プレスリリースの書き方とは|基本構成と文章作成のコツ8つ
「プレスリリースを作りたいけど、書き方がわからない」
「書いてはみたけど、メディアに取り上げてもらえない」
このような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
プレスリリースは、自社の最新情報を周知させる上で発信すべきものです。本記事では、プレスリリースを書く上で知っておくべき構成の作り方と文章作成のコツを解説していきます。本記事を読めば、あなたもメディアで報道されるプレスリリースが書けるようになるでしょう。
そもそもプレスリリースとは何か|目的を理解しよう
プレスリリースとは、新商品・新サービスなどの企業情報を各メディアに知らせる公式文書のことです。
発信の目的はメディアでの報道を通じて、世の中に自社の最新情報を伝えることにあります。メディアを通じて取引先や株主、消費者に情報を知らせることが可能です。
商品やサービスの最新情報にくわえて、企業の理念や想いを伝える場としても活用ができ、世の中からの信頼の獲得にもつながります。
プレスリリースの書き方|おさえておくべき構成
プレスリリースには、おさえておくべき構成の基本があります。順番に解説していきます。
構成①発信日と発信者
まずは、発信日と発信者を記載します。発信者は略称を使用せずに、正式名称で明記しましょう。
構成②タイトル
タイトルはプレスリリースの中でも重要といえます。タイトルがパッと見てわかりづらいと、数ある情報の中に埋もれてしまい、記者の目に触れない可能性があります。
なぜなら、記者の元には日々、多くのメールやその他通知が届き、さらに様々なメディアサイトから多くの情報を得るからです。
記者の目に留めるために、内容を簡潔に表すキャッチコピーやキーワードを使用し、文字数は25〜30文字でまとめます。30文字以内でまとまらない場合は、サブタイトルで補足するとよいでしょう。
構成③リード文
リード文はプレスリリースの要約となり、タイトルの次に目を通す文章です。タイトルで伝えきれなかった内容はリード文で補足しましょう。
執筆ポイントは5W2Hを活用し、結論から伝えることが重要です。リード文では、端的に伝えたい情報が伝わるように、わかりやすく記載する必要があります。
構成④本文
本文では、プレスリリースの内容を詳しく記載します。読みやすい文章となるように、情報を整理して結論から伝えましょう。
「起承転結」や「PREP法」を意識することで、論理的な文章に仕上がります。PREP法とは「結論→理由→具体例→結論」の順番で論理を展開させる手法のことです。
情報の背景や詳細から伝えてしまうと、記者に読み飛ばされる可能性が高まり、メディアへ取り上げてもらいづらくなります。
構成⑤画像
プレスリリースでは文章にくわえて、画像も取り入れます。画像を活用すれば、文章では伝わりにくい商品やサービスの詳細を視覚的に伝えることが可能です。
また、プレスリリースは配信サービスやSNSを利用して配信されるケースも多数あります。
プレスリリースに掲載した画像は配信する際のアイキャッチとして使用され、読者の目を引くツールとして機能します。画像を組み込めば、読者に読んでもらえる機会も増え、閲覧数の増加が期待できるでしょう。
構成⑥会社情報・問い合わせ先
会社情報と問い合わせ先は、プレスリリースを閲覧して興味を持った記者が連絡できるように、必ず明記します。問い合わせ先には、下記の情報を記載しましょう。
・担当者名
・メールアドレス
・電話番号
・問い合わせフォームのURL
プレスリリースの書き方|文章を書くときの8のコツ
ここでは文章を書く際のコツをご紹介します。以下のポイントをおさえることで、読みやすさがグンと上がるでしょう。
・タイトルとリード文に注力する
・まず結論を書く
・5W2Hで事実のみを正確に書く
・具体的な数字やデータで根拠づけする
・専門用語は使わない
・メディアが使いやすい画像を使用する
・文体は「ですます調」|過剰な丁寧語はNG
順番に詳しく解説します。
タイトルとリード文に注力する
タイトルとリード文で読者を惹きつけられなければ、本文まで読み進めてくれません。伝えたい内容を簡潔にまとめ、文字数は30文字以内に収めることを意識しましょう。広告のような誇張表現は避け、事実に基づいて端的に書きます。
