コンテンツマーケティングの費用|内訳や相場と外注料金の実例を紹介
コンテンツマーケティングを実施する際、どのくらいの費用がかかるか分かりますか?
本記事では、コンテンツマーケティングに費やす費用の内訳や相場について解説します。
さらに、コンテンツマーケティングを外注する際の料金についても説明するので、コンテンツマーケティングの費用が気になる方は、ぜひ最後までお読みください。
コンテンツマーケティングの実施にかかる費用の内訳
コンテンツマーケティングを実施しようとすると、具体的にどのような費用がかかるのでしょうか。ここでは、4つの項目に分けて、コンテンツマーケティングの実施にかかる費用の内訳を解説します。
コンテンツマーケティングに必要な費用の相場を紹介!費用対効果は?
コンテンツマーケティングの戦略設計にかかる費用
コンテンツマーケティングをするには、まず戦略設計が必要です。戦略設計では、どのようなターゲットに向けて発信するのか、ターゲットのニーズは何か、発信するチャネルは何を選択するのかなどを決定します。
戦略設計が間違っていると、良質なコンテンツを投下したとしても、ユーザーに有益な情報を届けることができません。そのため、ターゲット設定の段階から市場調査を徹底的に行う必要があります。
市場調査ができる人員が社内にいない場合や不足している場合、外注も視野に入れて考える必要があります。外注する際の費用は10〜100万円ほどです。
戦略設計だけで100万円は高いと感じる方もいるかもしれませんが、戦略設計はコンテンツマーケティングで一番大切な部分です。方向性を間違えてしまうと、後から修正をするのが難しくなり、戦略設計からやり直さなければならなくなります。
専門的な知見を持った会社に依頼することで、コンテンツマーケティングが成功しやすくなり、後から得られる成果が大きくなるのです。
そのため、コンテンツマーケティングにかける費用が多くなくても、戦略設計の専門家が社内にいない場合は外注することをおすすめします。
コンテンツを配信する媒体の構築・開拓にかかる費用
戦略設計でコンテンツを配信する媒体を選択したら、その媒体の開拓が必要です。媒体によって開拓にかかる費用が異なるため、費用対効果を見極めながら選択しなければなりません。
例えばコンテンツを配信する媒体としては、WebサイトやSNSなどが挙げられます。Webサイトは、WordPressを用いて数万円でサイトをつくることもできれば、オリジナルのサイトをつくるために10〜500万円ほどの費用をかけて外注する場合もあります。
WebサイトのデザインやWebサイトに搭載する機能などにより費用は大きく異なりますが、Webサイトを制作するだけであれば、10〜50万円ほどで制作できます。
より高度な機能やデザイン性を求める場合、100万円以上の金額がかかることがあるため、事前に見積もりを出しておいてください。
一方でSNSは、アカウント開設が無料でできるため、運営するための人件費や外注費のみで運営できます。
一般的に外注費よりも社内の人件費の方が半分ほどの金額で済むため、安く抑えたい場合は社員による運営を行うとよいでしょう。
コンテンツの制作にかかる費用
配信する媒体の構築ができたら、配信するコンテンツを制作します。
コンテンツ制作も、自社内で制作することも外注することも可能ですが、一般的に外注する方が費用が高くなります。しかし、社内で人員が足りない場合は、外注をすることでリソースを巻き取ってもらうことが可能です。
一般的な外注費用は、作成するコンテンツの種類や量にも左右されます。
具体的には、コンテンツを1本作成するごとに以下の費用がかかります。
・記事(5,000文字):1~10万円
・動画:5~100万円
・ホワイトペーパー(5~15ページ):10~30万円
・漫画(1ページあたり):1.5~6万円
例えば、5,000文字の記事を月に10本依頼する場合、10〜50万円ほどの費用が必要です。
専門性の高いコンテンツ制作を依頼する場合、相場よりも高くなる可能性がある点に注意してください。
コンテンツの運用・分析・改善にかかる費用
コンテンツを制作し、配信したら運用・分析・改善をする必要があります。コンテンツマーケティングで成果を出すには、ユーザーに届いているか、サービスに興味をもっているかなどを調べ、PDCAサイクルを回さなければなりません。
