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オウンドメディア マーケティングとは?メリットと成功事例を紹介

オウンドメディア マーケティング アイキャッチ

オウンドメディアマーケティングとは

オウンドメディアマーケティングとは

オウンドメディアマーケティングとは、企業や団体が自社で運営するメディアによるマーケティングのことを指します。企業が製品やサービスに関する情報をはじめ、業界情報、コラムやインタビューなどのコンテンツを提供する場として利用されます。

 

自社でコンテンツを運営するため、コンテンツに対するコントロールが可能なのが特徴です。また、オウンドメディアを通じて、自社のファンや顧客とのコミュニケーションを強化することもできます。

 

ただし、さまざまなメリットがある一方、運営するにはコンテンツの制作や編集、プラットフォームの運営、集客など、多岐にわたるスキルが必要となります。そのため、オウンドメディアを運営する場合は、適切な人材やリソースを投入することが必要となります。

 

オウンドメディアマーケティングのメリット

オウンドメディアマーケティングのメリット

オウンドメディアマーケティングには、従来のメディアではできなかった情報発信とユーザーとのコミュニケーションができるなど、さまざまなメリットがあります。

 

企業や個人が自由にコンテンツを発信できるため、マーケティング戦略の一環として活用されることが増えています。

 

以下、オウンドメディアマーケティングの6つのメリットについて解説します。

 

自社で情報発信できるのでPRの自由度が高い

オウンドメディアのメリットの1つは、自社の視点で自在なタイミングで情報発信できる点です。

また、情報の加工や伝達に関するすべての権限が自社にあるため、PRの自由度が高いというメリットがあります。

 

PRの自由度が高いことは、企業にとって「誰に、何を、どのように」伝えるかを自社で決められるということです。ただし、自由度が高い分、ユーザーとのコミュニケーションも増えるため、企業は責任を持ちユーザーの信頼を損なわない情報発信を心がける必要があります。

 

広告費を抑えられる

オウンドメディアは、自社で情報発信を行うため、広告費を抑えられるメリットがあります。

 

広告を出稿するには、多額の広告費用が必要になります。しかし、オウンドメディアでは制作費はかかりますが、自社で発信するため広告掲載費用がかかりまらないのです。

 

また、オウンドメディアはユーザー視点の情報発信に主眼を置くことで、一方通行の広告に比べてユーザーが興味を持ちやすく、信頼度も高くなります。オウンドメディアは企業の理念をユーザーに直接訴求することができるため、企業の信頼度やブランドイメージを形成する上でも有効とされるのです。

 

コンテンツを通じユーザーとコミュニケーションができる

ユーザーとコミュニケーションを取れるのも、オウンドメディアのメリットです。

 

オウンドメディアはその性質上、掲載されたコンテンツにユーザーが自発的にアクセスして閲覧することが多いのが特徴です。そのコンテンツに対するコメントやシェア、いいね!などの反応を通じて、ユーザーとのコミュニケーションが生まれやすくなります。

 

また、ユーザーのニーズに合わせた情報提供を通じて、顧客ロイヤルティの向上や、新たな顧客の獲得につながることもあります。

 

総じてオウンドメディアは、企業とユーザーのコミュニケーションの場として機能し、ユーザーとの関係を強化するために有効な手段といえるのです。

 

潜在顧客にアプローチできる

オウンドメディアはユーザーが求めている情報を発信することで、自社商品やサービスのことを知らなくても、自らの意思で訪問してくれます。価値のある情報を入手することで、潜在顧客であるユーザーは企業に対して信頼を抱くようになり、商品やサービスに対する興味関心が高まることがあるのです。

 

潜在顧客に対して定期的に情報を提供することで、企業はユーザーからの関心を維持することができ、将来的な顧客化につながる可能性が期待できます。

 

顧客のロイヤルティアップにつながる

企業はオウンドメディアを通して自社の商品やサービスに関する情報を提供することで、顧客となったユーザーは業界の最新情報やトレンドなど、広範囲な情報を得られます。そのため、ユーザーは企業のオウンドメディアを訪問することで、企業に対する関心や信頼を高めていきます。

 

