オウンドメディア運営のポイントとは?成功事例から学ぶ効果的な運用方法

オウンドメディアは、自社の集客や宣伝に大きな効果をもたらします。一方で、ポイントを押さえず、戦略的な運営ができていないと、なかなか成果につながりません。
本記事では、オウンドメディア運営の方法から、重要なポイントまで解説します。オウンドメディアを成功につなげるために、ぜひ参考にしてください。
オウンドメディア運営は目的ごとに変わる
オウンドメディアの運営方法は、オウンドメディアによってどのような課題を解決したいのか、どのような目的を達成したいのかによって異なります。
オウンドメディアの訪問数や閲覧数は増えたものの、何を達成したのかが分からない、効果があったのかが判断できない事態に陥りかねません。
まずは「何のためにオウンドメディアを立ち上げ、運用するのか」を明確にするようにしましょう。
オウンドメディアへの理解を深めたい方はこちら
オウンドメディア運営の準備
オウンドメディア運営を始める前に準備すべきことを解説します。オウンドメディアの運営は目的によって異なると述べましたが、目的の設定を含め、成果につなげるためには事前の準備が重要です。
オウンドメディア運営の目的を明確にする
まず、オウンドメディア運営の目的を明確にします。集客、採用、ブランディングといった大まかな目的から、その中でどのような課題があるのかにも着目する必要があるでしょう。
例えば、集客を目的とする場合でも、リードの獲得が足りないのか、問い合わせや相談などの数を増やしたいのか、自社サービスの認知度や好感度を上げたいのかなど、現状の課題を細かく分析してください。
オウンドメディアの運用目的や解決したい課題は、企業の事業形態によってさまざまです。多くの人にメッセージを届けられるというオウンドメディアの利点を加味した上で、事業課題がオウンドメディアで解決できるのかを考えましょう。
KGI・KPIを設計する
オウンドメディアの目的が明確化できたら、KGI・KPIといった数値目標を設定します。KGI(Key Goal Indicater)は最終的な目標のことで、KPI(Key Performance Indicato)はKGIを達成するための指標です。それぞれ具体的な数値で設定しましょう。
設定すべき数値としては、訪問数や閲覧数、ユーザー数、問い合わせ数や資料請求数などのリード獲得数、商品購入数、新規ユーザー数、リピート率などが挙げられます。
設定すべき目標は、オウンドメディア運営の目的によって異なります。採用活動のためのオウンドメディアであればエントリー数が、ブランディングが目的であれば閲覧数や共有された数などが重要指標として考えられるでしょう。
ターゲットとなる読者を明確にする
目的や目標を設定したら、ターゲットを具体化、明確化します。オウンドメディアの目的に応じて、ターゲットとなるオウンドメディアの読者を想定しましょう。BtoB企業の集客であれば、対象企業の業界や業種、企業規模、読者の役職、課題に抱えていることなどを調査します。
上記に加え、ターゲットとなる読者が普段どのように情報収集をしているかについても考える必要があります。ウェブ検索をメインとしているのか、SNSやYouTubeを主に使用しているのかなどによってもアプローチの方法が異なります。
また、ターゲットとなる読者に必要な情報の分析方法を明確にしておくと、コンテンツ作りに役立ちます。このように、ターゲット像を細かく設定しておくことが重要です。
競合を分析する
オウンドメディアの運営を始める前に、競合の分析も行いましょう。マーケティングや営業的観点から競合他社を洗い出し、どのようなメディアを運営しているのかを調査します。
加えて、ターゲットとなる読者が検索するであろうキーワードで検索してみたり、現時点で想定しているコンテンツに類似するメディアを調べたりします。
運営前の競合調査では、想定している読者が本当に自社のターゲットとなり得るのか、メディア全体でどのような内容を網羅すればよいのかについて、検討します。
特に狙っているキーワードで上位表示されているメディアは、検索エンジンに評価されており、多くの読者が流入しています。
より多くの読者を獲得し、オウンドメディアの目的を達成するためには、より質の高い情報を網羅的に掲載し、オリジナリティーを出す必要があります。自社のノウハウや体制で実現できるかについても、再度検討すべきでしょう。
オウンドメディア運営のポイント
続いて、オウンドメディア運営時のポイントを紹介します。オウンドメディアの目的をより早く達成し、オウンドメディアの効果を最大化するために、ぜひ参考にしてみてください。
コンテンツの質を重視する
オウンドメディアで成果を出すためのポイントとして重要なのが、コンテンツの質です。質の高いコンテンツとは、読者の役に立つ、有益な情報が分かりやすくまとめられているものであるといえます。
コンテンツを読めばどのように行動すればいいかが分かり、すぐに行動に移せるようなものも質が高いコンテンツでしょう。
さらに、他メディアにないような自社独自のオリジナリティーがあることも重要です。自社ならではのノウハウや調査データなどを活用するといいでしょう。
逆に、インターネット上にある情報をまとめただけのものや、信ぴょう性の低いコンテンツは、質の低いコンテンツとして検索エンジンの評価も下がってしまいます。
コンテンツ制作の視点については、後ほど詳しく解説するので、併せて参考にしてください。
SEO・SNSなど集客チャネルを複数持つ
オウンドメディアは、SEOやSNSなど流入導線である集客チャネルを複数持ち、運営していくことが重要です。