Web上であれば、さまざまなツールを用いることで、簡単にアクセス数やクリック率などを計測できます。指標を用いて分析し改善策を立案することで、より成果の出やすいコンテンツマーケティングを目指せます。
しかし、改善策がうまく立案できるか分からない場合は、分析や改善が得意な会社に外注することも考えるのも一案です。相場は月額10〜30万円ほどと考えておくのがいいでしょう。
CMSやデータマネジメントツールの導入費用・月額利用料
CMS(コンテンツ管理システム)やデータマネジメントツールの導入にかかる費用と月額利用料もかかります。
CMSはWebサイトを構築するために必要になるシステムで、Webサイトを利用する場合のみ、数十万円程度の費用を支払ってCMSを構築してもらう必要があります。
一方、データマネジメントツールはWebサイトのみならず、アプリやメール配信など様々な場所にある大量なデータを収集し、分析できるツールです。
データマネジメントツールは0円~数万円程度で導入できるため、本格的にデータ収集・分析をしながらマーケティング施策を実施したい場合は導入必須のツールです。
Webサイトの保守費用
Webサイトを運営していると、エラーやバグが発生してしまう場合があります。エラーやバグを防いだり解消したりするために、Webサイトの保守費用も考えておきたいコストです。
Webサイトの保守は、1カ月あたり3〜15万円ほどで外注できます。
Webサイトにエラーが起きて、数日間使えない状態が続いてしまうのは大きな損失であるため、普段からまめに点検をするためにも、Webサイトの保守運用は依頼するのがよいでしょう。
コンテンツマーケティングの費用相場
コンテンツマーケティングの費用は、依頼する記事の本数や内容の専門性、外注先の質によって大きく異なります。ここでは、SEO記事制作にかかる月額費用の相場を4つのカテゴリーに分けて説明します。
月額10万円以下
月額10万円以下では、主に小規模のSEO記事作成が中心となります。この価格帯では、1~3本のSEO記事やブログ記事が目安です。
キーワードリサーチや競合分析などの深いSEO施策までは対応が難しいため、基本的なSEO対策を施した記事の制作が主流となります。フリーランスや小規模な制作会社に依頼するケースが多く、個人事業主や小さなビジネスに適した予算です。
月額10~30万円以下
記事制作のみならず、オウンドメディア全般の設定を外注すると、月額10〜30万円程度の費用が発生します。
月額10~30万円の範囲では、3~5本程度のSEO記事制作が一般的です。キーワードリサーチや競合分析を踏まえ、より効果的なSEO記事を提供できます。
この価格帯では、ロングテールキーワードを狙った戦略的な記事作成や、記事のリライトや構成案の作成など、SEO効果を高めるための追加サービスも可能になります。中小企業が月次で記事を増やし、検索エンジンからの流入を狙う場合に適しています。
月額30~50万円以下
月額30~50万円の範囲になると、本格的なコンテンツマーケティングが可能です。月に10本程度のSEO最適化された記事を作成し、オウンドメディアやブログを中心に検索エンジンの上位表示を目指します。
また、既存記事のリライトや、競合分析、内部リンク最適化などの施策も含まれます。この価格帯では、特定のニッチ市場や専門性の高いテーマでも対応可能です。
月額50万円以上
月額50万円以上では、大規模なコンテンツマーケティングを展開できます。月に15本以上のSEO記事の制作に加え、コンテンツ戦略の立案、競合分析、定期的なパフォーマンスレポートの提供などが含まれます。
この価格帯では、SEO専門チームが専任で対応し、ターゲットキーワードの難易度やコンペティションに合わせてコンテンツ制作を進めます。特に競争が激しい市場や、リードジェネレーションを強化したい企業に適した予算です。
コンテンツマーケティングを代行会社に外注するメリット
コンテンツマーケティングを代行会社に外注するメリットは、記事作成を外部に依頼し、社内のリソースを他の施策に使える点にあります。
記事作成はコンテンツマーケティングにおいて最も多くのリソースを割かなければならず、社内で対応しようとすると、かなりの人員が必要です。
一方、外注することでコンテンツ制作を専門に行っている人に制作してもらえるため、社内のリソースを空けるだけでなく、質の高いコンテンツを制作してもらえます。
そのため、社内で対応するよりもコンテンツマーケティングの成果が出やすくなり、かつ社内の他の施策でも成果を出しやすくなるため、まさに一石二鳥なのです。
