オウンドメディアのブランディングとは?メリットや事例・戦略も解説
オウンドメディアの運用にはさまざまな目的がありますが、その中の1つに「ブランディング」があります。ブランディングによって、自社のサイトや商品の認知度の向上を期待できるでしょう。
本記事では、オウンドメディアにおけるブランディングについて詳しく解説します。メリットやデメリット、成功事例なども紹介するので、興味がある方はぜひ参考にしてください。
オウンドメディアを活用したブランディングとは?
ブランディングとは、企業やサービスに対する認知度や信頼度を高めていくことを指します。まずは、ブランディングをオウンドメディアで行うことで与える影響や目的について確認していきましょう。
オウンドメディアにおけるブランディングとは?
オウンドメディアとは、企業が所有しているメディアのことを指し、商品やブランドの価値やストーリーを伝えるために使用されます。企業のイメージを構築するのに重要な役割を果たしており、その中心にブランディングという目的があります。
またオウンドメディアは、企業と消費者の関係を強化するためにも重要な役割を担っています。オウンドメディアに掲載している情報やコンテンツが信頼できる有益なものであれば、消費者は企業のファンとなるでしょう。
一方で、オウンドメディアで誤ったブランディングを行った場合、消費者からの信頼が失われる可能性もあります。
適切な戦略や情報を管理せずにいると、本来獲得できるはずだった顧客を逃してしまうリスクもあるため、オウンドメディアにおけるブランディングは慎重に行わなくてはなりません。
ブランディングとマーケティングの違い
ブランディングとマーケティングの違いを説明します。
ブランディングは、企業や商品のイメージや方向性を決めて確立させるのが目的で、顧客に企業のイメージを認知してもらうことが大切です。
一方でマーケティングは、ブランディングに沿ってサービスや商品をどのように打ち出していくのかという「手法」を決めるものです。オウンドメディアもマーケティングの一種であり、市場の拡大を目的としています。
マーケティングはブランディングの後に行いますが、どちらも大切な施策といえます。
オウンドメディアでブランディングをするメリット
オウンドメディアでブランディングをするメリットは、主に下記の6つが挙げられます。
・競合と差別化を図れる
・見込み顧客との接点が持てる
・中長期的に見るとコストを軽減できる
・価格競争を避けられる
・SNSで共有してもらいやすくなる
・企業の信頼を獲得できる
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
競合と差別化を図れる
オウンドメディアでブランディングをするに当たって大切なのが、競合との差別化です。競合他社と差を付けてサービスを認知させるには、自社ならではのオリジナリティーが必要になります。
サービスや商品にオリジナリティーが組み込まれていても、ターゲットに届いていなければ意味がありません。
そこでオウンドメディアを活用して、オリジナリティーをわかりやすく伝えていきましょう。
自社のサービスや商品のオリジナリティーや魅力が伝わるコンテンツを、オウンドメディアに掲載します。このコンテンツは、ターゲットが自社のファンになるような有益かつ正確な情報でなくてはなりません。
さらにSEO対策を行うことで、競合他社と比較しどのような立場にいるかが分かるようになります。検索エンジンの上位に表示されることで、認知拡大も期待できるでしょう。
見込み顧客との接点が持てる
オウンドメディアで自社サービスの商品のブランディングを行うことで、見込み客との接点が持てるのもメリットです。いくらサービスの質が高くても、ユーザーに知ってもらえないと新規顧客の獲得には至りません。
そこでオウンドメディアで自社サービスに関する有益なコンテンツを発信することで、見込み顧客など幅広いユーザーに自社の情報が届きやすくなります。
ターゲットが悩んでいることや興味があることを発信することで、より継続してコンテンツを閲覧してもらえたり、サービスに魅力を感じてもらえたりしやすくなります。
例えば、スキンケア用品を販売している企業であれば、肌悩みや適切なケア方法などに魅力を感じやすいでしょう。
ターゲットの需要に答えるような有益なコンテンツを作ることで、見込み顧客との接点を持てるようになるのです。
コンテンツ内容としては、ターゲットの悩んでいることや意識していることなどがおすすめです。スキンケア用品を販売している企業であれば、肌悩みや適切なケア方法などに魅力を感じやすいでしょう。
