEOに精通したディレクターが記事のディレクションを行い、検索エンジンでの上位表示を実現しています。

 

・高い水準を満たしつつ妥当な価格

サービス開始時には、コンテンツを大量投入できて、最初からのサポートによって、良いスタートを切りました。コンテンツマーケティングの力が大きく、成功に至っています。

 

このように他社の成功事例を具体的に紹介することで、オウンドメディアの効果や可能性を実感させ、企画の承認を得やすくなります。

 

まとめ

オウンドメディア 企画 書_オウンドメディア

オウンドメディアの企画書を作成する4つのステップと、企画書に設定する項目を詳しく解説してきました。

 

企画書を社内で通すコツは、オウンドメディアの必要性とメリットを明確にして、運用コストを分かりやすくした上で他社の成功事例などの紹介が効果的です。

 

本記事で紹介した企画書作成のポイントや成功事例を取り入れるなど、オウンドメディア企画書を作成する際の参考にしてみてください。

 

執筆者:Hub Works 鈴木

株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。

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