このように、コンテンツマーケティングを代行会社に外注するには、大きなメリットがあります。
コンテンツマーケティングを代行会社に外注するデメリット
必ず成果が出るか分からない、保証はできない点に注意が必要です。
コンテンツマーケティングの代行会社にも得意分野とそうでない分野があり、得意分野でない分野のコンテンツマーケティングを依頼すると成果が出ない場合があります。
このような会社に依頼してしまうと、依頼した費用のみならず時間も無駄にしてしまうため、外注先はよく見極めなくてはなりません。
また、分野に関する専門知識が少ない場合、やりとりに多くの時間がかかる点もデメリットの1つです。外注先が理解できていない情報があると、外注先との認識をすり合わせるのに時間がかかってしまうため、注意してください。
コンテンツマーケティングのメリットとデメリットを詳しく解説! – 株式会社Hub Works
コンテンツマーケティング代行会社の選び方
コンテンツマーケティング代行会社を選ぶうえで、何を判断基準にすればよいか迷っている企業もあるでしょう。同じ代行会社でも、依頼先によって得られる成果が異なることも珍しくありません。ここでは依頼する際に押さえて欲しいポイントをいくつか紹介します。
実績が豊富であるか
まず、依頼先を決めるポイントとなるのが、代行会社の実績が豊富かどうかです。コンテンツマーケティングは知識のみならず、ある程度の経験値も求められます。インターネットの情報を参考にしただけで、成功できるとは限りません。
実績がある代行会社は、これまでの経験も生かしてコンテンツマーケティングのコツを押さえている可能性が高いといえます。候補となる代行会社が、過去にどのような実績を上げたかをしっかりと調べましょう。
実績を調べるうえで参考になるのが、オウンドメディアに掲載されている成功事例です。実際に関わった企業のインタビュー記事が記載されていれば、その情報の信憑性も高いでしょう。見積もりをもらう際に、これまでの実績について確認することをおすすめします。
費用は予算の範囲内であるか
コンテンツマーケティング代行会社を選ぶときに、重視すべき要素の1つが費用です。代行会社が提示する金額が予算内かを社内で検討しましょう。
予算については先ほども例を説明しましたが、必ずしもその金額が提示されるとは限りません。コンテンツ制作を依頼するだけでも、1記事あたり10万円以上の見積もりになる可能性も考えられます。
そこで、業界の費用相場を把握するには、複数の代行会社から見積もりを取ることが有効です。なるべく多くの会社から見積もりを取って比較することで、相場を大きく外れた見積もりを見分けやすくなります。
また、料金については、費用対効果で捉えることも大切です。代行会社のサービス内容に対して、どこまでの効果が得られそうかをじっくりと考えましょう。
得意としている業界やターゲットが自社に合っているか
代行会社が得意としている業界やターゲットが、自社とマッチしているかも重要なポイントの1つです。コンテンツマーケティングは、誰をターゲットにするかでスタイルを変える必要があります。主なターゲットとして挙げられるのが次のとおりです。
・BtoC企業向け
・BtoB企業向け
・海外消費者&企業向け
BtoC企業向けであれば、ターゲットは一般消費者であるため商品やサービスを購入してもらえるアプローチを必要とします。
一方で、BtoB企業向けの場合、長期的に契約を結んでくれることがカギを握ります。企業は一般消費者と比べて知識に長けている場合も多いため、専門性の高いコンテンツも必要です。
このように依頼先が、どういった業界やターゲットを強みとしているかも考慮してください。
担当者と相性がよいか
コンテンツマーケティング代行会社選びでは、担当者との相性も無視できません。
コンテンツマーケティングは長期的な戦略となるため、担当者と関わる機会も多くなります。担当者の仕事に対する向き合い方や自社との接し方に違和感を覚えると、気持ちよく仕事を進めるのが難しくなるでしょう。
担当者が優秀かどうかを判断するうえで、チェックして欲しい要素が責任感です。依頼に対して投げやりな対応をせず、一人の顧客として真摯に向き合ってくれるところを選びましょう。
しかし、依頼の段階で代行会社の全てを把握するのは簡単ではありません。口コミなどの第三者からの評判に加え、直接会話したときに感じた印象など、あらゆる要素を参考にしてください。