ターゲットの需要に答えるような有益なコンテンツを作ることで、顧客の獲得を期待できます。
中長期的に見るとコストを軽減できる
オウンドメディアは、さまざまなインターネットマーケティングの中でも、中長期的に見るとコストが低い傾向にあります。
マーケティング方法の中でも有名なリスティング広告は、検索キーワードに沿って表示できる広告です。多くの人に広告を見てもらいやすい手法ですが、運用コストが高いといったデメリットがあります。
一方でオウンドメディアは、長期的なコストはかかりません。そのため、中長期的に見るとコストを軽減しながら企業のブランディングができます。膨大な費用をかけずにブランディングできるのは、大きなメリットです。
初期費用や運用する際のリソースを確保する必要はありますが、オウンドメディア自体が資産になるため、リスティング広告に比べるとわずかな費用で済むでしょう。
価格競争を避けられる
競合他社との差別化に失敗すると、価格競争が起こります。価格競争になる理由としては、顧客がサービスの特徴やオリジナリティーに引かれることがなく、価格の安さだけで購入を決めるためです。自社よりも安いサービスや商品があれば、顧客はそちらに流れてしまいます。
さらに、価格競争によって一度値段を下げてしまうと、元の価格に戻すのは難しくなります。商品が売れても赤字が続き、最悪の場合は経営に影響を及ぼす可能性もゼロではありません。
しかし、オウンドメディアでしっかりとブランディングを行い、企業の価値観やストーリーを伝えていれば、価格競争に巻き込まれづらくなります。顧客に企業の魅力やオリジナリティーが伝わっており、購入の決め手が価格ではなくなるためです。
他社が値下げをしても、顧客は価格以外に商品価値を見いだして購入してくれているため、離れてしまうリスクは低いといえます。またオウンドメディアで発信するコンテンツを通じて、専門性の高さなど信頼性を高められることで価格だけではない魅力が伝わります。
SNSで共有してもらいやすくなる
オウンドメディアは、SNSでシェアしてもらいやすい傾向にあります。近年ではSNSが普及しており、魅力に感じたり、共感したりしたものはSNSで頻繁にシェアされています。
オウンドメディアでブランディングを行い、それらに魅力を感じた人がSNSに共有することで、より多くの人に自社の魅力を伝えることが可能です。SNSで自社に魅力を感じた人が企業名やブランド名を検索エンジンで検索することで、購入率の向上も期待できます。
さらに指名検索が増えることで、Googleからも信頼できるサイトとして評価されやすくなるのもオウンドメディアでブランディングを行うメリットの1つです。
企業の信用を獲得できる
オウンドメディアは、企業の信用を獲得できるのも特徴です。コンテンツに力を入れ、正確かつ有益な情報を発信すれば、顧客から企業への信頼が高まります。
さらにオウンドメディアを長期的に運用していくことで企業の資産になります。コツコツとオウンドメディアでコンテンツの発信を行っていくことで、企業のブランディングが向上し、信頼を獲得しやすくなるのはメリットといえるでしょう。
またターゲットの悩みや気になることをコンテンツにすることで、ターゲットがファンになってくれるケースが少なくありません。初めはコンテンツに共感していたものが、徐々に企業への信頼に変わっていくのです。
ほかにもユーザーと触れ合えるコンテンツも信用を獲得するのに効果的です。商品の口コミを投稿できるコンテンツや、コメントセクションを作るなど、さまざまな方法があります。
オウンドメディアにはブランディング以外の効果もある
ブランディングのためにオウンドメディアを運営する企業も多いですが、他にも期待できる効果があります。ここからは、ブランディング以外の効果を2つ紹介します。
採用力強化を期待できる
オウンドメディアは、採用力強化も期待できます。自社のオウンドメディアで企業のストーリーや社員インタビューなどを掲載することで、採用候補者にポジティブな印象を与えられるでしょう。
顧客へのアプローチはもちろん、企業の特徴や魅力をアピールできる場でもあるのです。
社員が自社に関して自由に発信すれば、企業に関するイメージや価値観により親しみを持ってもらえます。
会社の知名度を高められる
オウンドメディアに掲載しているコンテンツなどを検索エンジンで上位に表示させることで、会社の知名度の向上も期待できます。対策キーワードに興味は持っているけれど、自社のことをまだ認知していない潜在顧客を取り込むことも可能です。
オウンドメディアによるブランディングを行う手順