オウンドメディアでは一方通行の広告とは違い、ユーザーに対してストレスを与えることなく、価値の高い情報提供を行うことができるのが最大の特徴です。このような自然な形での情報提供により、ユーザーは企業に対してポジティブな印象を持つことができます。

 

顧客が企業に対して親近感を持つことで、将来的な顧客ロイヤルティの向上につながる可能性が高まるのです。

 

コンテンツが会社の資産になる

外部のメディアで発信した広告や情報の多くは、期間限定で一過性の認知獲得を狙うものです。一方、オウンドメディアでは、企業が自社でコンテンツを制作・配信するため、コンテンツはそのまま自社の資産としてストックされます。

 

また、ユーザーに有益なコンテンツを提供し、無期限でアーカイブすることはコンテンツが何度も読まれることにつながり、SEO対策にもなります。

 

つまり、オウンドメディアのコンテンツは、企業の資産となると同時に、SEO対策としても有効といえるのです。企業がオウンドメディアを運営することで、企業の情報発信力や競争力を向上させることができるといえるでしょう。

 

オウンドメディアマーケティングのデメリット

オウンドメディアマーケティングのデメリット

オウンドメディアマーケティングにも少なからずデメリットはあります。

 

1つは、コンテンツの制作や編集、配信、管理などの作業に時間がかかり、コストや負担が大きいことです。もう1つは、社内の体制を整えないと継続が難しいことです。

 

この2点のデメリットについて詳しく説明していきましょう。

 

成果が出るまでに時間がかかる

オウンドメディアマーケティングでは成果が出るまでに時間がかかります。その理由には、主に以下の3つが挙げられます。

 

1. 集客に時間がかかる

オウンドメディアにおける集客は、コンテンツをこまめに更新しながら少しずつ訪問者を増やしていくため、成果が出るまでに時間がかかる傾向があります。

 

2.ブランディングに時間がかかる

ブランディングには、長期的な視野で頻繁にコンテンツを発信して、ユーザーの興味関心を引き、信頼を獲得する必要があるため時間がかかります。

 

3. 質の向上に時間がかかる

ユーザーのニーズに合わせた高品質なコンテンツを制作するには、ユーザーの反応を分析して逐次改善していく必要があるため時間がかかります。

 

社内の体制を整えないと継続が難しい

オウンドメディアマーケティングは成果を出すまでに時間がかかるため、社内の体制を整えることが重要になります。特に以下の3つの理由から体制を整える必要があります。

 

1. コンテンツ制作の負荷

多くの質の高いコンテンツを制作するには、社内での体制を整え、制作スケジュールの策定やライターの手配、編集作業の分担などを行う必要があります。

 

2. 運営費用の確保

オウンドメディアは長期的視野で運営する必要があるため、社内での体制整備や制作コスト、人件費などを確保しなければなりません。

 

3. 組織的な取り組みの必要性

オウンドメディアマーケティングは、運営責任者の設定や部署間の連携、運営スケジュールの策定、コンテンツマーケティングの戦略設計など、組織的な取り組みが必要になります。

 

オウンドメディアマーケティングを実践するには

オウンドメディアマーケティングを実践するには

オウンドメディアマーケティングを実践するには、社内制作と外部委託の2つのアプローチがあります。社内で制作する場合、従業員がコンテンツ制作や運用を担当します。

 

一方、外注する場合は、コンテンツ制作や運用を専門のマーケティング会社やライターなど外部に委託します。

 

社内でオウンドメディアを運営する場合

社内でオウンドメディアを運営するには、以下の5つのステップを踏むことが欠かせません。

 

1. 戦略と目的の明確化

戦略と運用目的を明確に定めます。それに基づき、必要な人員や予算、スケジュール、KGI、KPIなどを設定します。

 

2. 運営体制の整備

体制を整備します。ディレクターやマーケター、SEO担当者などの役割を明確にし、各担当者が協力して運営する体制を整えます。

 

3. コンテンツの品質管理

適切なターゲットに向けた情報提供を行い、信頼性の高い情報を提供できるようにコンテンツの品質管理をします。

 

4. トラフィックの獲得

オウンドメディアの成功には、トラフィックの獲得が必須です。SEO対策やSNSの多角的な活用など、トラフィックを獲得するための施策を行います。

 