対応してくれる作業範囲が希望と合っているか
対応してくれる作業範囲が、希望に合っているかも重視しましょう。コンテンツマーケティングに必要な作業として、以下の内容が挙げられます。
・記事作成
・キーワード選定
・校正・閲覧
・SNS運用
・ホワイトペーパー作成
・メルマガ発信
・動画投稿
・コンテンツマーケティングの戦略設計
代行会社またはサービス内容によって、対応できる作業範囲は異なります。コンテンツマーケティングに強い会社であれば、戦略設計から分析までの対応が可能です。
また、ホワイトペーパーやメルマガなどの媒体の運営を依頼したいケースもあるでしょう。コンテンツマーケティング代行会社の中には、これらの運営にも対応してくれる場合もあります。どこまでの作業に対応してもらえるかを、あらかじめ確認してください。
コンテンツマーケティングのおすすめ代行会社と価格例5選
最後に、コンテンツマーケティングの外注でおすすめの代行会社を5社紹介します。
1.株式会社Hub Works
2.株式会社ウィルゲート
3.ナイル株式会社
4.株式会社PLAN-B
5.株式会社イノーバ
それぞれの会社の特徴や価格例を解説します。
コンテンツマーケティングに強いコンサル会社11選|選び方も紹介!
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コンテンツマーケティングの代行会社おすすめ10選|選び方や費用相場も徹底解説
1. 株式会社Hub Works
株式会社Hub Worksは、低コストで高品質のコンテンツ制作を得意としています。大量発注にも対応しており、記事制作や映像、4コマ漫画など多数のソリューションからのコンテンツマーケティングが可能です。
専門的な知見が求められる医療業界や薬機法が関わる分野の対応実績もあるため、安心して依頼できます。
株式会社Hub Worksに依頼すると、戦略コンサルティングを無料で行ってくれるため、設計からコンテンツ作成、運用部分までをトータルで依頼できる点も強みの1つです。
費用を抑えて、かつ高品質のコンテンツ制作を大量に依頼したいと考えている場合は、ぜひ一度相談してみてください。
2. 株式会社ウィルゲート
株式会社ウィルゲートは、業界トップクラスの取引実績のあるSEOコンサルティング会社です。10年以上の分析歴がある専門家が運用をサポートしてくれるため、質の高いSEO対策が可能です。
2カ月間の施策でCVR194%改善するなどの成果を出していることから、契約更新率は94.6%と、多くの企業が満足していることが分かります。
SEOで順位を上げるだけでなく、確実に売上につながるSEO対策ができるため、SEOに力を入れている企業はぜひ依頼を検討してみてください。
参考:株式会社ウィルゲート
3. ナイル株式会社
ナイル株式会社は、広告なしでも売上アップを図れるコンテンツマーケティングを得意としています。SEO対策やオウンドメディアの構築、コンテンツマーケティングの支援など、幅広いソリューションを持っており、各企業の状況に合わせて適切な施策を提案してくれます。
支援数は2000社を超えており、経験や知識は十分です。社内にコンテンツマーケティングに精通している人がいない場合やどのような施策を打てばよいのか分からない場合は、ぜひ一度相談してみてください。
参考:ナイル株式会社
4. 株式会社PLAN-B
株式会社PLAN-Bは、CVを増加させるSEOに長けている会社です。16年で5000社以上と取引した実績から得られる、経験や知識をもとにしたSEO対策ができます。
YMYL領域や医療業界など、SEOで順位を上げるのが難しいとされる分野でも成果を出すことが可能です。
株式会社PLAN-Bではインターネット広告やサイト制作などの事業も展開しているため、SEO対策と連動してさまざまな施策も依頼できます。SEO対策のみならず、さまざまな施策を検討してみたい方は、ぜひ相談してみてください。
参考:株式会社PLAN-B
5. 株式会社イノーバ
株式会社イノーバは、BtoB企業のマーケティングを中心に取り扱っている会社です。サイト制作やSEO対策、マーケティング支援サービスなどのサービスがあり、500社以上の取引実績があります。
顧客を集め、顧客を育成し、商談を生み出すまでのトータルサポートが可能で、それぞれの施策を連動しながら依頼できることが一番の強みです。BtoB企業の方でコンテンツマーケティングを実施したい方は、ぜひ相談してみてください。