オウンドメディアでブランディングを行う際の手順を紹介します。
1. ブランディングの目的・目標設定
2. ターゲットペルソナの明確化
3. 独自の価値提供とブランドストーリーの設計
4. KPIの設定とPDCAサイクルを回す準備
5. コンテンツ政策
6. コンテンツ公開とプロモーション
7. 効果測定と改善
それぞれの工程について、詳しく解説していきます。
①ブランディングの目的・目標設定
オウンドメディアでブランディングを行うに当たって、まずはブランディングの目的や目標を明確にしましょう。
自社のサービスやブランドに合わせた目的を設定し、それらに沿って戦略を立てたり、コンテンツを展開したりします。目的が明確になっていないとコンテンツの内容が定まらず、顧客へのアプローチがうまくいかなくなるため、入念に考えましょう。
目的を決めた後は、サービスや商品の認知度向上、顧客との関係強化などの最終的なゴールを決めてください。目標やゴールを明確にすることで、オウンドメディアの効果を出すまでの期間を短縮できます。
②ターゲットペルソナの明確化
次に、ターゲットやペルソナを設定しましょう。大まかなターゲット像ではなく、細かく具体的なユーザープロフィールを設定することが大切です。ターゲットやペルソナを明確化するメリットは、下記が挙げられます。
・顧客の解像度が高まる
・効果的な訴求をしやすくなる
・運用担当者同士に共通認識が生まれやすくなる
BtoBマーケティングであれば、下記の項目を設定してください。
・実現したいこと(ニーズ)
・課題
・業種
・企業規模
・役職
複雑なターゲットやペルソナを設定する必要はありませんが、担当者同士で意見を出し合い、項目を増やしてもいいでしょう。
③独自の価値提供とブランドストーリーの設計
オウンドメディアは、競合他社にはないオリジナリティーが大切です。独自の価値提供など強みを生かしたコンテンツを作成しなくてはなりません。
そこでおすすめなのが、ブランドストーリーの設計です。ブランドの歴史や思いをストーリー形式にすることで、顧客に魅力を伝えやすくなります。
1. ブランド(サービスや商品)が作られた背景を明確にする
2. 使命や目標、開発者の思いを加える
3. ブランドが成長してきた過程を整理する
上記に会社側の体験だけでなく、顧客の体験談などの声を入れることで、他の顧客も魅力を感じやすくなります。ブランドストーリーは、ただブランドの歴史や背景を伝えるだけでなく、自社の価値を伝えられるように工夫することが大切です。
④KPIの設定とPDCAサイクルを回す準備
コンテンツの方向性や内容などが定まった後は、KPI(成果指標)を設定してください。KPIとは、最終目標に対してどのくらい達成したかを定量的に評価するための指標のことを指します。
オウンドメディアのアクセス数やコンバージョン率、SNS上での反応などをKPIとして設定します。これらは一例のため、必要なものを話し合い設定しましょう。定期的に達成度合いを評価することで、オウンドメディアにおけるブランディングの成果を確認できます。
またPDCAサイクルを回し、定期的にコンテンツ内容や軽微な修正も行ってください。PDCAを繰り返していけば、高い成果が期待できます。
⑤コンテンツ制作
下準備が完了したら、コンテンツの制作に取り掛かります。まずは、メディアを構築するに当たってメディア名を決め、ドメインやサーバーを取得します。他にも、メディア全体のデザイン決めや動線配置なども行いましょう。
次にコンテンツ制作を行います。コンテンツで対策するキーワードや、それらに沿った構成などを決めていきます。
またコンテンツ作成は、社員のみでデザインやライティングを行う内製と、専門会社やライターに依頼する外製の2種類があります。
内製はコストを抑えられますが、専門的な知識やスキルが必要になるため、外注した方がスムーズなケースも少なくありません。予算や人材確保などを考慮した上で決定してください。
⑥コンテンツ公開とプロモーション
コンテンツが完成し、公開した後はプロモーションを行います。ただ公開するのではなく、SNSで情報発信をしたり、メールなどで告知したりするのがより効果的です。
SNSではハッシュタグを活用したり、キャッチーな投稿を心がけたりするのがおすすめです。メールマガジンでは、読みたくなるような見出しや要点をまとめた概要などを作り、クリック率を高めましょう。
また、オウンドメディア公開後すぐには効果が出にくいため、早々に運用を停止してしまうケースがあります。