多くの企業がSEO対策を行ったオウンドメディアを運営している中で、上位表示させるのには時間がかかり、長期的な視点で見ても確実ではありません。そのため、SEO対策をしっかりと実施しながら、SNSなどを通じた流入の獲得が必要です。
ただし、同時にSNSの運用も必要です。SNSで定期的に情報を発信したり、ユーザーとコミュニケーションを取ったりすることで、フォロワーを獲得しましょう。また、オウンドメディアのコンテンツも、拡散させることを目的としたものを定期的に作成してもいいかもしれません。
SNSを活用したオウンドメディア集客の詳細はこちら
社内の運用体制を整える
オウンドメディアの運営には、社内の運用体制を整えることも重要です。オウンドメディアは成果を出すまでに時間がかかり、かつ直接的な成果が見えにくいため、運用メンバーのアサインや工数の確保が後手に回りがち。
しかし、オウンドメディアで成果を出し、目的を達成するためには、メディア運営に精通したメンバーと十分な工数を確保することが必要です。
オウンドメディアは、質の高いコンテンツを高頻度で更新することがメディアの成長に直結します。そのため、早く成果を出したいのであれば、その分運用リソースを多くかける必要があるでしょう。
外注するとしても、自社の状況や目的と照らし合わせながら運営しなければなりません。マーケティング施策の1つとして捉えるのではなく、専門チームを作り、運用体制を整えることをおすすめします。
オウンドメディア運用において重要なコンテンツ制作の視点
オウンドメディア運用において重要となる、コンテンツ制作の視点を紹介します。コンテンツの質が重要であることを前述しましたが、ここではどのような視点を持ってコンテンツ制作すべきかを解説します。
読者の流入経路
オウンドメディアのコンテンツ制作における重要な視点として、まず読者の流入経路が挙げられます。オウンドメディアへの流入経路は、SEOやSNSなど複数用意すべきですし、ターゲットによっても主な流入経路が異なります。流入経路によって効果の出やすいコンテンツの特徴はそれぞれです。
SEOを想定したコンテンツは、キーワード設計と読者の検索意図を想定することが重要です。また、SNSからの流入を想定する場合には、目を引くようなコンテンツの企画力が必要でしょう。影響力の強い人物や企業とコラボレーションすることも有効です。
自社のサービスやブランド力が強ければ、SNSからの読者も難なく獲得できるかもしれませんが、多くの場合、SEO・SNS両方の対策が必要です。
記事にたどり着いた読者のニーズ
記事にたどり着いた読者のニーズについても考える必要があるでしょう。期待したコンテンツでなければ、読者はすぐに離脱してしまいます。
SEOであれば、読者がなぜそのキーワードで検索したのか、検索意図を考えなければなりません。読者が求めている情報が分かりやすくまとめられている記事が評価され、上位表示されやすくなるためです。
キーワードの検索意図は、上位表示されている記事やサジェストキーワードから判断できます。キーワード選定時や執筆に取り掛かる前に調査しておきましょう。
ただし、情報をまとめるだけでは、他のメディアと同様のコンテンツになってしまいます。自社にしか出せない情報やノウハウなどのオリジナリティ、誰が書いたのかといった情報の信ぴょう性が大切です。
カスタマージャーニーを意識したコンテンツ制作
コンテンツ制作時には、カスタマージャーニーを意識することも重要です。カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知り、購入・契約に至るまでの道のりのことです。
オウンドメディアの目的をもとに、カスタマージャーニーの中でオウンドメディアがどんな役割を果たすのかを考える必要があります。
例えば、問い合わせ数や購入数などコンバージョンの獲得をオウンドメディアの目的とする場合には、すでに検討段階にある読者が想定できるような比較検討のコンテンツがいいでしょう。
逆に、検索ボリュームの多いキーワードや知識に関するキーワードは、閲覧数を稼ぐコンテンツとなり、認知度や好感度の向上を目的とする場合におすすめです。
このように、コンテンツ内容や設定したキーワードによって、読者に期待できる行動が異なります。メディアを育てるには、最終的にジャンル全体を網羅できるのがいいですが、まずは読者の行動を想定したコンテンツを作成するのがおすすめです。
オウンドメディア運用の成功事例
手間いらず株式会社のオウンドメディアの事例を紹介します。同社では、FXに関するオウンドメディアを運営していましたが、社内のSEOの知見が不足しており、既存コンテンツのPV数が少ないこと、金融の専門知識が足りないことを課題としていました。
Hub Worksに相談いただき、SEOやコンテンツマーケティングのアドバイスはもちろん、金融業界の独自知見や専門性を踏まえ、メディアの方針についてもサポートしました。
結果、PV数は半年で約8倍になり、今までほとんど読まれなかったページでもコンバージョンが付くようになりました。
まとめ
本記事では、オウンドメディア運営のポイントを、運営前の準備とコンテンツ制作時に分けて解説しました。
オウンドメディアの運営では、目的の設定が重要です。目的に応じて、ターゲットとなる読者やコンテンツ内容が変わってきます。
目的に沿ったコンテンツとなっていなければ、期待した成果を得ることが難しいです。すでにオウンドメディアを立ち上げ、運営している場合にも、再度オウンドメディアの目的を振り返り、社内で共通認識が持てるよう確認することをおすすめします。
オウンドメディアの運営を効率よく効果的に行いたい、なかなか成果につながらないという方は、本記事を参考に、運営方法を見直してみてください。

株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。