まず結論を書く
結論となる伝えたい情報や、報道してもらいたい情報は最初に書きます。数あるプレスリリースの中から記事のネタに選ばれるためには、伝えたい内容を真っ先に知らせる必要があるからです。何を伝える文章なのか、重要な点を最初に書きましょう。
5W2Hで事実のみを正確に書く
プレスリリースは、事実のみを正確にまとめることが重要です。5W2Hのフレームワークを用いることで情報が整理でき、わかりやすい内容に仕上がります。
・Who(誰が)
・What(何を)
・When(いつ)
・Where(どこで)
・Why(なぜ)
・How(どのように)
・How much(いくら)またはHow many(いくつ)
5W2Hを活用しつつ、事実のみを正確に書きましょう。
具体的な数字やデータで根拠づけする
プレスリリースでは抽象的な表現は避け、具体的な数字やデータを使用しましょう。数字やデータを用いたプレスリリースは説得力や信憑性が高いため、メディアで報道されやすくなります。
たとえば「除菌率99.9%」や「利用者数1,000万人」などの具体的な数値で表すことで、読み手は安心感や信頼感、興味を持ちやすくなります。
くわえて、新商品や新サービスの事前調査やアンケートを行ったマーケティング結果はデータの根拠づけになります。根拠を示す具体的な数字やデータは、積極的に取り入れていきましょう。
専門用語は使わない
プレスリリースは記者や取引先など、さまざまな読者が想定されるため、誰が読んでも内容が理解できるものでなければなりません。
わかりやすい用語で、前提知識のない読者にも伝わるような文章で表現しましょう。使用せざるを得ない専門用語は注釈で補足するなど、読み手に寄り添う意識が重要です。
一文は短く・段落の目安は3行以内
一文が長い文章は読みにくい上に、伝えたい内容が読者に伝わりにくいです。記者に届く多数のプレスリリースの中に埋もれないよう、パッと見て理解できる内容を目指しましょう。
読みやすい文章の文字数は25〜50文字程度といわれます。一文が長くなった場合は文節を短くし、端的な文章で表しましょう。
メディアが使いやすい画像を使用する
プレスリリースに掲載した画像は、メディアが報道する際に使用されます。したがって、媒体を問わず使用できるデザインやサイズの画像を使用しましょう。
テキストが中心の画像は広告と捉えられるケースがあります。説明する上でテキストが必要な画像を使用する際は、記事に掲載できるテキストがない画像も併せて添付するといいでしょう。
文体は「ですます調」|硬い表現はNG
公式文書であるプレスリリースでは丁寧な表現が求められるため、文体は「ですます調」で書きます。なぜなら「である調」で書かれた文体は、硬い印象を与える上に、上から目線に感じられるからです。
しかし、丁寧さを重視するあまり、過剰な丁寧語を使用することは控えるべきです。過剰な丁寧さは嫌味に感じるケースがあり、プレスリリースには望ましくありません。たとえば「〜でございます」や「〜いたします」などがあげられます。
あくまで、自然な丁寧さを意識してプレスリリースを作成しましょう。
プレスリリース作成の前提を知っておこう
プレスリリースを作成する前に、知っておくべき前提を解説していきます。
・記者は数あるプレスリリースの中から選んで記事にする
・プレスリリースは広告ではない
順番に見ていきましょう。
記者は数あるプレスリリースの中から選んで記事にする
記者はプレスリリースをもとに記事を作成します。つまり、記者は記事のネタを探す手段の1つとして、プレスリリースを読むのです。記者の元には、毎日100通を超えるプレスリリースが届くことも珍しくありません。
しかし、取材に行ったり記事を書いたりと記者は忙しく、届いたプレスリリースをすべて確認できないことがほとんどです。実際に記者の約70%は、気になったタイトルのものだけを読んでいます。
数あるプレスリリースの中から、いかに記者に読まれ、メディアに取り上げられるかが重要となるのです。
プレスリリースは広告ではない
広告は自社でコストを払い、世の中に情報を発信することで、商品やサービスを訴求できます。