記事を増やしていき、徐々に検索エンジンの上位に表示されるようになることで、ユーザーからの反応が出てきます。その後、ユーザーがファンになり、商品やサービスを利用する人が出てくるのです。
ここに至るまでは、当然時間がかかるため、コツコツと継続することが大切です。
なお、オウンドメディアで効果を出すには、最低でも100記事は必要とされています。諦めずに、定期的な更新を続けていきましょう。
⑦効果測定と改善
最後に、効果測定と改善を行います。KPIの達成度を確認し、改善点と良い点を分析してください。改善点が見つかった場合は、PDCAサイクルを回して対策しましょう。コンテンツの内容やサイトの導線などさまざまな点を見直すことが大切です。
オウンドメディアでブランディングができているかを確認するには、下記のポイントをチェックしましょう。
・記事の閲覧数や滞在時間の分析
・SNSの反応数の分析
・ブランド名や特定のキーワードに関連する検索エンジンランキングの変動
・ユーザーからの反応
この4つのポイントを確認し、総合的に分析することで、オウンドメディアによるブランディングの効果を測定できます。
オウンドメディアによるブランディングを成功させるポイントや戦略
オウンドメディアによるブランディングを成功させるポイントは、下記の通りです。
・一貫したブランドメッセージを発信する
・SEOを意識した質の高いコンテンツを作成する
・ソーシャルメディアとの連携を図る
・定期的な更新と情報の鮮度を保つ
・データ分析と改善を継続する
・組織全体でブランディングを促進する
ブランディングを成功させるためにも、しっかりと理解しましょう。
一貫したブランドメッセージを発信する
オウンドメディアで発信するコンテンツなどのブランドメッセージには、一貫性を持たせてください。
メッセージの内容がコロコロ変わってしまうと、ターゲットが離れてしまい、訪問するユーザーの属性が変わってしまいます。ブランディング効果を得られなくなるため、一貫性を持たせるよう意識しましょう。
また、細かいことになりますが、メディア表記にルールを設け、統一させることも大切です。過去のコンテンツと相違が生じるケースもあるため、定期的に見直してください。
SEOを意識した質の高いコンテンツを作成する
オウンドメディアのコンテンツは、SEOを意識した質の高いものを作成しましょう。適切なキーワードの選定をはじめ、見出しや文章を作成します。誤った情報を発信すると、ユーザーからの信頼低下を招きかねないため、質の高さも大切です。
また、見出しタグを適切に使用したり、メタディスクリプションを最適化したりなどのSEOの基本も忘れずに行ってください。社内に専門知識やスキルを持っている人がいない場合は、外部の専門会社に依頼するのがおすすめです。
ソーシャルメディアとの連携を図る
ソーシャルメディアとの連携を図るのも、オウンドメディアでブランディングを成功させるためのポイントです。ソーシャルメディアと連携することで、オウンドメディアの認知度向上やコンテンツの拡散を期待できます。
ソーシャルメディアとの連携方法は、下記の通りです。
・オウンドメディアのコンテンツをSNSで定期的に発信する
・SNSユーザーとコミュニケーションを取る
・SNSユーザー生成コンテンツを活用する
近年ではソーシャルメディアが普及しており、若い世代の大半が利用しています。顧客獲得のためにも、ソーシャルメディアにも力を入れましょう。
定期的な更新と情報の鮮度を保つ
オウンドメディアは、一度作成したら終わりではありません。定期的にコンテンツを更新したり、情報を更新したりする必要があります。定期的な更新と情報の鮮度を保つことで、ユーザーの再訪率や自社への信頼度を高めることができます。
ほかにもトレンドを意識した内容を他社よりも早く発信することで、コンテンツの価値を高く感じてもらえるのです。
コンテンツの更新頻度は、週1、2回程度がおすすめです。ただし、更新頻度に気を取られてコンテンツの質が低下してしまうようであれば、無理をする必要はありません。あくまでも、価値のある質の高いコンテンツを更新できる範囲で行いましょう。
他にも、トレンドになっている話題はユーザーの興味を引き付けられます。鮮度の高い情報を積極的に取り入れていきましょう。
データ分析と改善を継続する
データ分析と改善も継続してください。アクセス解析ツールなどを導入し、サイトに訪問したユーザーの行動を分析することが大切です。
分析する指標は下記が挙げられます。
・PV数・UU数・滞在時間・直帰率
・流入元・流入キーワード
・ユーザーの属性・興味関心
・コンバージョン率
上記以外にも必要な指標があれば積極的に取り入れ、改善しましょう。