参考:株式会社イノーバ
コンテンツマーケティングの費用対効果を高めるポイント
コンテンツマーケティングマーケティングで費用対効果を高めるには、意識しなければならないポイントがいくつかあります。ここで紹介するポイントをしっかりと押さえ、自社のオウンドメディアを運用する際に取り入れてください。
運用目的に共通認識を持つ
コンテンツマーケティングで重要な要素は、運用目的に共通認識を持つことです。まずはコンテンツ制作により、どういった目標を達成したいかを決めましょう。
コンテンツマーケティングに取り組むうえで、設計したほうが望ましいのがカスタマージャーニーマップです。カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスを認知して契約に至るまでのプロセスを指します。
こちらを設計するうえでは、顧客の性別や趣味嗜好(しこう)などを具体的にイメージしてください。ペルソナをしっかりと描ければ、運用目的も明確化しやすくなるでしょう。
さらに、自社で掲げた運用目的を各担当者で共有し、達成に近づいているかを定期的に確認することが大切です。
長期的に高品質なコンテンツを発信する
コンテンツマーケティングは、記事の質が求められます。もちろん多くのコンテンツを発信することも大事ですが、品質が低いままでは意味がありません。コンテンツに魅力を感じなければ、読者はどんどん離れてしまうでしょう。
しかし、コンテンツマーケティングを始めたばかりの段階では、基本的に効果は表れません。SEOで高い順位を獲得し、顕在顧客を得るにはどうしても時間がかかります。焦って対策を講じようとしても、参考になるデータが少ないために誤った施策をする恐れもあります。
コンテンツマーケティングにおいては、効果が表れるまで半年〜1年以上はかかることを押さえてください。その間に方向性をしっかりと決め、質の高いコンテンツを量産できるようにしましょう。
定期的にコンテンツを発信する
定期的にコンテンツを発信することも、運営時に心がけたいポイントの1つです。特に優良顧客は、どのようなコンテンツが発信されるかを日々待ち望んでいます。更新頻度があまりにも少なすぎると、読者は退屈に感じてアクセスしにくくなるでしょう。
また、統一感のあるコンテンツが増えてくると、自社のオウンドメディアにブランドが確立されます。例えば、ソフトウェアやアプリに関する情報を提供し続けることで、これらのサービスに強い企業であるというイメージが強くなります。
さらに、定期的にコンテンツを作り続けるには、担当できる人数をしっかりと確保しなければなりません。人員が不足していると、更新を続けるごとに負担が増してしまいます。なるべく多くの人が制作に関わり、繁忙期でも情報を発信できるような体制を整えましょう。
PDCAサイクルを回して改善をする
コンテンツマーケティングでは、PDCAサイクルを上手く回すことも重要です。PDCAサイクルとは「計画(Plan)→実行(Do)→確認(Check)→反映(Action)」の流れを基調とする業務体制を指します。
高品質な情報を届け続けるには、まずは入念な計画作りを意識しなければなりません。社内でしっかりと計画を共有し、業務を進める必要があります。
また、コンテンツを発信したあとは、その成果をしっかりと分析することも大切です。GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールといったサービスも活用しつつ、データとして運用状況を押さえてください。
こうして改善点を今後の業務に反映させれば、コンテンツマーケティングも順調に進みやすくなるでしょう。
外注を上手く利用する
いくら注意点を押さえたところで、コンテンツマーケティングを正確に理解するのは簡単ではありません。自分たちでは正しい方法で運用しているつもりでも、その努力が誤っているケースは少なからずあります。
なるべく短期間で成果を出したいのであれば、外注を上手く利用することも大切です。
コンテンツマーケティング代行会社は、オウンドメディア構築や記事作成の基礎的な知識をしっかりと押さえています。また、コンテンツ制作が事業の中心であれば、定期的な更新も依頼できます。
コンテンツマーケティング代行会社に依頼すると、外注費用が生じますが、短期間で成果を出せれば、その分費用対効果も高まる場合もあります。
初期の費用対効果の計測は難しいことを理解しておく