5. 成果の可視化と改善

定期的に成果を測定し、改善策を講じることが必要です。分析ツールを活用し、設定した指標を定期的にチェックし、改善策を考えます。

 

社内でオウンドメディアの運用を行う場合は、これらの点を意識して臨むことが重要です。

 

オウンドメディア運営を外注する場合

オウンドメディア運営を外部委託する場合も内製の場合も基本的な進め方は同じですが、外部委託ならではの注意点もありますので、留意しましょう。

 

1. 目的やターゲットを明確にする

オウンドメディアの目的やターゲットを明確に定め、外部のパートナーには、その目的やターゲットを共有します。

 

2. パートナー選定の基準を決める

外部のパートナー選定においては、制作実績やスキル、料金など目的に合った基準を決めることが重要です。

 

3. コンテンツの制作を依頼する

方向性が決まったら、具体的なコンテンツの制作を依頼します。ここで、納期や細かな要望を共有します。

 

4. 進捗の確認とフィードバックを行う

制作途中に進捗を確認し、完成後にフィードバックを行います。パートナーとのコミュニケーションを密に行い、クオリティの高いコンテンツ制作を目指します。

 

プランニングの共有、品質やコストの管理を行うことが成功のカギを握ります。

 

オウンドメディアマーケティングを成功させるには

オウンドメディアマーケティングを成功させるには

オウンドメディアマーケティングを成功させるには、上記の5つのポイントを押さえておく必要があります。

 

1. 目的を明確にする

2. ターゲットを設定する

3. コンテンツの質を高める

4. 適切な配信方法を選ぶ

5. SEO対策を実施する

 

この点を踏まえて、継続的な取り組みと効果の分析と改善を行うことが重要です。

 

目的を明確にする

オウンドメディアマーケティングでは、最初に明確な目的を定めます。目的が明確でないと、どのようなコンテンツを制作すればよいのか、どのような指標を設定して何を基準に評価すればよいのかが分からなくなってしまうためです。

 

目的の例としては、ユーザーのニーズや課題の解決、認知度やブランドイメージの向上、売上げの向上などが考えられます。

 

ターゲットを設定する

オウンドメディアを成功させるためには、ターゲットを設定しなければなりません。ターゲットを設定することで、ターゲットの視点を盛り込んだコンテンツを提供し、関心を持ってもらうことを狙います。

 

ターゲットに合わせたコンテンツの制作や配信方法、プロモーション活動などを行うことで、より効果的に集客力やブランド認知を高めることができます。

 

さらに、ターゲット層のニーズや興味に合わせたコンテンツを提供することで、ユーザーの購買意欲を高めます。

 

コンテンツの質を高める

コンテンツの質を高めることで、ユーザーの興味を引き、情報価値を高め、ユーザーの信頼が得られます。

 

コンテンツの質を高めるには、まずは情報の正確性や信頼性を確保します。また、ユーザーに分かりやすい文章や構成で伝えることも大切です。他社のメディアにはない独自性や新しい視点を持ったコンテンツを提供することも効果的です。

 

さらに、定期的な更新や改善も欠かせません。ユーザーの反応や評価に応じて、改善点を把握し、常に改良を加えることで、コンテンツの質を高めることができます。

 

適切な集客手段を選ぶ

ユーザーのニーズに応じて適切な集客手段を選ぶことが重要です。

 

特にSNSはコンテンツの拡散に有効です。ターゲットに親和性の高いSNSを選ぶことで、より効果的な集客が可能となります。

 

また、メールマガジンは、ファン層を形成しやすい集客手段です。配信する時間帯や頻度を調整することで、多くの読者にコンテンツを届けることができるでしょう。

 

その他、ウェビナー、ホワイトペーパーなどのチャンネルや、SEO対策なども、集客手段として考えることができます。

 

SEO対策を実施する

オウンドメディアを成功させるためには、SEO対策を実施することが必須です。

 

まず獲得していきたいターゲットが検索しそうなキーワードを調査し、そのキーワードを適切に利用することで、検索エンジンからのアクセスを増やします。

 

そして、タイトルや見出し、キーワードの出現頻度などを調整し、検索エンジンにコンテンツの内容を正確に伝えるように最適化を図ります。

 