また、オウンドメディアのデータ分析をしっかりと行うことで、成功の道筋を見つけやすくなるといったメリットがあります。
まず複数の記事を分析し、共通項を見つけます。その共通項を今後の戦略や記事作成に生かすことで、オウンドメディアによるブランディングやゴールを達成しやすくなるのです。
組織全体でブランディングを推進する
オウンドメディアのブランディングは、担当者だけでなく、組織全体で推進してください。社内にブランディングの目的やゴールなどを共有し、協力を得ることで成功させやすくなります。
まずは、経営陣にオウンドメディアの重要性や効果を説明します。データなどをまとめて客観的な根拠を交えながら説明することが大切です。
社内の各部署には、オウンドメディアの重要性や効果に加え、コンテンツ制作の協力を呼びかけましょう。ライティングやSNS運用など、さまざまな社員が参画できる環境を整えておくとスムーズです。
オウンドメディアによるブランディングの成功事例
オウンドメディアによるブランディングに成功している企業は多くあります。その中でもBtoB企業をピックアップしました。
・Chatwork株式会社
・株式会社マネーフォワード
・株式会社i-plug
・株式会社アイダ設計
4つの成功事例を紹介します。
Chatwork株式会社
出典:Cha道
「Cha道」は、株式会社Chatowarkが運用しているオウンドメディアです。株式会社Chatowarkで働いている人や組織にフォーカスしたサイトで、採用につなげることを目的としています。
実際に勤務している人にインタビューを行っており、過去の経歴や同社に入社した経緯などを詳しく掲載しています。サイトは、エンジニアやデザイナー、役員など分かりやすくカテゴライズされており、訪問した人が分かりやすい設計になっているのもポイントです。
また「Cha道」によって、応募数が昨対比141%増加したという結果も出ています。入社した社員の9割以上がCha道を読んでいることが分かっており、オウンドメディアにおけるブランディングの大切さが分かります。
株式会社マネーフォワード
株式会社マネーフォワードは、バックオフィス業務に特化したオウンドメディア「Money Forward Bizpedia」を展開しています。
経理などバックオフィスを担当する人向けのコラムを掲載しており、経理に役立つ情報はもちろん、漫画形式で息抜きになるような情報もあるのがポイントです。
他にも、業務に役立つ資料のダウンロードや自社サービスへの誘導など、さまざまなCTA(Call To Actionの略、「行動喚起」)を設置し、顧客を獲得しています。
また、中小企業や個人事業主の経営に役立つ記事も掲載。税理士や労務コンサルタント、開業医など幅広い方にインタビューを行っており、オリジナリティーの高いコンテンツになっています。
株式会社i-plug
出典:人事ZINE
「人事ZINE」は、株式会社i-plugが運営するオウンドメディアです。新卒採用担当者向けに、採用に関するコンテンツを発信しています。新卒採用で学生に聞くべき質問や面接評価シートの作り方など有益な情報が、数多く掲載されています。
また、セミナー開催情報や動画コンテンツなどが充実しており、分かりやすいサイト設計も特徴です。面接質問シートや辞令テンプレートなどの資料ダウンロードもでき、新規顧客を獲得しています。
株式会社アイダ設計
出典:アイダ設計
株式会社アイダ設計の採用サイトは、オウンドメディアからの採用率を上げるためにさまざまな工夫が施されています。会社や採用情報に関するコンテンツが充実しており、実際に働いている社員のインタビューも掲載しています。
他にも、部署ごとの仕事内容を分かりやすく紹介しており、入社後のイメージがつきやすいのも特徴です。企業の思いやストーリーが詰まった動画も見ることができます。
まとめ
オウンドメディアにおけるブランディングは、競合他社との差別化や企業への信頼獲得など、さまざまなメリットがあります。リスティング広告などと比べると、コストの軽減を期待できる上に、オウンドメディアは企業の資産にもなることが特徴です。
オウンドメディアでブランディングを行うには、組織全体で共通認識を持つことも欠かせません。さまざまな部署の人がライターやSNS運用などで参画できる環境を整え、企業全体で進めていきましょう。
本記事で紹介したポイントや成功事例などを参考に、オウンドメディアでブランディングを行ってみてください。
株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。