コンテンツ制作を始めたばかりの時期は、正確な費用対効果の計測が難しい点を理解しておきましょう。先述のとおり、オウンドメディア内にコンテンツが蓄積されていなければ、アクセス数やコンバージョン数は稼げません。少しずつ更新を続けることで、効果が表れ始めます。
記事を1〜2つ投稿しても、解析データの情報を気にしすぎないようにしましょう。初期の段階で下手に改善しようとすると、オウンドメディア全体の方向性もブレやすくなります。
早々には成果に繋がらないことを理解し、まずはコンテンツを継続的に発信してください。コンテンツ制作を続ける中で、リライトも重ねながら徐々に修正していくよう心がけるとよいでしょう。
【指標別】コンテンツマーケティングの費用対効果の計測方法
コンテンツマーケティングの費用対効果には、大きく分けて次の計測方法があります。
・ROI
・コンバージョン
・ページビュー
どの指標を重視するかは、オウンドメディアの運用目的によっても変わります。それぞれの指標の特徴を解説しましょう。
ROI
コンテンツマーケティングの費用対効果を判断する方法として、最もわかりやすいのはコンテンツマーケティングのROI(投資収益率)を計算する方法です。ROIを求める計算式は以下のとおりです。
「ROI=利益(売上−売上原価−投資額)÷投資額×100」
コンテンツマーケティングの原価を5万円とし、投資額として20万円支払った場合を例に考えてみましょう。その結果、売上が35万円に達したとします。
この場合、利益は「35万円−5万円−20万円」で10万円と求められます。結果的にROIは、「10万円(利益)÷20万円(投資額)×100」で50%です。売上状況によっては、ROIが200%や300%といった数値に達することもあります。
ただし、コンテンツマーケティングにより発生した売上や利益を厳密に計測することは難しいため、別の方法も合わせて計測し、総合的に判断することを推奨します。
コンバージョン
コンバージョンは「運用の最終的な成果」などと称されるケースが多いものの、何を成果とするかは企業によって異なります。
BtoC企業であれば、オウンドメディア上の商品・サービスの購入数が一般的に成果として数えられます。また、BtoB企業の場合は、資料請求や問い合わせをコンバージョンとしているところも少なくありません。
当該指標で費用対効果を測るとき、主に使われるのが「CPA(コンバージョン単価)」です。CPAは、「費用÷コンバージョン数」で計算されます。例えば、コンテンツ制作に20万円の費用が発生し、資料請求数が50回であればCPAは4,000円と判断できます。
CPAを比較することで、他のマーケティング手法と費用対効果を比較出来ます。
ただし、BtoC企業であれば購入単価や継続率、BtoB企業であれば受注率や受注単価などがマーケティング手法により異なるケースが多いです。CPAだけでなくその他の数値も合わせて確認するようにしましょう。
ページビュー
ページビュー(PV)とは、ユーザーにページが表示された回数のことです。
アクセス回数と混同しやすいですが、アクセス回数はあくまでユーザーがWebサイトに訪問した回数を指します。したがって、同じWebサイトで2つのページをユーザーが開いた場合、アクセス回数は「1」でページビューは「2」と表示されます。
ページビューが示してくれるのは、コンテンツの注目度です。質の高いコンテンツを提供できれば、より多くのユーザーに閲覧されて数値が上がりやすくなります。しかし、ページビューがいくら高くとも、それが必ずしもコンバージョンや売上に影響するとは限りません。
ブランディング目的でのコンテンツマーケティングで、明確なコンバージョン地点が無い場合などに使用すると良いでしょう。
まとめ
コンテンツマーケティングを実施する際は、実施する内容や外注するか否かによって、費用が大きく異なります。
コンテンツの制作を外注する場合、専門的な内容や大量のコンテンツを依頼すれば、それだけ依頼費用が増加します。
戦略設計を外注する際は、どのような提案をしてくれるのかに着目するとよいでしょう。
戦略設計はコンテンツマーケティングの方向性を決める重要な工程であり、方向性を間違ってしまうと、その後の施策をどれだけ高品質で行っても成果につながらない可能性が高くなるためです。
もし、自社内にコンテンツマーケティングの方向性を決められる人材がいない場合は、ためらわずに外注することをおすすめします。