オウンドメディア内のコンテンツ同士を関連付ける内部リンクを適切に張ったり、他のサイトからリンクを取得したりすることで、検索エンジンからのアクセスを増やすこともできます。

 

オウンドメディアマーケティングの成功事例3選

オウンドメディアマーケティングの成功事例

ここではオウンドメディアに成功している代表的な事例を紹介します。これらの成功事例から、オウンドメディアが企業のブランドイメージ向上に効果的な手法であることが分かります。

 

ブランドコンセプトに合ったコンテンツ提供 ユニクロ「LifeWear Magazine」

ユニクロが運営する「LifeWear Magazine」は、ファッション情報だけでなく、ライフスタイルに関する情報も提供しています。

 

ユニクロの商品やブランドのコンセプトをより多くの人々に伝えることで、顧客獲得やリピート率の向上につながっています。また、オウンドメディアを通じたコンテンツ提供により、ユーザーとのコミュニケーションを深めることに成功しています。

 

「LifeWear Magazine」が成功している理由は、ブランドコンセプトに合ったコンテンツ提供、商品情報の提供、ユーザーとのコミュニケーションの促進、ブランドイメージの向上、SEO対策の実施、キャンペーンの実施など、さまざまな要因が組み合わさっていると考えられます。

 

専門性を生かした参加型メディア 明治大学「meiji.net」

「meiji.net」は、学内外に向けて多様な情報を発信しています。メディアとしてのクオリティが高く、オウンドメディアを運営している企業が参考にしたい点は数多くあります。

 

大学の教授陣が自ら専門分野について寄稿しているのが強みです。学生や教職員が執筆した記事、インタビュー、コラムなどを掲載しており、社会や文化、ビジネス、教育などさまざまな分野についての情報を提供しています。

 

また、高校生、大学生が主なターゲットであるため、切り口も旬の話題を取り上げキャッチーなコンテンツが多いのも特徴です。

 

情報提供だけにとどまらず、ユーザーからの投稿や意見募集、アンケート調査などを積極的に行っています。ユーザーとのコミュニケーションを密にし、読者からのフィードバックを反映した記事作りをしていることも成功の大きな要因といえるでしょう。

 

関係者を巻き込んだ開かれたメディア トヨタ自動車「LEXUS NEWS」

「LEXUS NEWS」は、トヨタ自動車が運営するオウンドメディアの1つで、企業のビジョンや未来像、テクノロジーや環境などについて、多角的な視点で発信することを目的としています。

 

トヨタ自動車グループの社員や協力会社の方々、そして一般の読者からも記事の投稿を受け付けており、多様な視点やアイデアが共有される場でもあります。

 

「LEXUS NEWS」の成功している理由としては、社員や協力会社、一般のユーザーからの記事投稿を受け付けることで、多様な視点やアイデアが共有されている点でしょう。

 

開かれたコンテンツ制作を心がけているため、自動車を取り巻く社会課題について独自の視点や価値観を表現しています。

 

また、「LEXUS NEWS」の特長は、商品よりも、ブランドの思想や世界観に深く共感する象徴的な顧客層を徹底的に意識している点です。

 

ラグジュアリー感の中にも、驚きと発見に満ちたコンテンツが豊富にそろっています。

 

まとめ

オウンドメディア マーケティング まとめ

オウンドメディアマーケティングの最大の特長は、企業が自らコンテンツを制作・配信することで、顧客に対して有益な情報を提供することができる点です。このことにより、顧客は企業やブランドに対する興味関心を深め、企業は信頼感やロイヤルティを獲得することができます。

 

また、オウンドメディアマーケティングは、自社メディアを通じて顧客との双方向のコミュニケーションも可能です。顧客からのフィードバックや要望に応えることで、顧客のニーズに合わせた商品・サービスの開発や改善につなげることができます。

 

オウンドメディアマーケティングは、企業にとって顧客との深い関係を築くことができる効果的なマーケティング手法であり、今後ますます重要性が高まっていくことが予想されます。

 

執筆者:Hub Works 鈴木

株式会社HubWorks マーケティング部 2021年よりインターネット広告代理店に入社し、月間数億規模の広告運用を経験。 2022年に株式会社Hub Worksに入社しマーケティング担当者として、ウェブ広告やSEOなどの集客、 記事やホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作業務に従事。

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