一方、プレスリリースでは、有料の配信サービスNを除き、記者へ送信する際にコストが発生しません。さらにプレスリリースは、メディアという第三者を通じて発信されるため、広告と比べて信頼性が高くなります。
しかし、プレスリリースを通じて世の中に情報を伝えられるかは、メディアに取り上げられるか次第です。取り上げてもらえた場合でも、記事の内容はメディアが決めるため、意図しない内容で記事が作られる可能性があります。
記者へ正確に情報を伝え、いかにメディアに取り上げてもらうかが、プレスリリースでは重要なのです。
プレスリリースをメールで送るときのポイント
プレスリリースを作成した後は、記者にメールで送ります。下記でメールを送る際のポイントを解説していきます。
わかりやすい送信者と件名の設定
先述した通り、記者は日々100件を超えるプレスリリースをメールで受信することもあります。多くの記者は膨大なメールの中から、送信者と件名を見て、どれを読むかを判断していることもあるでしょう。
つまり、わかりにくい送信者と件名ではメールを開封してもらえません。どこの誰から送られたメールなのかがわかるように「会社名」と「氏名」を明記しましょう。
件名は、本文の内容がパッと見てわかるように記載します。「プレスリリースについて」「プレスリリースの送付」などは抽象的で、何が書いてあるメールなのかがわかりません。
「〇〇の新シリーズを〇〇年〇月に販売開始/株式会社〇〇 田中太郎」上記のように、本文の内容と氏名を明記しましょう。
プレスリリースの内容をメールの本文に簡潔にまとめる
プレスリリースの内容を添付ファイルのみに記載すると、記者に読んでもらえない可能性があります。日々の業務に忙しく、添付ファイルを開いてくれるとは限らないからです。
さらに記者は、取材に出向くなど外出することも多く、外出先で添付ファイルを開けないケースもあります。
数あるメールの中から開封してくれたとしても、プレスリリースの内容が伝わらなければ報道される機会損失になりかねません。添付ファイルを開かずともプレスリリースの内容がわかるように、メールの本文にも内容を簡潔にまとめておきましょう。
プレスリリースをPDFで添付する
メールの本文を読んで興味を持ってくれた記者に詳細を伝えるべく、PDFを添付しましょう。PDFはPCやスマートフォンなどのデバイスを問わず、メールの開封画面からファイルを閲覧できます。
外出することの多い記者がどこでもプレスリリースの詳細を見られるよう、PDF形式で添付しましょう。
文末に問い合わせ先を記載する
メールの文末には必ず問い合わせ先として「メールアドレス」「電話番号」「氏名」を明記しましょう。プレスリリースの内容に興味を持ち、取材をしたいと考えた記者の問い合わせ先となります。
問い合わせ先がなければ、記者からの連絡を受けることができず、メディアへの取り上げ機会の損失となりかねません。さらに、メールの署名設定はビジネスメールのマナーです。メールを送る際は、必ず明記されているかを確認しておきましょう。
メディアに取り上げられるプレスリリースの特徴
プレスリリースは、メディアがニュースとして取り上げる価値のある情報でなければなりません。競合他社に先立った新しい商品・サービスや最新の情報は、記者が求める記事ネタといえるでしょう。下記などはニュース性があり、注目を集めやすい話題です。
・タイムリーでトレンドな情報
・季節性のある内容
・社会的意義のあるもの
M&Aや他社との提携をするタイミングでプレスリリースを作成するのも効果的です。
まとめ
プレスリリースを書く際は、読み手に寄り添ったわかりやすい構成と書き方のコツをおさえましょう。現代は多くの情報にあふれているので、目を引く文章を作成することが、メディアに取り上げられるためには重要です。
自社独自のニュース性がある内容を選び、数あるプレスリリースの中から注目を集めましょう。ぜひ本記事を参考に、プレスリリースを書いてみてください。
とはいえ、プレスリリースの作成には労力と時間がかかるケースも多いでしょう。また作成になれていない場合は、魅力的な文章作成が難しいと感じる方もいるかと思います。そんなときは、「コンテンツファクトリー」への外注をご検討ください。
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